9月20日 パルメラ観光

 本日の起床は午前4時だが、この日の朝はいつもと違った。
こんな早く目が覚めた理由は、なんと胃がキリキリと痛むのである。
 ここのところおなかの調子が良くなかったが、何で胃まで?本人が気付いていないところで、相当緊張の連続だったらしい。
 今まで胃痛などとは無縁であったので胃薬など用意していないし、どうしようもないのでそのまま出発の時刻までうだうだ過ごす。
 本日の行き先は、リスボンの南の都市セトゥーバル近郊のパルメラである。リスボンの南側にはテージョ川があるため、コルメシオ広場から フェリーを利用するが列車の本数が少ないため朝食抜きで7:45分のバレイロ行き便に乗船する。
 この時間はリスボンへの通勤で到着するフェリーは満員だが、反対方向へ向かうので船内はガラガラだ。
 まだ完全に日が昇り切っていないのでちょっと薄暗いが、朝日にリスボンの街が浮かび上がりなかなかいい雰囲気である。
 約30分の船旅で、リスボンの対岸バレイロに到着。列車の乗り場は、フェリー乗り場を出てすぐ左側だが、近いようで以外と距離がある。
 途中の売店で朝食用にパンと水を買い列車乗り場へ。時刻表だと8:50の快速が有るみたいなので、切符を購入してホームに向かうと、爺様が何か言ってきた。どうやら乗り場を教えてくれているらしい、セトゥーバルか?と聞いているらしいので、切符を見せると3番線に行けと言っている。お礼を言って3番線に向かうが、まだ列車は入線していない。10分ほどして列車が入線して乗り込むとすぐに発車した。
アレ?まだ8:30だけど、いいのか?
 何かいやな予感がするが、検札に来た車掌に聞くとちゃんと行くとのこと。こんな朝からダイヤが乱れているのか?なんか狐につままれたようになりながら、無事セトゥーバルに到着。
 以前にこの町の中はバスで通った事があるので、バスターミナルへも記憶を辿って無事到着。
 切符売り場でパルメラ行きの切符を買い、ターミナルの中でバスを待つがそれらしい表示が無い。インフォメーションで聞くとパルメラ行きはターミナルの外だと言う。行ってみるとちょうどバスが来ており、あわてて乗り込む。
 バスに揺られて約20分ほどで、パルメラの町に到着するが、ターミナルから見える城までは結構距離が有りそうだ。
歩くしか他に無いので坂道をしばし歩いて行くが、また胃が痛くなってきたなあ。
 約20分でパルメラ城に到着すると、赤い帽子を被ったツアーのじっちゃん、ばっちゃんで溢れかえっていた。
 うーん年とっても元気いっぱいな彼らと対象的に、坂道を上ってきた上に胃が痛いこちらはかなりお疲れといった感じである。
 パルメラ城からはテージョ川まで望め、昔ここが戦略上の要衝で有ったことは簡単にわかる。
 事実昔は、ここで相当の激戦が繰り広げられたらしい。
 しばらく城の上で景色を眺めてすごし、1時間ほどしてからパルメラのバスターミナルに行くが、朝早くから起きていたせいか眠くてしょうがないので、バスターミナルとなりの公園のベンチで30分ほど昼寝する。
 少し眠ってすっきりしたが、相変わらず胃は痛い。
 バスでセトゥーバルに戻るが、何か体調が良く無いなあ、今日は切り上げてリスボンに戻る事にしよう。
 歩いて駅に向かう道すがら薬局を見つけ、胃薬を買おうかとも思ったが、胃のポルトガル語名が判らない。
買うかどうするか悩んでいたら、また胃が痛くなってきた。こんなで悩んでたらよけい悪くなってしまう。結局買わずにそのまま駅に到着。何か食欲が無いので食事もいいや。
 15時頃の列車でバレイロに戻りフェリーでリスボンに渡るが、さてこれからどうしよう。宿に帰って寝ているほどひどくは無いし。
 そういえば、4月25日橋を渡る列車があったので、乗りに行ってみるか。列車に乗ってるだけならそんなに体力も消耗しないだろう。
列車の起点は、前回利用したエントレ・カンポ駅なので、コルメシオ広場からバイシャ・シアードまで歩き、地下鉄でエントレ・カンポに向かう。
 地下からホームにあがると、オール2階建の新型車両が止まっていた。当然、2階席に上がり席に着くとすぐ発車となった。
途中、何駅か停まってから、4月25日橋にさしかかると結構ゆっくり橋を通過するが、やっぱり結構高いなあ。でも橋桁が結構うるさくて景色はいまいちかな。以前バスで渡った時のほうが景色は良かったかも。
橋を渡って最初の駅プラガルで降りて、クリストレイに行ってみようと思ったが、駅前にタクシーがいない。歩いて行こうかとも思ったが、駅前からその姿が見えない。結構距離が有るのかもしれないと思い止める事にする。でもホームに戻ると建物の陰になっていたことが判明。けど何か疲れているので、歩いていく気力は無いや。
 次の列車で終点フォグエテイロまで行くが、新しい路線のため駅前には何も無く、ただ駐車場が広がるだけだった。
 帰りは途中のカンポリデ駅で乗り換えてロシオ駅経由で宿に戻る。
 なんか今日は、大したことしてないけど疲れたなあ、相変わらず胃は痛いし散々だ。
 本日の夕食は胃が良くないので、少しでも胃に負担の無いシーフードリゾットにする。
食事をしたら少し元気が出てきたようなので、昨日は雨で中止としたグロリア線のケーブルカーで展望台に上がり、バイロ・アルトの夜景でも撮りに行こうかな。
 グロリア線の中では、日本の方と久しぶりに遭遇し、上にあがるまでしばし話相手になってもらう。
 この方はお医者様らしく、学会の関係で3週間ほどヨーロッパを廻っていらっしゃるそうで、久しぶりに日本食を食べにバイロ・アルトに向かう途中だった。
 胃が痛いことを言うとやっぱり慣れないうちは相当ストレスがかかるらしいとのこと、やはり海外旅行初心者の宿命か。
 1週間ぶりの日本語にだが、何かものすごく久ぶりのように思われた。話を聞いてもらい少し楽になったような気がする。
 ケーブルカーが上に到着するとお礼を言って別れ、展望台から夜景を撮ろうとカメラを出すがどうやら電池切れの様で反応しない。
ついて無いなあと思いながらも、電池を交換してまたここへ来る気力は無いので宿に戻って休む事にする。また明日来ればいいや。