2003.9.12 1日目 ウィーン移動 

 本日より12日間に渡る長期旅行の始まりだったが、猛烈な勢力を誇る台風14号が九州地方に接近していた。
 無事飛行機が出発するか気が気でなかったが、意外と移動速度が遅かったため台風到達前に逃げ切れそうだ。

 いつもの如く福岡から成田に向かう朝一の便に搭乗するため6時前に自宅を出発し、タクシーで福岡空港に向かう。
 いつもはそれほど混んでいない福岡空港の国際乗り継ぎカウンターもこの日は大盛況で、自分の順番が廻ってくるまで結構待たされた。
 搭乗手続きも無事終了し、荷物もウィーンまで通しで運んでくれるので身軽な状態でゲートに向かう事にしよう。
 今回の機材はいつものB-777やB-767ではなく、久々のDC-10であった。

 成田までは台風の影響で結構揺れるかも?と思ったが大した事無く無事成田に移動完了。
 成田では乗り継ぎ時間が余り無いので急いで出国審査を済まし搭乗口に急ぐと、なぜかサイパン行きのB747が駐機している。
 おかしいな?搭乗口を間違えたかとも思ったが、案内の係員がが血相変えて「サイパン行きのお客様ですか?」と聞いてくる。
 チューリッヒ行きであることを告げると機材繰りの関係で出発が1時間ほど遅れる模様だ。
 ただサイパン行きの客がまだ何人か来てないようで、係員がやきもきしていたようだ。
 仕方ないので待合室で時間を潰すが、当初1時間の遅れが、1時間半にずれると案内があった。
 「ヤバイ・・・チューリッヒの乗り継ぎは2時間しかないの、ここで遅れたらどうなるんだ?」
 一応係員に確認するとこちらではどうしょうも無いので、現地係員に確認して欲しいとのこと。
 まあ、分からない物つついてもしょうがないし、機材繰りでの遅れなら航空会社の責任だから、チューリッヒで路頭に迷うことも無いだろう。
 ただ、福岡から東京に転勤になった上司が視察旅行でヨーロッパに行っており、向こうのウィーン到着がこちらと5分差なので空港で会えそうだ話していたが、これはだめかも知れないな。
 まあ、トラブルに巻き込まれるとネタ的には困らなくなるのだが、いきなり出鼻をくじかれるのもなんだかな。
 台風は心配してたが、成田で遅れるのは想定外だったし・・・・・ 
 当初10時30分に出発の予定だったチューリッヒ行きのJL451便も12時前には何とか出発となるが、どうも当初の遅れはそのままで回復するのは難しそうだな。
 今回の機材はヨーロッパ線ではB-747が幅を聞かせている中で、チューリッヒ行きだけに使用されているMD-11で、1機ごとに鳥の名前が愛称として付けられているが、今回の機体の愛称はタンチョヅルだった。

 飛び立ってしまえば、いつもと代わり映えのしない機内食を平らげると後ははひたすら寝て過ごすしかないが、帰りと違って行きの場合は時間帯が昼であることと、元気が有り余っているせいかそれほど寝れるわけでもない。
 MD−11にはB-747の様なパーソナルテレビも無いことから、パソコンをいじったり、本を読んで過ごすしかない。

ドイツ領内に入り、南下するに従って交差する飛行機の数がグン増える、別にニアミスと言うほどではないのだが、中には手を伸ばせば届きそうなケースもチラホラ見られた。
チューリッヒ国際空港には当初の予定より1時間30分遅れて現地時間17:20に到着。
 乗り継ぎのウィーン行きLX1582便の出発まで30分しかない。
とりあえずケートを確認するとターミナルが別のようだ、これは間に合わないかもと思いつつ、とりあえず急ぐことにしよう。
 
ゲートに到着するまで15分掛かったが、ゲートは丁度搭乗中で、初めて乗るAvro RJ85の通路際の席に収まる。
 とりあえず乗れてほっとしたが、荷物はどうなるんだろう?
乗り継ぎ時間が短いから最悪間に合わないかもしれないな・・・

機体の方はほぼ定刻で、チューリッヒを離陸となるが、小さい機体に4発のエンジンだからさぞや凄い加速だろうと期待していたのに、意外と大したことなくてちょっとがっかり。
 機内食のサンドウィチをかじりながら機内で過ごし、ほぼ定刻の17:15にウィーンに到着。
入国審査もあっという間に通過し、荷物の受け取り場所に行くと、どうも日本人らしき集団がいるな。
目を凝らしてよく見ると、その中には視察旅行中のK部長の姿が・・・とりあえず挨拶と簡単な世間話をする。
 この後食事にでもと当初は話していたのに、こちらが長時間の移動に耐えられず、さっさとホテルに入りたかったので、そのまま別れてしまった。
 荷物の方はちゃんと積み込まれていて、問題なく受け取ることができた。
まあウィーンに3泊だから1日位到着が遅れても何とかなっただろうけど、トラブルが無いに越したことはないし・・・・

 とりあえずウィーンミッテ駅まではエアポートバスで移動し、そこからホテル間では地下鉄で1本で行けるが、楽をしてタクシーにしよう。
今晩の宿は地下鉄ピルグラムガッセ駅の向かいに立つ、ホテルアナナス。
結構日本人のツアー客が多いらしく、日本語が飛び交っているようだ。
部屋に入ると即撃沈となり、前後不覚となるのだった。
明日はウィーンの市内観光だし、寝坊しても大丈夫だろう。