12月25日   成田出発  AF273便

 
 クリスマスのこの日に出発であるが、定時までは会社で仕事なので荷造りの終わった荷物を持って朝の通勤電車にゆられるのだった。
 ただ、3回目のヨーロッパ旅行と言うこともあり、荷物については今まで比べたらずいぶん小さくまとめる事ができ、多少は旅慣れてきたかなと一人悦に入る。
 しかし、一時は、風邪でダウンして旅行に行くどころでは無かったが、何とか出発までに体調を戻す事には成功した。
 仕事関係も、一応取引先には23日の時点でいない事を伝えてあったので特に仕事面で緊急を要するようなこともなく、6時過ぎのNE'Xで空港に向うが、さすがに海外脱出が始まっているのか、車内は満席であった。
  
 7時過ぎに成田に到着し、チェックインすると残念ながら今回は中央の席であったが、まあしょうがないと納得する。
 今回のフライトも毎度おなじみと言った夜行のAF273便である。
別にエールフランスを希望したわけでは無く、本来ならマイレージの付くKLMを希望していたのだが、こちらしか取れなかったためである。
 エールフランスも格安航空券でもマイレージを付けてくれれば、もう台湾往復くらいのマイルが貯まっていたのに残念だ。
 あとは、体調面で不安があったので栄養ドリンクを数本仕入れ、機内食が出ると風邪薬と一緒に飲んで、早々に寝ることにした。
 どうせ外も見ることはできないが、今回はいつものルートのシベリア経由で無く、北極経由であったため、カムチャッカからベーリング海峡を抜けて北極上空からヨーロッパへ向かう航路であった。その分夏場より1時間よけいに時間が掛かり、乗っているのも大変ではあるが、、、

 
12月26日 Paris市内観光
 26日早朝に無事パリ・シャルル・ド・ゴール空港に到着する。
3度目の利用なので、もう慣れっこと言った感じだが、いつもに比べて入国審査が厳しいようで、なかなかゲートを通過できなかった。いつもならちらっとパスポートを見て行っていいよという感じなのに、今回はみんなじっくり調べられている。
 まあ、多少言動や思想に問題はあるかもしれないが、別に脛に傷を持つ身でも無いので自分の場合はすんなり入国できた。
 あとは、RERの郊外線でパリ市内に向かうが、前回はコインをもらっていたのでキップの自動販売機で困らなかったが、今回は用意できていないので、改めてカードでの購入にチャレンジするも、前回の様に詰まる事も無く、あっさりゲットできた。
なぜ夏の時買えなかったの不思議でしょうが無いが、全く同じ操作しかしてないのに何でだろう?

 RERのB線で市内の北駅に向かい、地下鉄に乗り換えてとなりの東駅に行く。
パリでの宿は翌日のユーロスターの乗車に備え北駅近くでおさえたので隣の東駅前のホテルを取っていた。
 でもまだ朝6時のため当然チェックインなどできるわけがないので、東駅のコインロッカーに荷物を預けるつもりでいたら、コインロッカーは6:30からとなっており、しばし駅構内で時間をつぶしてからコインロッカーに向かうと、入り口で全ての荷物をX線検査に掛けるように言われた上、空港の様な金属探知ゲートをくぐらされた。
 テロ対策なんだろうけど、コインロッカーごときでここまで厳重にしているとは予想できなかった。
 
 さて、荷物も置いて身軽になったので観光に行くが、まだ7時前なので、コンコルド広場に行ってみる事にする。
地下鉄の回数券(カルネ)を買って地下鉄でコンコルド広場に付くと、外は夜明けの気配もせず冷たい雨が降っていた。
 他に人影は無く、シャンゼリゼ通りを凱旋門に向かって歩いていくと、クリスマスのイルミネーションがあちこちにあってとてもきれいだった。
 
 
 しばし雨の中、凱旋門まで歩くが夜明けまでまだしばらく時間がありそうだ、時間をつぶそうにもカフェなど開店しておらず、こんな雨の何いたら風邪がぶり返してしまいそうなので、とりあえず、夏に乗った地下鉄6号線でしばらく時間をつぶすことにする。
 この6号線は地上を走る区間が結構長いので、下町の様子を見物するにはちょうどいい感じかな。
終点のナッションで地下鉄1号線に乗り換えて、再度凱旋門のあるシュルル・ド・ゴール・エトワールに向かう。
表に出てもまだちょっと暗いので、再度6号線で1周りしてからノートルダム寺院のあるシテに向かう。

   

 地下鉄4号線のシテ駅で降りて地上にでるが、どちらにノートルダムがあるかよくわからない、まあノートルダム寺院があるシテ島は小さい島なので、一周すればすぐ見つけられるので、適当にそれらしい塔が見える方向に歩いていくと、ノートルダムとは反対側の最高裁判所に来てしまったらしい。付近にも同じように探している観光客がおり、ノートルダムはどこだ?と盛んに聞かれるが、こっちも探してると答えるのが精一杯であった。
 島を半周して、無事ノートルダムに到着すると早速、中を見学するが、さすがフランスゴシック建築の最高峰、バラ窓が見事でしばし見とれるが、心ない観光客が盛んにフラッシュをたいているのが、残念だった。
 教会は祈りの場なのだから、静かに見せてもらうのがマナーでは無いのか?と思うが、我が儘な人がいるのは、万国共通か。ただ、フラッシュを使っていたのが日本人で無かったのが唯一の救いであるが、、、

 内部を見学し終わると、正面の塔の脇から塔に上れるらしいので、当然上がってみるが、結構足に来ている人がいるようで、所々渋滞していた。こちらも日頃の運動不足がもろに出ていたが、後ろから上がってくる人たちの手前、何食わぬ顔をしてあがっていくのであった。
 でもさすがに上に着いたら膝が笑っていた。
ノートルダム見学後は、地下鉄で凱旋門に向かい、外部を一通り眺めてから上に上がるが、先ほどのノートルタ゜ムのダメージからまだ回復してないのか、狭い螺旋階段が異常に堪える。



 凱旋門の上にでると、パリの街は雲が低くたれ込めていて、あまり遠くまでは見通せない、近くにある筈のエッフェル塔も霞んでいた。冬のヨーロッパではおきまりの天気なのだろがしょうがないか。まあ、冬のヨーロッパは雲が低くたれ込めてと言われるが、ここまで低いとは実際体験しないとなかなか実感できるもんではないな。
一通り、周りの主審を撮り終えると階段を下りていくが、何故か下りが異様に長く感じ、下に降りる頃には右膝が痛くなってしまい、地下鉄の階段を下りる時には激痛が走るようになってしまっていた。

 凱旋門のあとは、エッフェル塔に上るため地下鉄でトロカルデ駅に向かうが、この辺は夏に一度通ったルートなので特に迷うことも無く、無事シャイヨ宮の上からエッフェル塔とご対面となったが、悪天候のため、上半分は雲の中に隠れており、夏の時とずいぶんと趣が違う様な?








 前回は早朝のため上る事はできなかったが、今回は一番上まで上がってみることにしよう。
エッフェル塔は自分で階段を上がればただの様だが、先ほどのノートルダム、凱旋門ですでに膝ががくがくなので、金の力に物を言わせることにする。
 まあ、一番上まで上がっても雲で見えないだろうが、ここまで来て上がっておかないとあとで後悔しそうなので、、、
斜行のエレベーターで2階まで上がり、エレベーターを乗り換えて、3階を目指す。
 3階までのエレベーターで序々に下界から遠ざかっていくと、結構な高さだと思っていたら、いつの間にか雲の中に入って下が見えなくなってしまった。
 一番上の3階は当然予想したとおり、真っ白な世界が窓の外に広がるだけで、下の方は何も見えんなあ。
 とりあえず、3階では何も見えないので2階まで降りて、中のカフェで食事にする。
食事と言ってもサンドウィッチとスープの簡単な物だが、眺めがいいせいか、味は格別である。

 
 エッフェル塔を後にすると陸軍士官学校の前を通り、ナポレオンの墓があるアンバリッド廃兵院に向かう。
廃兵院のドームの中に目指すナポレオンの棺があったが、予想以上の大きさで圧倒されるさすが、国家的英雄の墓だけにさすがに立派であった。











 アンバリッド廃兵院の見学を終えると、セーヌ川クルーズのため、エッフェル塔のそばの乗り場へ急ぐとちょうど出航するところであった。
 船内は満員で座るところが無いので、後部デッキの吹きさらしで景色を眺めるが、視界を遮る物が無いのでこちらの方が眺めが良かったかも、でも当然風に吹かれていたので体が冷え切ってしまった。
 約50分のクルーズが終わるとすでに日も暮れて、冷たい雨が降り出したので宿に引き上げる事にする。
東駅のコインロッカーで荷物を引き出し、駅そばのホテルを探すが、地図が判りづらいうえに路地の奥の方だったので、探すのに一苦労だった。
 チェックインの後晩飯はどうしようかと思ったが、近くにマックがあったので簡単に食事を済ますと、疲れたので早々に休む事にした。
 夜行便は3度目だったが、やっぱり初日は堪えるなあ、、、、