12月28日  Duxford Imperial War Museum 見学

 
 この日起きてみると、天気は快晴だったが一面銀世界であった。
ロンドンはあまり雪が降らないと聞いていたけど、、
まあ、博物館の見学が今日のメインなので問題ないか。
本日の予定はケンブリッジ近郊のDuxfordにある帝国戦争博物館の航空館の見学だけの予定なので比較的ゆっくりと出発することにする。
 ホテルで朝食を取って9時前にキングスクロス駅に向かう。
ケンブリッジ駅から博物館までシャトルバスが出ているはずだが、冬場に運行されているかどうか確認がとれていないので最悪タクシーでの移動を考慮して多めに、トラベラーズチェックを現金化することとした。
 後はGNERのカウンターで4日間用のブリットレイルパスをバリデート(使用開始のスタンプを押すこと)してから9時の列車でケンブリッジに向かう。
 しかし、やっはり雪のせいか列車が遅れているみたいで15分遅れで発車となった。
乗車したのは、一等車用のパスなので当然一等車とするが、他には誰も乗っていない。
 キングスクロスを出発してしばらくは天気も申し分なかったが、そのうち外はものすごい吹雪となっていた。約1時間の乗車でケンブリッジに到着したが、相変わらずものすごい雪で通りの車も立ち往生し始めていた。こんなのではバスが有ってもちゃんと走るかどうか怪しいな、、、
まあ、一応構内のインフォメーションで聞いてみると、10時40分に無料バスが出発するとのこと、どのバスか判るか不安に思っていたら、バスに大きく書いてるからすぐ判ると教えてくれた。

 バスが来るまで多少時間かあるので、構内のカフェでお茶でも飲みながら待っていると、10時30分頃バスが到着するので乗り込むと他にも4人ほど乗り込んできた。しかし、車内は暖房もそれほど利いて無くて寒いなあ。
 予定通り10時40分にバスは出発し、一路Duxfordを目指すが、途中高速道路を走るなど思っていたより距離があったようだ、タクシーで来てたらいくら掛かっていたやら。
およそ20分で無事Duxford Imperial War Museumに到着した。
やっぱり飛行場を博物館にしただけあって広い!天気も晴れてきたし、いい感じだ。
とりあえず、入口のあるハンガー1に入るとお目当てのコンコルドが、奥の方に鎮座していた。
今回ここを見に来た理由は、このコンコルドにあった。昨年7月の事故以来運行が停止されたまま、再開のめどは立たずに耐空証明も取り消しになったままで、おそらくもう乗ることが出来なさそうなので、実物だけでも見てみようと思った次第である。
 ハンガー1には他にバルカン爆撃機などおもしろい機体も展示してあるが真っ先にコンコルドに向かう。
このコンコルドは機体番号101の試験用1号機(通算3機目)で試験飛行においてコンコルドシリーズ最速のM2.23を叩き出した機体である。
一応内部の見学も可能なので当然入ってみると、さすがに基本設計は60年代のためか古さは隠せない。
試験機のため、内装も一部むき出しで、ケーブルやリレーらしき部品がぎっしりと詰まっていた。今時のハイテク機ならフライバイワイヤでここまでケーブルも無いんではなかろうか。操縦席も後ろの方から覗けるが、やっぱり計器の数もハンパではないな。でも、さすがに20年以上ここで展示されているためか、埃をかぶっている印象は拭えないな。
 機体の中央区画までは試験時の計測室を転用してコンコルドの資料を展示しており、さらに後部は通常の座席を配置してたが、シートには座ってはいけないため、座り心地を確かめることはできなかった。
それにしても、コンコルドの機内の狭さは有名だったが、普通に歩いても頭をぶつけそうな程天井が低いし、シートピッチもエコノミークラスと大差なしであった。こんなシートでも全席ファーストクラス料金なのも全ては速度のためか、、、 




























ハンガー1の他の展示機と言ってもかなりのの数が有り、コンコルドの他には、有名な所でバルカン爆撃機、コメット、TSR2、ハリアー等であった。

この、Duxfordの博物館は大きく分けて、7つの展示棟からなっており、ハンガー1は先ほどの比較的大型機がメインで、ハンガー2、4は機体のレストア工場を見学させており、F-86やハインド、ユンカースJu-52輸送機がレストアされていた。
 ハンガー3は大戦中の航空機がメインとなっており、スピットファイア、メッサーシュミット等の大戦機が展示されている。
 ハンガー5は近年までイギリスで活躍していた航空機を集めており、ライトニング、ホーカーハンター、デハビラント シービクセン等日本ではまずお目にかかれないで有ろう機体が所狭しと並べられていた。
アメリカ館の展示は、大戦中のB-17から、B-29、F-86、B-52、F-111,U-2等ととても全ては書ききれない程の機体が並べられていた。




















 他には、正面にチーフテン戦車の鎮座する陸戦館があり、戦車類が多く展示されているが、イギリス製の兵器類が多くお目当てのドイツ戦車はヘッツァー軽駆逐戦車程度しかおいてないのでドイツ戦車好きの私にはいまいちであった。


 この博物館内にもカフェがあり昼食もとれるが、前日の帝国戦争博物のカフェ同様味付けには、ちょっと疑問を持つ様なとこであった。
 鶏肉のクリームソース煮を頼んだが、味がいまいちの上、付け合わせのジャガイモとニンジンの味は塩と胡椒が無かったらとても食べられるよな代物ではなかった。
 さらに追い打ちを掛けるのはその量で、とにかく多く、味付けが単調なことから最後の方ではもう、うんざりと言った感じだった。
ただ茹でるだけで、どうやったらあんな変な味になるんだ?
 ここも含めて、イギリスの食事はどこもはっきり言って不味い物ばかりで、イギリスは食事が不味いという噂は本当であったが、ここまでひどいとは思わなかった、、、

 十分堪能して3時のパスでケンブリッジ駅に戻るが、そのままロンドンに戻っても4時過ぎには戻れてしまう、でも4時ではもう暗くてどこも見ることが出ないので、トーマス・クック時刻表を開きちょっと遠回りして帰るルートを探すと、Ely、Ipswich経由で帰ると8時過ぎになり、ちょうど宿に戻るのにいい時間なので、Ipswich経由に決定する。まあ、乗り降り自由なパスで無かったら考えなかったと思うが。


4時過ぎの電車でケンブリッジを後に約15分でイーリーに到着、ホームの表示でイプスィッチ行きを確認すると予定通りの運転らしく、雪による遅れはなさそうだ。
 イギリスの鉄道は、ホームに列車案内のディスプレイがあり、ちゃんと列車がくるか確認するのにはとても便利である。
 特にダイヤが乱れた時などもちゃんと表示されるので、日本ように調整中とならないのは助かるが、それだけ頻繁にダイヤが乱れるということか?
 イーリーを5時過ぎに出発する単行気動車に乗り込むが、始発駅で無いため車内は満席に近い、何とかあいてる席を確保して暗い車窓に見入るが、ローカル線の気動車にしてはかなり飛ばしているようだ。
 快調に飛ばして約1時間でイプスィッチに到着、結構時間に正確なので、イギリスの鉄道も捨てたものでは無いなと感心したそばから、ロンドン行きのダイヤが乱れており、表示には同一時刻にロンドン行きが2本発車する事になっているではないか。
 何だこれ、どっち乗ればいいのやらと思っていると駅員さんが、どこに行くのか聞いてきたので、ロンドンに早く行く列車はどっちか聞くと、片方が急行だからそっちがいいよとのこと。

急行の来るホームでしばし待っていると、結構古そうな電気機関車にひかれた列車が到着した。1等車用のパスなので当然1等車に陣取るが、1両私の貸し切り状態である。1等車だけで3両もつないでいるが、他も同様な状態であった。



 
 一応ビッフェも付いているので夕食のサンドウィッチとコーヒーを買うが、たったこれだけで7ポンドもするとは暴利では無いか?(当時のレートで約1200円位)

 車内は私の貸し切りであるが、何か目つきの悪い黒人が数人うろうろしているので、寝たら危なそうだと警戒しつつロンドンに向かう。
 列車は途中、徐行や信号停車を繰り返しながら、予定より30分遅れでリバプールストリート駅に到着し、さて降りようと思ったらこの列車手動ドアのくせにハンドルが無い。
 確かイギリスで列車から降りるときは、ドアの窓を開けて外側のハンドルでドアを開けると聞いていたが、何でこんな非効率なことを続けているんだろう?当然降りたら窓も閉めなければならないので、急いでる時には焦るだろうなあ。
(注:イギリスの長距離列車はほとんどのドアが手動で、ドアを開けるためのハンドルは外側にしかついていない。開ける場合はドアの窓を開けて外側のハンドルに手を伸ばして開けなればならない。ちなみに閉めずに開けっ放しでに行くのは、マナー違反なんだそうな。)

 明日は、ロンドン市内の観光の予定だったが、昨日今日と2つの博物館を見学した割にドイツ戦車が2台しか見れなかったのは非常に心残りだなあ。タイガーは無くとも、パンターくらいはDuxfordにあるかと思っていたが、、、
 よし、明日の予定は変更して、Bovingtonの戦車博物館に行くことにしよう。
あそこなら、タイガーだけでなく、キングタイガーもあることだし、、、、