ポルトガル ローカル線車両

スペイン国境を走るローカル国際列車
 スペイン側バダホス〜ポルトガル側エルバスを結ぶ国際列車、スペイン側の運行もポルトガル国鉄に委託されている。
列車の運行は1日に2往復で、午後にのみ運行される。時差があるため、ポルトガル側に入ると1時間戻すので、時刻表の見方に注意が必要。国境地帯は農地となっており、車窓から明確な国境は見られなかった。また、車内でのパスポートチェックは行われない模様。

 車両は1等、2等の合造コンパートメント車(後)と開放型の2等車(前)の2両編成でB-Bタイプのディーゼル機関車が牽引する。
 ゲージはスペイン側が1668mm ポルトガル側1665mmと3mmの差があるが列車はそのまま乗り入れている。
 バッファーがあるので日本の旧型客車のような発車時の衝撃は皆無だが、線路状態が良くないためか走行中は結構ゆれる。
 特にコイルバネ台車のダンパーが悪いのかふわふわした上下動がかなりある。
左)1等車コンパートメント室内
 6人用が3室あったが、乗車時には利用者なし、というよりこの列車の乗客自体がかなり少ない。  

右)2等車開放室
 車体が広くシートピッチも広めであるが、多少くたびれた印象がぬぐえない。当然エアコンなどついていないが(扇風機すらない)、湿度が少ないため夏でも窓からの風で十分であった。
 乗車マナーの悪い人もおり、車内をごみだらけにしていることもあった。
左)連結面
 妻面の形状よりかなり幅広であることがわかる。

右)デッキの乗降用ドア
 扉下の銀色の出っ張りはステップ用のカバーで、扉を開けると床が切り欠かれていてステップが現れる。