2012年 9月10日4日目 バンコク市内観光

 この日は夕方の列車でチェンマイに向かうため、日中はバンコク市内の観光に当てる。
 2日後にバンコクに戻って来ることから余計な荷物はホテルに預け、8時30分頃一端チェックアウトする。
 とりあえずは有名どころのワットポーとワットアルンを見学するため、アソーク駅から、BTSを乗り継いで、チャオプラヤー川のエクスプレスボート乗り場のある、サパーンタクシン駅まで移動する。
 サパーンタクシン駅に到着したのは、9時20分頃で、ボート乗り場に行くと、ガイド付きの観光船がすぐに出るようだ。
 ワットポーに近い、ター・ティアンまでの乗船券を購入し、すぐに乗船するが、最後の方に乗ったため、窓側の席はすでに満席で、とりあえず中央側の席で座っていくことしよう。
 
 川の水は雨期のためか、元々かはわからないが、茶色で結構ゴミが浮いており、あまりきれいな印象は受けない。
 結構な数の船が行き来しており、水上交通が重要な交通手段となっているのが伺える。
 
 エクスプレスボートの方は高級ホテルの船着き場で少しずつ乗客を拾いながら北上し、船内ではガイドが英語で解説しているが、結構なまりがひどくて、最初は英語を話しているのに気がつかないほどであった。

 ボートは順調に北上を続け、10時頃に目的地ター・ティアンに到着。
 かなり年季の入った屋根付きの桟橋をくぐり抜けると、そこはワットポーの入り口のすぐ前だった。

 最初はワットポーの観光から始めるが、とにかく日差しが強くて暑いことから、歩き回ると汗だくとなり、すぐにへばってしまいそう。

 
ワットポー

 大寝釈迦仏で有名なワツトポーは、タイ人は入場無料だが、外国人はボリボリ価格の100バーツとなる。
 チケット売り場でチケットを購入すると、一応サービスなのかミネラルウォーターの無料引換券が付いており、境内の交換所でペットトボトルと交換していた。
 とりあえず最初は大寝釈迦仏の見学ということで、靴を脱いで内部にはいるとなかなかの大きさの大仏が横たわっている。
 ただ、大仏の正面に沿って柱が林立しているので、全体像は見づらい配置となっている。

 仏像の裏側では、煩悩の数108に合わせて108鐘の中にコインをいれるお参りを行っているようだが、私の方は煩悩まみれのようで面倒くさいからサクッとパスさせてもらう。
 それでなくても結構いい加減なようでコインの数が108枚で無いことが多々有るようなので、煩悩をちゃんと払えるのか疑問ではある。

 大寝釈迦仏の後は、境内を適当に散策するが、その他には特に気を引くようなものもあまりなく、適当に見て回ったら切り上げることにして、チャオブラヤー川対岸のワットアルンに移動することにしよう。

 
 
ワットアルン

 エクスプレスボート乗り場の隣が渡し船乗り場となっており、渡し賃3バーツを払い、船に乗り込む。
 小さい船のため、他の船が行き来する際の波に揺られるため、あまり気持ちの良い船旅ではないな。
 乗船時間は2、3分なので、問題になるほどでもないうちに無事対岸に到着。
 船着き場から徒歩2分ほどで、有名な暁の寺ワツトアルンに到着。
 主塔の周りの副塔については1塔が修復中のようで、周りに足場が組まれているのがちょっと残念だが、なかなか立派で見応えはありそうだ。

 早速チケツトを購入して、塔に上がることにするが、最後の区間は大分急になっており、階段と言うより完全にはしごとなっている。
 上がると暑さで汗だくだが、川を渡ってくる風が気持ちいいので、しばらく日陰側のテラスで風景を眺めることにする。
ワットプラケオ(王宮)

 ワットアルンの見学後は渡し船で対岸に戻り、ワットプラケオ(王宮)に向かうことにするが、あまりにも暑くて歩く気にならない。
 船着き場前でトゥクトゥクがたむろしていることから、観光客価格でちょっと高いが、ワットフラケオ(王宮)正面まで乗せてもらう。(100バーツ)
 初めて体験したトゥクトゥクであるが、エンジン音から2stエンジンのようで、排気量的には250CCくらいかな?(想像)
 想像以上に小回りがきくようで、渋滞する車をかき分け、対向車線を逆走したりしながら、あっという間に正面玄関に到着。

 正門から王宮の内部に進み、見学用のチケットを購入すると、価格はタイにしては高い400バーツで、結構な値段のようだる
 内部の見学については、本尊のエメラルド仏以外は、建物が多いなという印象以外特にない。
 一応王宮ということなので、衛兵も要所要所に立っているのだが、ヨーロッパの様に直立不動で微動だにせずと言うほどではなく、以外と前後にユラユラ揺れながら立っている様だ。
 王宮内部は結構広く、見学客も多いため進みにくいところに暑さで大分バテ気味だ。
突然の予定変更

 暑さでだらけ気味に見学していると、なぜか日本の会社から電話があり、来週のバンコクでの現地作業と打ち合わせが急遽キャンセルとなったと連絡があった。
 とりあえず飛行機の予約を変更して一度日本に戻るようにとのことだが、今日はホテルをチェックアウトしてしまっているし、落ち着いてネットにつなげる状況ではないので、タイミング的には最悪の時に連絡が来たな。
 とりあえず早めにホテルに戻って荷物を受け取るときにロビーで腰を据えて調べてみることにするか。

 飛行機の変更は可能だが、連休中ということもあり、空席があるか気になるところだが、帰国日の変更が確定しないとちょっとと落ち着かないな。

 一抹の不安を覚えつつ、王宮を後にして付近の散策しつつ、本日最後の見学と考えていたワットスタットの鳥居型ブランコまで、タクシーで移動する。
 ワットスタットまで、王宮から10分程度で無事到着だ。
 
 まずは鳥居の周りで適当に写真を撮るがどうも雲行きが怪しい。
 しばらくするとポツポツとにわか雨が降り出した。
 とりあえず近所のアーケードの下に待避するが、通り雨という程度で、スコールというほど激しく降る感じではない。
 ワツトスタッド本堂は別に興味ないので、小降りになるのを見計らい、タクシーを捕まえて、BTSのパーヤタイまで行って、BTSでホテル戻ることにしよう。
 タクシーに捕まえ、パーヤタイに向かってもらうが、どうも渋滞にはまったようで、なかなか車が進まない。
 結局30分ほど掛けて、タクシー運転手のラーチャティーウィー駅の方が近いとのアドバイスで行き先を変更し、ラーチャティーウィー駅でおろしてもらう。
 BTSでアソーク駅に戻りちょっと早いが、ホテルで荷物を引き出しつつ、JALのバンコクオフィスの電話番号をスマートフォンで調べることにするが、バンコク到着時に電話会社の人にネットの設定をしてもらうため、英語モードに切り替えたためか、日本語入力のキーボードがうまく呼び出せない。
 しばらく悪戦苦闘して、切り替え方をやっと思いだし、検索した電話番号に掛けてみるがどうしてもつながらない。
 しばらくトライしてみるがらちがあかないので、明日チェンマイ到着後ホテルでネツトに繋げて、空席を確認してから連絡することにしてあきらめることにした。

 さてこの後はファランポーン駅に移動して、今夜の夜行列車に備えることにするか。
 ホテルのあるスクィンビットから地下鉄でファランポーン駅に移動するが、地下鉄は入り口で金属探知機と荷物検査が有るため、大きなカバンを抱えた私は当然検査を受けることとなる。
 検査といってもカバンの中を形式的に見せるだけで、じつくり検査するわけではなく、ちょっと面倒くさいだけだ。
 検査係の人にどこまで行くのかと尋ねられたので、ファランポーン駅というと、夜行列車に乗るのかと聞かれた。
 チエンマイまで夜行列車で行くことを伝えると、結構驚きながら「時間掛かるし、遅れるよ」とアドバイスをくれた。
 こちらもトラブル含めて楽しむよと返すと、笑って通してくれた。
 
チャンマイ行き13列車

 地下鉄の方は特に変わった様子もなく、構内がやたらと広いという印象を受ける程度で、車輌も高架鉄道のBTSとドアの窓の形が違う程度で差はそれほど無いようだ。
 地下鉄の終点ファランポーン駅で地上に出ると、ちょうど出口の脇に喫煙所が有るので一服していると、タクシーとトゥクトゥクの客引きがやたら声を掛けて来てちょっとうざい。
 列車の発車まで2時間程度有ることから、駅正面の写真を撮ったり、駅前に日本語メニューを置いた食堂が有ることから、昼飯も食べていなかったので、カオマンガイ(蒸し鶏と鶏スープの炊き込みご飯)で遅い昼飯とする。
 
 食事が終わり駅に戻るが、駅前道路は横断歩道があるのだが信号はなく、渡るのはなかなか至難の業で、他の人の動きに合わせて何とか横断できた。

 駅構内は意外にもエアコンがちょうど良い具合に効いており、湿度が高く気温の高い外から入ってくると生き返る。
 もっとも地下鉄やBTSもエアコンが効いているが、こちらは効き過ぎで正直寒いくらいだ。
 ちょうどここで18時になったようで、夕方の国歌斉唱が始まる。
 周りに合わせて直立不動で過ごしたのは言うまでもない。

 構内の電光表示で乗車するチェンマイ行き13列車を確認すると3番線からの発車のようだ。
 ホームに向かうと列車の方はすでに入線しており、JR西日本から譲渡された24系25型寝台車が止まっていた。
 今回は奮発して1等個室を予約しており、過去に東海道、山陽本線で活躍したあさかぜのA個室寝台、オロネ25に乗車する。
 外部塗装はタイ国鉄の新塗装をまとっており、日本で走っていた頃の青い車体の片鱗は見られないが、内装は日本時代のままのようで、個室内の空調パネルは日本語表記のままで、おまけにJR西日本のロゴまでそのままだった。
 ただ、車内の車番表記のプレートなどは撤去されており、オリジナルの車番についてはとうとうわからずじまいだった。
 日本時代と違うのは地平ホームから乗車するため、ドアの下に追加のステップが設置されているが、かなりの段差があるため荷物を抱えたままでは正直上がるのは大変だ。
 食堂車が連結されているので、食べ物飲み物については困ることはないと思われるが、とりあえず飲み物と簡単なお菓子を仕入れて、最後尾の1等車6号室に陣取る。
 発車まで時間があるので、室内でくつろいでいると、タイ国鉄での唯一の一人用個室寝台のためか、結構車内をのぞこうとする人が多いのには閉口だ。
 後は空調がガンガンに効いているが、個室寝台の強みで冷房については多少の調節が可能な点が助かる。
 正直私はクーラーを切ってしまっていたが、廊下が寒いせいか室内が暑くなることはなかった。

 列車は定刻の19時35分にファランポーン駅を発車するが、駅を出てすぐに停車してしまい動きそうな気配がない。
 しばらくして動き出したが、小刻みに停車を繰り返しなかなか先に進まない。
 検札、ベットメーキングとすんだところで、食堂車まで探検に行ってみるが、車内の乗車率は2割程度、大分ガラガラの様だ。
 空調も効きすぎの様で、車内はかなり寒く、一晩ここで過ごすのはちょっと問題がありそう。

 食堂車は編成中程にあるため5両ほど進む必要があり、ちょっと面倒くさい。
 食堂にはずいぶん大勢の従業員がいるなと思ったが、ほとんどは各車両への注文と配達を行うデリバリー要員のようだ。
 みんな車内のカラオケに熱中していてあまり働いていなさそう。

 ここは非冷房車のため、編成で唯一喫煙可能となっており、夕食として頼んだ鶏肉の野菜炒めができてくるまで一服させてもらうが、従業員は相変わらずカラオケに夢中でなかなか料理が出てこない。
 列車の方はバンコクから大して進んでおらず、バンコク北側のバーンスージャンクションで停車したまま、全く動きそうにない。
 結局食事が終わる頃まで停車したままで、この分では明日のチェンマイ到着は大分遅れそうだ。

 自室に戻りしばらくしたらやっと列車が走り出した。
 しばらくは部屋を暗くして車窓を眺めていたが、真っ暗な田園地帯を走っているようで、そのうち飽きてしまい、10時頃に早々に就寝することにするのであった。

本日の移動経路