実践!海外モバイル

 海外旅行に行った際にメールのやり取りができたりすると何かと便利てす。
私の場合、ポルトガル旅行にはCASIO製E-55を携行し、いろいろ重宝しました。
このページでは、私が海外モバイルを実践するにあたり、ぶち当たった問題点を紹介しています。

1.海外におけるモバイルの得失

 利点
・日本にいる人から簡単に用件を伝えられる。(泊まってるホテルが判っていても日本から電話するのは物凄いエネルギーを必要とする。)
・デジカメを組み合わせれば画像が送れるので、買い物を頼まれたときなど確認が取れる。(もちろん自慢するのが一番の目的か?)
・国際電話よりは安い(アメリカの場合は電話代のほうが安いかも?)
・時差を考えなくて良い。


 欠点
・電話線が確保できなければただの重り。
・機材をそろえるのにお金がかかる。(これはしょうがないでしょう)


2.海外モバイル機材編

 モバイルするなら当然機材が必要、思っているよりも持ってく物が多くなるのです。
結構重くなるけど飛行機では手荷物として機内に持ち込むことをお勧めします。
(1)パソコン
 持って歩けるパソコンならなんでもOK、WINDOWS、マック、WINCE、ザウルスなど(ポケットボードとかは、さすがに無理)
私の場合はCASIOのE-55を使用。これ一台でメールの送受信、Web検索、各種辞書(英語、スペイン語、ポルトガル語)、レコーダーと重宝しました。
選定理由として、単4電池で25時間駆動するのが一番に上がりました。乾電池駆動なので現地でも問題無く手に入ります。重量も軽く、サイズもシステム手帳程度で携帯性が良い。後は値段が手ごろだったことも外せません。(でも本当はカラー液晶のE-500が欲しかった。)
 ただ、ペン入力のため長文のメールを書くのは結構つらいです。

銀座のディスカウントショップゼアで購入約43000円
(2)モデム
 ノートパソコンならついてるので大抵OK  CEマシンでは付いていない物も多い。
 E-55には、携帯電話用のモデムは搭載されていますが、電話回線用のモデムは別途必要なため購入しました。TDK製のDF56C(コンパクトフラッシュ用)

 秋葉原のソフマップで購入約16000円
(3)デジカメ
 必須アイテムではありませんが、あればいろいろと用途があります。
私の場合は頼まれたお土産の確認用に画像を送りました。
 E-55はコンパクトフラッシュ用のスロットしかありませんので、スマートメディア採用の機種は選定対象から外れます。(本当はCAMEDIA C-2000が欲しかった) 購入したのは、EPSONのCP-800。スナップ写真用に使用しているが、データがすぐに一杯になるので同行者のMOドライブ(PCカードスロット装備)に記憶させてもらいました。(今後の課題として、記憶装置の導入を検討中) 
秋葉原の九十九電気で購入 約70000円
(4)モデムセーバー
 電話線の接続時に使用し、電圧チェックと極性反転が可能なため携行をお勧めします。(電圧が違うと最悪パソコンまで壊れるそうです)
 電圧が違う場合は、直接電話線に接続できませんので別の機材が必要になります。(インラインカプラーや音響カプラーの使用)

 秋葉原のイケショップモバイルで購入約4000円
(5)変圧器

 E-55はモデムの使用時には外部電源を推奨しているので購入しました。
見た目からは判りませんがかなり重いです。
 購入したのは50W用で携帯用変圧機としては容量の大きいものです。

約7000円

(6)コンセント用アダプター
 日本のコンセントとは形状が異なるので、当然必要となります。購入したのは、サスコムの全世界で使用可能というものです。
 モジェラージャック用のアダプターも必要な場合がありますので、旅行する地域にあった物をそろえる必要があります。

秋葉原のイケショップモバイルで購入約3000円

3.現地のアクセスポイントについて

 最近のプロバイダーはローミングサービスを実施しているので、それを利用するのが一般的ですが、AOLのように全世界に自前のアクセスポイントを持つプロバイダーもあります。ローミングサービスを利用する場合は、大抵iPASSやGRICのような全世界的なローミングサービスを提供するプロバイダと提携しているので、そのどちらかを選ぶことになります。詳しくは、加入しているプロバイダーのローミングサービスを参照してください。

 個人的な見解としては 
iPASS 
 専用のダイヤラーを使用し、Windowsマシンでは簡単に設定できるようですが、CEマシンでの設定は困難な場合が多々ありました。
 また、接続料金が1分50円とかなり高額のためちょっと利用しずらいかも。

GRIC
 Windowsマシンのほかに、マック、CEマシンの接続方法も細かく記載されており、設定はかなり楽です。接続料金も1分20円と手ごろ。
 iPASSに比べると、アクセスポイント数は少なめのようです。
 後、サポートが迅速であり、夜12時に出した質問メールが朝には帰ってくるなど対応が丁寧でした。
 どちらの場合でも、最初の利用時に登録料が必要になるはずです。


4.出発前の準備
 機材さえ揃えば、後は現地でというのは余りに危険です。出発前にアクセス可能か確認する必要があります。これは現地で接続できない事態が発生した場合、出発前にアクセスできていたのならは゛パソコン側の設定に問題は無く、電話回線の問題など原因の絞込みが楽になるからです。また、海外のホテルの場合、1回の電話ごとに回線手数料がかかるため、うまくいかずに何回も電話するととんでもない額を請求されるかもしれませんのでご注意ください。
 設定等の準備ができたら、まずは日本国内のローミングサービスのアクセスポイントにアクセス可能か確認します。ここでOKならば第2段階として、国際電話で訪問国のアクセスポイントに接続してみます。この場合うまく行かないときは、時間を変えて接続してみてください。スペインへアクセスする場合は、日本時間の朝8時頃に接続してみるのが良いでしょう。また午後になると電話はつながりますが、アクセスできない場合が多いようです。(モデムの受信音はしますが認識しません。)。これは電話回線の品質によるものらしく、詳しい原因はわかりません。(通信速度を落としても改善されませんでした。)
 また、国によっては国際電話でのアクセスポイントへの接続を受け付けない場合があります。ポルトガルがこれにあたり、日本からのテストはできませんでした。(これらの問題を解決するのに、私の場合はKDDに福沢さんをもって行かれてます。)
注意事項  CEマシンの場合、常駐型のタスクマネージャーによりつながらない場合があり、接続前にタスクマネージャーを外すことをお勧めします。
5.現地での接続
 日本での予行演習も問題なく済んでいれば現地ではまず設定で困ることは無いでしょう。あとは電話線を確保すれば問題はすべて解決となります。
ここでは、ホテルに宿泊した場合を想定して話を進めます。

(1)データポートが設置されている場合。
 最近のホテルでは電話用のモジェラージャックのとなりにデータ通信用のポートを設置しているところもありますが、まだ少ないようです。
このタイプであれば何の問題もありません、一応モデムセーバーで電圧を確認してOKならば、そのまま通信ができます。
 
(2)モジェラージャック式電話の場合
 一般的なホテルの場合は、このタイプが一番多いようです。一見すると問題無いようですが、デジタル交換機を使用している場合電圧が高く、通常の回線とは異なる信号方式のため、そのまま接続するとモデムやパソコンが壊れます。
 モデムセーバーで回線を確認にしてOKならば接続します。ダイヤル前に外線発信番号を確認しておきましょう。国によって0や9などまちまちです。私の旅行中はこのタイプがほとんどでした。
 回線チェックでNGとなった場合は、別途機器が必要です。インラインカプラーか音響カプラーが必要となるでしょう。
 インラインカプラーは受話器のコードの接続口に設置します。ただし、パルス回線の場合は手動ダイアルで接続となりますのでちょっとコツがいります。

秋葉原のイケショップモバイルで購入約16000円

(3)電話のコードが壁に直結されている場合。
 古いホテルの場合、結構このタイプの電話に遭遇します。
 解決方法としては、音響カプラーしかありませんが、余り一般的ではなく、かさばることからこの場合はあきらめるしかなさそうです。リスボンのホテルはこのタイプでしたので私は断念しました。
 中には、電話線を露出させミノムシクリップで接続する猛者もいるようですが、トラブルになるのでやめておきましょう。
 後は別の電話回線を探すか、インターネットカフェを探しましょう。でも機材の持ちこみがだめな場合が多いようですので、Hotmailなどの無料メールサービスを利用するしかなさそうです。(当然日本語のフォントはないのでローマ字でしか発信できません。受信は文字化けして読めないと思います。)

以上で、大体のトラブルは回避できると思います。
これであなたも海外モバイラーに。

ご質問等ございましたら掲示板までどうぞ。