12月27日   Paris→London ユーロスター乗車

 
 本日の起床は午前6時、列車の発車時刻は7時46分だが、列車へのチェックインは発車20分前なので少し早めに北駅に行く必要がある。
 ホテルでの朝食は時間が早いので前夜いらないとフロントに伝えたが、用意しておくから食べていけとのこと、本来7時からのところを6時30分から食べさせてもらい、丁重にお礼を言ってチェックアウトする。
 フランス人はお高くとまって不親切だとと言う人がいたが、私にはとても親切だと思われたが、どうなんだろう?

 北駅までは、歩いても地下鉄で1駅なので大した距離では無かったが、昨日買った地下鉄の回数券が余っていたので、東駅から地下鉄で移動する。
 北駅到着は7時10分頃で、余裕で間に合ったなと思いながら、2階の出国審査のゲートに行くとどのゲートとんでもない行列で、自分の番まで10分ほど待たされる羽目になり、早めに到着しておいて良かった胸をなで下ろす。 
 しかし、フランス人らしき人達も結構な人数がゲートを通過できず引き返していたが、フランスの出国てこんなに厳しかったけ?
自分の番になると、どうせすぐOKがでるだろうとタカをくくっていたが、予想に反して厳しくパスポートがチェックされ、2人の係り官の1人が特殊なライトでハスポートを照らすと隠れているマークが浮き出る検査をしたり、ハスポートの綴りの縫い目を盛んにチェックし始めた。もう一人が、「コンニチハ」と日本語でで挨拶するが、こんな早朝に「今日は」は無いだろうと「おはようございます」と日本語で返事する。
 どうやら中国人の偽造パスポートが出回っているのか、相当入念にチェックしているようだ。
 そのうち列が停まってしまうので脇の方で待たされること約5分、英語で簡単な質問がされた後、チェックが終了して、パスポートを投げて返したが、チケットを返さないので、文句を言って返してもらう。
 しかし、パスポートを投げるなど、ふざけるなと言ったところであろうか。一気に不機嫌になりながら、列車の搭乗手続き、荷物のX線検査と、金属探知器のゲートをくぐりようやく、ホームでユーロスターと対面だ。

 定刻に列車はParis北駅を出発、ぐんぐん速度を上げてしばし高速道路と平行するが、さすが時速300km、追い越されていく車がまるで止まっているようだ。車内の騒音もそれほど大きく無く、案外揺れないし結構快適である。
 しかし、2等車だったせいか結構座席が窮屈で、ひょっとすると新幹線より狭いかもしれない。
快調に飛ばして、ユーロトンネルの手前まで来たが、トンネル手前でなぜかしばし停車してしまい、せっかくの俊足も台無しだ。
しばしの信号停車の後、ゆっくりとユーロトンネルに突入。トンネル内ではそれほど速度も上がらず、特に車窓も楽しめるわけではない。
 確か、トンネル内で入国審査のチェックが来るはずだと聞いていたが、結局入国カードのみ配っておしまいだった。
列車は無事イギリス側に上陸すると、建物の雰囲気がガラっと変わってしまうし、速度もずいぶん落ちてしまったようだ。線路の架線もいつの間にか無くなり、線路脇の第三軌条から集電しているが、すれ違う電車がスパークでは無く本当の火花を散らしながら走り去る様には、びっくりである。

 列車は順調に走り続け、無事Londonに到着したが、日本の様に高層建築が無いため、それほど大都会という印象が無いうちに到着してしまい、「えっ?もうここなの?」といった感じで終着駅Waterlooに到着した。
 入国審査は結局列車を降りてから行われたが、イギリスの入国審査はとても厳しいと聞いていたわりにされた質問は滞在日数と観光目的かどうか位であった。帰りの航空券を用意しておいたが、結局見もせずにゲートを通過できた。
 とりあえず、小銭が欲しいので持っていたフランを全部ポンドに替え、荷物を預けて身軽になるが、ここでもX線検査を行っていた。私の荷物の中にはパソコン用のケーブルが入っていたので、これは何だと質問されてまった。爆弾対策で結構うるさいようだ。
身軽になった後はウェストミンスター宮殿のビックベンを見にウェストミンスター橋を目指す。
 テムズ川の畔に出ると、毎度テレビでおなじみのビックベンがその雄姿を現した。
 しばし、テムズ川のほとりでビックベンを眺めた後、ウエストミンスター駅より地下鉄で帝国戦争博物館のあるランベスノース駅に向かうが、噂に聞いていたとおり、ロンドン地下鉄の小ささに驚きながら、無事到着。
 


帝国戦争博物館
 今回の旅行の目的の一つであったのが、この博物館であった。
 大戦中の戦車が所狭しと展示されており、その中にはお目当てのヤークトパンター駆逐戦車(左下上)も展示されていた。
 別に戦車マニアと行ったわけでは無いが、小林源文の黒騎士物語のファン(←わかる人いるかなー?)なので、ここははずす訳にはいかない。
 
 大戦中のドイツ戦車を日本で見る事は不可能だし、敗戦したドイツよりも戦勝国のイギリスやアメリカにあるので、わざわざ見に来た次第である。このヤークトパンターは右側面に砲弾が貫通した跡があり、実践で使われていたものだと判る。基本的に戦車類は自由にさわっていいので、正面装甲をたたいてみるが、鉄の塊と言った感じで相当厚そうだ。
 ドイツ戦車はこれ1台だけで他はイギリス戦車のチャーチル(右下)やアメリカ製のM4シャーマン(左下下)などがメインとなるが、やっぱり存在感では、ドイツ戦車の方が上のようである。

 

 

 他には、スピットファイアやなどの航空機も展示されており、しっかり見て廻っていたら半日くらいあっと言う間に過ぎてしまいそうだ。
 博物館内のカフェで簡単に昼食を取ろうと、パイとスープを頼んだが、この味付けは何だ?はっきり言ってまずいぞ!!
まだスープは大したこと無いが、パイについてはどうやったらこんな物食えるんだと言った様な代物だった。周りの人は普通にたべていたが、2口も食べれば十分と言った感じで残してしまった。全くイギリス人の舌はどうなっているんだと疑いたくなる。

 食後は地下の展示室を見て回るが、はっきりいって順路があってないような物なので、迷子になりそう。
でも第一次大戦時の塹壕戦の1/1のジオラマなど中に入って体感できるなど非常に凝った見せ方をしているので、非常に楽しめる。ただ、この塹壕のジオラマは強烈なニオイがするが、まさか毒ガスのニオイまで再現していたんでは無かろうか?長時間いると気分が悪くなりそうなほどひどいニオイが充満していた。

他には3階4階でホロコーストの展示がなされており、いかにドイツが残虐であったかをイヤと言うほど展示してていた。

 約4時間ほど内部で見学し、閉館が近づいた頃に博物館を後にする。
 あとは、昔、本で読んだ世界一危険な駅として紹介されていたノーザン線のAngelへ言ってみるが、すでに改修されていたみたいで普通の駅となっていた。昔はホームの幅が2m程度しか無い島式ホームの駅だったらしいのだが、残念あきらめるか。
 Waterloo駅で荷物を受け取ると、地下鉄ベイカールー線で宿のあるパディントン駅に向かう。
 宿は駅前出てすぐのLondon Crown Hotelであっさり見つかりチェックインするが、部屋の狭さににはちょっとびっくりだ。
 まあ、Londonはホテル代が高いから、ちょっと安めの値段だとしょうがないか。
 しかし、今日も一日歩き回り疲れた、晩飯も別に食べたく無いので、さっさと寝ることにしよう。