9月15日 ポルト市内観光


 本日の起床は午前4時、去年と全く同じじゃないかと思いつつも、去年の様にメールを書くことにする。
ネットへの接続はダイヤル式電話のため音響カプラーを使って接続しようとしたが電話をかけてもアクセスポイントに接続できない、何度やっても電話自体が掛けられないようなので、とりあえず一時中断して朝食を取った後、市内観光に出かける。
 本日の第一目標はクレリゴス教会の塔で、ポルト一の眺望が広がっているそうであるが開館時刻にはちょっと早いためリベルダーデ広場を始め周囲を適当に散策するが、なぜこんなに教会が多いのか不思議になるほど集中している。
警察の前ではどこかでパレードでもするのか数頭の白馬を連れ出していた。

 1時間ほど周囲を散策し開館と同時に塔によじ登る。期待した景色は町全体にもやが掛かってなんかぱっとしないので思いっきり期待はずれで結構ショックであった。
 とりあえず塔を後にすると、ポルトの名所はほとんど回ったようなので、もう一度市電に乗りに行くことにする。
 昨日と同じ場所から乗って、終点で降りると車庫の中に博物館があるはずなので入口で聞くと管理事務所かと思っていた建物の扉を指さした。言われた通り行ってみると、外からは想像できない程広い空間に旧式の路面電車が綺麗に整備されておいてあった。

 丁度小学生の見学会を行っており、男の子たちは真剣な表情で係りの人の話を聞いていたが、こういったところは万国共通かと妙に納得してしまった。
 でも見慣れない東洋人に興味があるのかちらちら、こちらを見ている子もいた。


レグア往復

 見学を終えるとまた市電でカイスダ・リベイラに戻り、さらにサン・ベント駅まで歩いた後列車でどこか適当なとこまで行って見ることにした。これもいつものパターンという気もしないではないが、時刻表を見ているとレグアまで行って帰ってくるのに丁度よい時間なので、窓口で切符を買う。
 ただ発音が悪いのか、何度も聞き返されてしまった。
発車直前であったこともあり、車内に入るとほとんど空席が無い。老夫婦の隣が開いていたのでポルトガル語で「座って良いですか」と聞いたら、快くOKを貰うも言葉が通じると思ったのか盛んに話しかけてきた。ポルトガル語は話せないと言ってもお構いなしで、何かいろいろ言って来るがこちらは解らないの一点張りとなる。(全くこっちの人は人の話を聞かないのか?)何とか話しを聴こうとしたがそのうち諦めて二人とも寝てしまった。まあ、ポルトガル語で話しかければ話せると思われてもしょうがないが、英語もわかんないと言ってたしねえ。
 列車はぶどう畑の中を快調に走り結構な山間部を過ぎるが、ポルトガルは丘陵地が多いと思っていたので結構新鮮な風景であった。

 そのうちドウロ川沿いに出ると列車は東進を続け、それまで町らしい町が無かった風景の中に結構な市街地がでてくるとそこがレグアであった。
 駅前の印象はどうってことない地方の小都市といった感じだ、特に観光客らしき人も見かけない。
 昼食がまだだったため駅近くのレストランでかなり遅い昼食とする。でも店の女主人にメニューを見せてくれるように言ったが出来るものが限られた様子なので完全にお任せにする。
 しばし待った後に野菜を煮込んだスープと鳥のグリルが出てきた、鳥はちょっと焼きすぎかなと言った感じだが、お勧めのタバスコみたいなソースをかけると結構いい感じだ。食後はコーヒーで締めた優雅なランチのお値段は1480エスクード(約700円)ととてもお値打ちであった。言葉が通じないのに一生懸命説明してくれた主人にチップを渡すと、ぱっと表情が明るくなりこちらとしてもうれしくなる。
 腹もふくれたし普通ならここから観光になるのだろうが、この町はガイドブックに載ってないし、帰りの列車までそんな時間がないので駅に戻る。
 行きは2等車だったが帰りは奮発して1等にすると、車内は初めてのコンパートメントであった。
1等の乗客はほとんどおらず、1室貸し切りでポルトに戻る。
 サン・ベント駅到着は18:30ごろ、そろそろ陽も傾いてきたので駅近くのカテドラルを覗いてからホテルに戻る。

 ホテルで一息ついたのち9時ころ夜景を撮りに外出するが、ホテルの前の道にはほとんど人気が無い。
 暗くなると人がいなくなるのが早いようだが、先ほどのカテドラルの前よりライトアップされたクレリゴス教会の塔を写真に納めると早々にホテルに戻って休むことにした。