2003.1.4 9日目 Molli撮影日

 この日はロストックから列車で20分ほどの所にあるバードドーベランで併用軌道を走るSL「Molli」の撮影だ。
 SLの始発に合わせてバートドーベランに行くには7時40分頃の列車に乗る必要が有るのでこの日はちょっとだけ早起きとなるが、相変わらず目が覚める時間は早いので問題ない。

 ロストックの近郊と言うことで切符は駅の自動販売機で購入しようとしたが、何故かバードドーベランが無いので窓口で購入してからホームに向かう。
 
 バードドーベランに向かう列車は2両編成の連接ディーゼルカーで最近増備されている最新型だ。

 薄暗いロストック駅を定刻で出発し、予定通りバードドーベランに到着。
 モッリーは反対側のホームから発車するので迷うこともない。
 駅の窓口は10時からとなっているので、朝一番の列車の時は開いていないようだ。
 列車を下りた人もそれほど多くなかったが、モッリーに乗ろうというのは私だけのようで、全員市街地の方に向かって歩いていく。

 出発まで30分ほどなので構内を適当にほっつき歩くが列車が入線する気配がない。
 奥の機関区らしきところでは煙が上がっているので、準備はされているようだが、どうも様子がおかしい。
 定刻を過ぎても列車は入線せず、時刻表を確かめると土日は朝一の列車が運休となることが発覚。
 また曜日の確認を忘れたため予定が狂うことになるが、仕方ないので市街地にある併用区間のロケハンでもしながら時間を潰すことにしよう。
 
 駅から市街地まではおよそ500m、線路に沿って歩いていけばお目当ての併用区間はすぐに発見できる。
 併用区間になったところが最初の駅となっているが、看板が出てなければただの歩道のようで、駅のホームにはちょっと見えない。
 思っていたよりも列車が走る道路が狭く、列車全長をうまく写真に収められるかちょっと疑問だ。
 キュールングスボルンから朝一番の列車がやってくるのは10時過ぎだから、しばらく併用軌道の当たりをうろうろして。撮影できそうな場所を探す。 
 1往復2時間なので、光線の具合が良い昼過ぎの列車まで写真をとって14時過ぎの列車でキュールングスボルンまで往復する事にしよう。

 併用軌道自体の長さも1km無いので、30分も歩けば十分ロケハンできるが列車がやってくるまで、まだ1時間近くある。
 とりあえず開いているレストランを見つけて列車が来るまで暖まらせてもらうことにしよう。
 1時間ほどレストランで時間を潰すが、食事の時間には早いためか、結局他に客は来なかったようだ。
 10時過ぎにレストランを抜けだし、あらかじめ目星を付けて置いて中当たりでSLを待つが、以外と歩行者が増えてきたので、アングルに入らないかやきもきしながら待つことしばし、、、、

 鐘の音を響かせながら、ゆっくりとSLが道路の上をすすんでくる。
 寒いためか煙の領も問題ないのだが、風向きが悪く煙が後続の客車を隠してしまう。

 小型のタンク機関車が牽引するため客車はそれほど連結してないのかと思ったが、以外に編成が長くざっと数えて10両近く連結しているようだ。

 いったんSLはバードドーベランまで行って、20分後にキュールングスボルンに折り返してくる。
 天候は小雪が舞うがとりあえずかぜが弱いので助かるが、やっぱり表に突っ立て居るのはつらい。
 列車が折り返してくるまでまて近くのカフェに避難する。
 入った店は地元の人しか入ってこないような感じなので、東洋人が珍しいのか他のお客からチロチロと視線を感じる。
 それほど長居するわけでは無いので、余り気にしないことにしよう。
 コーヒーを飲みおえる頃には丁度列車が折り返してくるので、また雪の中道路に立つ。
 予定通り列車がやってきたが、列車が来ると車は行き違いができないのでみんな路肩に寄せるはじめてちょっとした騒ぎのようだ。 こちらもカメラを構えて列車を狙うが、ちょうどベストなタイミングの時に車に前を遮られてしまいちょっとムッとする。

 列車が行ってしまえば1時間30分はする事がない。
 この街は夏のリゾート地といった性格のためか市内では観光するようなところはなさそうだ。
 また適当なカフェに入って、列車がやってるまで時間を潰すことにしよう。
 
 カフュでぼうとしながら時間を潰し、そろそろ時間になったので列車の撮影のため、店をでる。
 時間が昼飯時のためか余り歩行者が居ないのは助かる。
 今度はそれなりに納得できるカットが撮れて、満足だ。
 最後にもう一度、キュールングスボルンに行く列車を撮影してから、最初に入ったレストランで昼飯にしよう。

 レストランの方では先ほど入ったのを覚えていてくれた(東洋人が珍しいせいもある)ので、先ほどのウェートレスが暖かく迎えてくれた。
 この店はシーフードがメインのようなので今日の定食を頼む。
 前菜は鱈をトマトで煮込んだスープ、メインは鱈と鮭のソテーに後はシシャモみたいな魚の丸焼きだ。
 食前酒にはウォッカらしき物もついていたが、臭いをかいだだけで、ギブアップしてたら、店の人にちょっと笑われてしまった。
 ただ、メインの量がやたらと多いので、全ては食べきれなかったけど、味には満足だ。

 食事を終えるとバードドーベランの駅に戻り、キュールングスボルンまでの往復切符を購入してからしばし駅のカフェで時間を潰す。
 14時過ぎに列車が到着し、折り返しのため整備を行うが、土曜日のせいか結構家族連れが多く、SLは子供達に大人気のようだ。
 14時30分にキュールングスボルンに向けて発車、終点までは40分の道のりだ。
 市街地の併用軌道を抜けると、列車は速度を上げてかなりの速度で疾走するが、線路の状態が良くないためか結構揺れる。
 市街を抜けると後は田園地帯となり、なかなかSLが走るにはいいロケーションのようだ。
 沿線にはカメラを構えた人も結構見かけるが、車じゃないとちょっと撮影するのは厳しそう。
  
 15時過ぎに終点キュールングスボルンに到着、この辺は夏のリゾート地のため結構周りにペンションとが多そうだ。
 折り返しまで20分有るので駅のカフェでお茶をしてから、バードドーベランに戻ることにしよう。

 そろそろ日も傾いてきた15時30分も列車はバードドーベランにむけて出発。
 行きに比べると乗客がずいぶん増えたようで、車内は結構な乗車率のようだ。
 道中何事もなく、16時過ぎに無事終点に到着、今日の予定はこれにて終了なので、ロストックに戻る事にしよう。
 10分ちょいの待ち合わせで、ロストック行きの列車が到着し、20分ほど乗車でロストックに17時頃到着。
 
 駅の売店でちょっとした軽食を購入して、さっさとホテルに戻って帰国のための荷物整理でもする事にしよう。