5月2日 嘉義市内観光、阿里山森林鉄道乗車

 この日は午前中嘉義市内の観光、午後は阿里山森林鉄道に乗車の予定である。
嘉義の街はそれほど見るところが無いので、9時頃ゆっくりチェックアウトする。
とりあえずタクシーで一旦駅に行き、阿里山への切符を購入する。
シーズン中は切符が取れないらしく、昨日の自強号の混雑からすると無理かなと思われたが、あっさりとれたので拍子抜けだ。

重い荷物を持って歩くのは嫌なのだか、コインロッカーが見当たらない。
仕方ないので、荷物をもったまま歩き出すが、肩に荷物が食い込むー。
**中央噴水** **朝天宮**
 中央噴水はローターリーになっているだけで、特に何も無いが、この近くに鶏肉飯で有名な店があるので覗いて見るが、まだ営業してないようだ。
 朝天宮はガイドブックによると、台湾最古の廟のひとつで毎日熱心な信者が集まると書いてあったが、私のほかには誰もおらず、建物も近代的なものに建てかえられている。
**北回帰線標塔**



 嘉義の市内を一通り見終わったのでタクシーを拾い、駅から南に3kmほどのところにある北回帰線標塔に行く。
 塔の周りは工事中のため、回りがドロドロなので写真だけ撮って早々に駅に引き返すことにする。
どうせ、ほかには大したものないし。
          **平快車**

 駅に戻るとまだ11時前だった、待合室でぼうとしているのももったいないので、列車で南の方に行ってみることにする。
時刻表だと、平快車があるので、すぐに切符を買ってホームへ急ぐ。
 電気機関車に牽かれて到着した平快車は日本の旧型客車そっくりだった。もう日本では乗れない旧客に久々に興奮しつつ、車内に入ると古い外観のわりにちゃんと冷房が効いていた。でも車内はさすがにボロボロだし、掃除もきちんとはされていなかった。
 窓は冷房のため開かないよう改造されていたが、ボンドで止めましたという感じでもう少しきれいに作ってほしかったなあ。

            **電車**
 30分ほど平快車に揺られ、隆田で降りて引き返すことにする。
改札を抜けると、タクシーの運転手が3人寄ってきて何か盛んに言っているが、逃げるように駅前広場へ。
 しばし駅前をうろついてから、駅に戻ると先程の運転手達が不思議そうにこちらを見ているが無視して窓口で嘉義行きのキップを買う。各駅停車なのにさっきの平快車より値段が高いのが不思議だ。
 ホームでしばし列車を待っていると、やって来たのはピカピカの新車であった。
でも車内はロンクシートなのがちょっと残念。 12時過ぎに嘉義に到着し駅前の食堂で昼食を取った後、駅の待合室でしばし時間をつぶす。
 ベンチでぼうとしていると、1人の婆さんがホテルのパンフレットを持って何やら言って来た。
 どうやら、ホテルの客引きらしいが、事前に他の旅行記を読んだときに列車の中で客引する婆さんがいるらしいと書いてあったので多分この人がそうなんだろう。
 まあ、今夜の宿も決まってないので、パンフレットを見てみると以外にもガイドブックに載っている宿を薦めてきた。
値段も手ごろなので、1200元でOKするが、多分値引きを要求すれば1000元でもいけたかなあ。
**阿里山号**
 13時過ぎに改札を抜けて、阿里山森林鉄道のホームへ行く。
しばらくすると、遠くから汽笛が近づいてくるが、ずいぶん頻繁に鳴らしているような。
しかし、ホームには乗客が5人しかおらず、結局乗客はこの5人だけで、全員日本人だった。
 列車は定刻に嘉義を出発したが、しばらくは家の軒先をかすめながら進んでいくが、市街地を抜けると、線路際に野生のパパイヤが生っているような熱帯雨林のジャングルに分け入って行く。

全体的に天気が良くなく、高度が上がるにつれガスって視界が効かなくなってくる。 せっかくの獨立山の3重ループも列車が右に曲がっていくのが判るが車窓から下の線路までは見えなかった。


 途中の交力坪で下山する列車とすれ違うが、あちらもほとんど客はいないようであった。
ほんとにこんなのが、普段は満員になるのか不思議だ。
 次の奮起湖では、機関庫にシェイが留置されていた。奥の眠月線でたまに運転するようなので、まだ現役なんだろう。
 最後はスイッチバックの連続で、森林鉄道らしく途中に三角線が有ったりとなかなか興味がつきない。 無事、阿里山駅に到着するが、どうやら駅舎は地震で倒壊したらしく、ホームしかなかった。
下車しようかなと席を立つと即スイッチバックで発車してしまった。訳が判らないでいると旧阿里山駅である沼平駅に列車は到着、現在はこちらが終点となっているらしい。窓口で入山券100元を買って、出口へ行くと5人の乗客に対して、20人近いホテルの客引きがいてちょっとしたパニックになっていた。 紹介してもらったホテルのパンフレットを見せると、宿の人が車に案内してくれて、そのまま宿へ直行する。
 泊まったのは青山別館という旅社で、まだできたてのきれいな部屋だった。
部屋でしばしくつろいだ後、列車で知り合った人と駅前まで食事に出かける。

食堂の前で、列車で一緒だった人と会ったので、そのまま4人で食事することにする。
食後は土産用のウーロン茶を買って宿に戻ると、食事で一緒だった人達としばらく話しこんだが、翌日の御来光を見るため、早々に休むことにする。