本日はストックホルム観光の後、夜行列車でオスロに移動となる。
夜行列車の出発は23時すぎのため、あわてる必要もなくゆっくり観光すれば良いのだが、たぶん時間が余ってしまうだろう。
ホテルの方は9時にチェックアウトし一旦荷物を中央駅のコインロッカーに預けに行ってから、再度ガムラ・スタンに戻ってくる。
ガムラ・スタンは昨日の観光では意図的に王宮と大聖堂だけにしておいてたので、今日のメインの観光はこことなる予定であるが、正直1日時間を掛けるほど見所があるわけではない。
ガイドブックに書かれているおすすめ散策コースに沿って歩くが、一部は見たこともあり適当に進んでいくとあっという間に観光が終わってしまいそうだ。
最初にドイツ教会に行くとなにやら見学できない様子なので、いきなりすっ飛ばす羽目になるが、教会は食傷気味なので気に掛けないことにしよう。
しばらく歩くと小さな広場にベンチが並んだ広場があるので、いきなり休憩し始めるがあわてて先を急いでも後で時間をもてあますだけだ。
広場でベンチに腰掛けていると、餌をもらえると思っているのか雀が足下をうろちょっろしている。
こちらの野鳥は人になれていることにちょっと感心するが、鳩のように蹴飛ばせそうなほど緊張感が無いのにはちょとあきれる。
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しばらくの休憩の後フィンランド教会に立ち寄ると中庭にはストックホルムで一番小さい銅像のアイアンボーイが置いてある。
周りはロシアの観光客でちょっと騒々しいが、しばらくしたら行ってしまったのでゆっくり見学させてもらう。
お供え物のように小銭や飴玉が供えられているのが日本のお地蔵様のようでちょっと違和感がある。
みんな頭をなでていくので、どんな意味があるかわからないがまた北欧に来れることがあるようにお願いして小銭を供える。
アイアンボーイの後はフィンランド教会を覗くが、小さい教会の様で特に見所となるような所はないようだ。
教会を後にしようとするとアイアンボーイの周りに有った小銭類がきれいさっぱり無くなっている。
我々が立ち去った後に片づけたのだろうが、教会内には2,3分しかいなかったのに偉い早業だと感心する。
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フィンランド教会の後は、ガイドブック通りにシェッブマン広場、鉄の広場と移動し、鉄の広場では片隅にある詩人Evert
Taubeの像で写真を撮ったり、郵便ポストが青と黄色の2つ有るのは何でだろうと見ていたら、地元の人に一つは市内でもう一つは全国と分けていることを教えてもらう。
鉄の広場のそばにはガムラ・スタンで一番細い路地であるモーテン・トローツィグ・グレンに寄るのを忘れないようにしないと。
路地の方は確かに狭いが、思ったほどではなようだ。
ただ有名なのでここを通り抜けようとする人は結構多く、ゆっくり写真を撮っていると渋滞しそうだ。
さてそろそ見所も無くなってきてしまったようなので、大聖堂のあたりまで戻って、近くのカフェで休憩していくが、ここで頼んだストロベリードリンクなる物は、かき氷のイチゴシロップを薄めたようなもので、普通の飲み物にしておけば良かったとちょっと後悔する。
ただ、ここの店はランチが手頃な値段のようなので、後で昼飯を食べに来ることにしよう。
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しばらくカフェで休憩していたが、まだ衛兵交代式には時間がある。
カフェの方も結構混雑してきたので、適当なところで王宮の裏手の方を宛もなくぶらぶらと歩いて時間を潰す。
そろそろ時間はお昼前になってきたことから場所取りのため王宮前の広場に移動する。
どの辺まで入れるのか前もってわかるのだろうかと思っていたら、ちゃんと柵が設置されているのでわかりやすい。
まだ場所取りしている人は多くは無いが、出遅れると無くなりそうなことから、広場の中央付近に場所を確保する。
今日はお城の内部の見学も行われているようで、昨日は封鎖されていた正面入口に結構な人の出入りがある。
そのうち軍楽隊の演奏が始まったが、時間にはずいぶん早いようなと思ったら王宮内の中庭でパレードをしているようだ。
場所取りを妻にお願いして偵察に行くが、人が多くて全く見えない。
あきらめて衛兵交代式の方をしっかり見ることにして、場所取りを継続する。
しかし、昨日に引き続き今日も天気がよいのだが、日差しが強すぎてかなり辛い。
北欧って涼しいところかと思っていたが、全然涼しくないよ。 |
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お昼を過ぎて軍楽隊の音楽が裏手の方から聞こえくる。
そろそろ交代式の始まりのようだが、人出が多く早めに場所取りして正解だったようだ。
こちらを押しのけようとするラテン系のおばちゃんににらみを効かせながら一歩も譲らず、何とか最前列を確保して交代式を見学する。
式を見ていると基本的に陸軍と海軍が一日置きに警備を担当しているようだ。
今日は陸軍から海軍に交代するのだが、やはり陸軍の衛兵はお年寄りが多いようだ。
行進の時に足が上がらなくなっている人もいて、大丈夫なのか他人事ながら心配になる。
それに対して海軍の方は若い兵士がほとんど、結構女性も多い。
交代式の方は順調に進んでいくが、軍楽隊の演奏があるのでコペンハーゲンの時よりは見ていて飽きない。
ただこちらの交代式は何となく全体的に衛兵の感じが緩いように感じられて、どちらが良いかは一長一短と優劣はつけにくいが、衛兵らしさではデンマークの方に軍配が上がるように感じる。
基本的に国王の衛兵が迷彩服というのも、観光客の立場からすると余りおもしろくなく、やっぱり専用の制服を用意して欲しいかな。
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衛兵交代式も終わり、先ほど休憩したカフェに戻ると丁度席が空いていることから昼食にさせてもらう。
今日のランチメニューはベイクドポテトらしいので、二人ともそれを注文する。
一応サラダとコーヒーも付いているが、北欧にしたらずいぶんリーズナブルに感じるが、それでも日本円にしたら信じられないような昼飯の値段になるのはしょうがない。
食後はどうするか思案のしどころだが、妻がユールゴールデン島の北方民族博物館をみたいとのことなので、そちらに行く事にするが、一旦王立公園に有るインフォメーションによって一日乗車券を購入してから、そばの市電乗り場に向かう。
市電の方は適時運行されているようでそれほど待たずに乗車できた。
我々が乗車した市電は後ろにカフェカーを連結したタイプだが、ゆっくりお茶をしていくわけではないので、普通の市電に乗り込む。
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博物館自体は昨日行ったバァーサ号博物館脇のため、迷うことなく14時半頃到着。
とりあえず他には行くあてもないので、ここでのんびり時間を潰していくことにしよう。
一通り館内を覗いてみるが、正直私には退屈な展示に飽きてしまい、妻を博物館に残して博物館前で路面電車の写真を撮って過ごす。
しばらく写真を撮っているとなにやらヴァーサ号博物館への入り口辺りの道路を警察が封鎖し始めた。
何事と思っていたら白バイに先導された中国国旗を掲げたBMWがやってくる。
そのほかにも黒塗りのボルボが凄い数だ。
そういえば王宮裏に中国国旗が掲げられていたのはこの要人だったのかと思い出すが、こいつのせいで王宮が見れなかったのかと思うとちょっとムカつく。
後でネットで調べたらドイツ・ロストックで開かれたG8帰りの胡錦涛がストックホルムに寄っていたらしい。
王宮に国旗が揚げられる程度だから、かなりの大物とは思ったが胡錦涛がすぐ目の前を通り過ぎるとは思いもよらなかった。
17時を回り妻も博物館の見学が終わって合流する。
私の希望により市電で一度ユールゴールデン島の終点側まで乗車させてもらってから 王立公園脇の市電の終点まで戻る。
王立公園脇の市電乗り場は近くに地下鉄も無く、バスも行き先がよくわからないことから距離があるが歩いて中央駅に向かうことにしよう。 |
中央駅には18時頃到着するが、我々の乗車する夜行列車までは5時間もある。
とりあえず駅でじっとしていても仕方ないので、近郊列車に乗って近場の駅まで往復することにする。
意味もなく電車に乗ることになるが妻もじっとしているよりは何か見られるかもしれないということで納得してくれたのが助かる。
とりあえず近郊電車のホームに上がり、次に発車する電車を調べると、南の方に向かうVasterhaninge行きのようだ。
やってきたのは最近投入が進んでいるX60型近郊電車で、連接式の新型車だ。
列車は各駅に停車して進んでいくが、途中までの区間は地下鉄がカバーしているようで意外と駅間が長い。
郊外に出ると自然の豊かな郊外路線と言った趣で、中央駅から40分で終点Vasterhaningeに到着。
ここから先に進むには接続列車に乗車するようで、中央駅から来た近郊列車はここで折り返してしまうようだ。
駅前はバス乗り場とコンビニがある程度で完全な郊外の住宅地のようだ。
30分ほどの待ち時間で中央駅行きに乗車し、同じルートで中央駅に戻るが、帰りも列車はX60型で、在来型のX1に乗車できなかったのが心残りだが仕方ない。 |
20時過ぎには中央駅に到着し、そろそろ夕食の時間なので構内のピザ屋で夕食とする。
併設してアジア飯屋も有るのだが、焼きそばに信じられない値段が掲げられていることから、残念ながらパスするより他になかった。
食後は相変わらず構内で撮影させてもらい、空港連絡特急のアーランダーエキスプレスやX2000などを狙うが、屋内のため撮影条件が厳しいのが残念なところだ。
コンコースに移動し出発案内を眺めていると我々の乗る列車は案内されていないが、その後に発車かる列車は表示されている。
ちょっと不安になりインフォメーションでちゃんと運転するのか確認したところ運転はするのだが、ホームについてはわからないとのこと。
他の夜行列車は表示されてホームも確定しているのに、先に発車するこちらの表示が無いのは納得がいかないな。
インフォメーションから戻ってくると、荷物番をしている妻が先ほどから座っている隣の人の挙動が怪しい事を指摘する。
私が戻ってきてからは特に動きがないようなのだが、先ほどから行ったり来たりしている上に、周りの人の荷物を伺っているようにも見えるとのこと。
確かに構内放送で頻繁に荷物から目を離さないよう放送している位なので、スリ置き引きのたぐいが多いのだろう。
あからさまではないにせよ、警戒レベルをあげていると件の人物はそのうち立ち去ってしまった。
さてまだ出発までは2時間あるが、まだ出発のボードに我々が乗車する7列車の表示がやっとでて一安心だ。
構内を眺めていたら、妻が昨日見かけたTVクルーを発見、さすがに三回目の遭遇なので、私の方も興味津々だ。
構内の様子や出発のボードを撮影していることからひょっとしたら世界の車窓からのスタッフではと想像するが、はっきりしたことはわからない。
せっかくだからネタになると思い、何度も見かけているを話し、何の番組か聞いてみるとCSの旅チャンネルと言う番組らしい。
この後の予定は我々と同じ列車でオスロに向かうとのことで、コペンハーゲンからストックホルム、オスロと行程が全く重なっているようだ。
お礼を言って別れるが、オスロでもまた見かけるかもしれないな。 |
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我々の乗車するオスロ行きの7列車は出発の15分前となる22時45分にやっと入線してきた。
Rc6型機関車が重連で牽引する編成内容は、半室荷物室の座席車1両、2等寝台(クシェット)1両、1等寝台車(シャワー付き個室)1両と全部で三両編成と国際夜行列車にしてはあまりに寂しすぎる編成内容にいささかガッカリだ。
おまけに食堂車のたぐいもないようなので、朝食は付いていないのだろう。
これまでのヨーロッパの夜行寝台は1等の場合朝食付きだったのだが、到着時間が早いのでこの列車は無いようだ。
割り当てられた個室は荷物を置くとベット以外には居場所がないが、一晩過ごすには十分な設備だ。
上段ベッドは妻に使ってもらい、窓から流れゆく車窓を眺めるが、睡魔におそわれ早々と眠ってしまうのだった。
明日はオスロに6時半の到着だから、五時半には起きておかないと、久しぶりの早起きだが起きられるだろうか? |
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