昨日の早寝のおかげで相変わらず4時くらいには目が覚めてしまう。
いつものごとくメールチェックなどしてうだうだ過ごす。
本日はルツェルンの東側にあるリギ山の観光とルツェルン市内の交通博物館が観光の目的地だ。
最初の目的地フィッツナウに向かう船は8時過ぎなので、ゆっくり朝食を取ってから出かけることにしよう。
船乗り場はどうせ駅のすぐ前だし、、、
7時40分ごろホテルを出発。
意外といろんな船が停泊していて目的の船が良くわからなかったが、どうやら一番手前の乗り場がそうだったようだ。
改札ががまだ始まってないので、しばらく辺りを散策してこよう。
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出向時間ギリギリになってやっと改札が始まったようだ。
この船はスイスパスが利用できるので、特にキップを買う必要も無く見せるだけでOK。
この辺の手軽さが周遊券を手放せない主な理由だろうか。
急な予定変更とかにも対応できるし、途中で気が変わったりする私の様な人間にはぴったりだ。
さっさと乗船して、2階席の最後尾に陣取るが、ほとんどほかに乗客はいないようで、デッキに出ているのは自分だけだ。
8時過ぎに出港し、フィッツナウに向かって進み出した。
天候はちょっと雲が多く、リギ山の頂上も雲が掛かっているし、ピラトゥス山も姿が見えない。
今日は頂上の天気は荒れ模様かもとちょっと不安になるが、山に登ることより登山鉄道に乗ることのほうが目的みたいなものだからそれほど問題も無いか。(なんか違うような気もするが、気のせい、気のせい、、、)
約40分の船旅だが、やっぱりデッキはちょっと寒いかも知れない。
まあ、余り風が当たらない位置なので、ちょっと我慢してこのまま行くことにしよう。 |
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フィッツナウ−リギ鉄道乗車
豆知識 開業は1871年でヨーロッパ初のラック式登山鉄道として有名、最大勾配は250パーミル。
9時前にフィッツナウに到着すると登山鉄道のフィッツナウ−リギ鉄道(以下 VRB)の駅はすぐ目の前だった。
船乗り場のすぐ前にはターンテーブルと車両基地が広がっており、隣接した駅には2両の電車が接続客を待っていた。
時刻表で見たときは2分の接続時間だから多分乗れないと思って、その後の列車にする予定だったのでちょっと迷う。
接続列車で上がるのも良いのだが、目の前にこんな面白そうな物が転がっているのだから、予定通りの列車にしよう。
それに接続列車はもう満席近いので、窓際に座れそうもないし、、、、
一本列車を見送ってから線路の先を見てみると駅の先からはすぐ急勾配が続いているが、その様はまるでジェットコースターの上り坂の様だ。
駅の構内にはリンゲンバッハ式ラックレールの発明者リンゲンバッハ記念碑もあるが、蜘蛛の巣が張っている辺りが哀愁を感じさせる。
駅周辺を散策しながら時間を潰し、9時30分発の列車が入線するとさっさと乗り込んで眺めが良い進行方向左側の座席を占めることにする。
同席となったのはちょっと年輩の白人女性で、山歩きの格好をしていないところを見るとどうやら私と同じ観光客みたいだ。
発車までの待っていると駅の職員が牛乳用の缶を列車に積み込んでおり、観光客ばかりでなく牛乳輸送のためにも重要な路線になっているようだ。
そうこうしているうちに次の船が到着し車内はあっという間に満席になってしまったが、立っている人は流石にいないようだ。
周りの人たちの格好は山歩きをする地元の人と言った感じで、私の様な純然たる観光客は意外と少ないな。 |
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列車は船からの接続客を待って約5分遅れで出発するとすぐに急勾配をラックレールに物を言わせてぐいぐいよじ登り始めるのだが、速度の方は人が走るほどで、それほど早くはない。
ただ勾配の方は本当にきつくて、向かい側の席の人も踏ん張っていないとこちらに転がってきてしまいそうだ。
これでは立っている人がいないのは当然だ、床の傾斜がすごくて立っていたら危なくてしょうがない。
天気の方はちょっと回復してきているようで、多少は雲が少なくなってきたかな。
列車はどんどん高度をあげていき、湖が遙か下の方になった頃、雲の中に突入すると一面ガスでほとんど視界が効かなくなってしまった。
残念、どうやら上からの眺望は望めないみたいだと思っていたら、いきなりガスが晴れて視界が広がった。
山頂は遙か雲の上のようで、低い雲なら関係ないようだ。
どうもそこまで高いというイメージが無かったので、雲が出ていたら山頂も天気が悪いというのは当てはまらないらしい。
途中同席の女性と湖の対岸に山が見えるなど、雑談しながら山頂を目指す。
この方、私が使っている小型のデジカメ(ソニーサイパーショットU)に興味津々と言った感じで、いろいろ聞いてきた。
別に狙った訳ではないが、この手のツールはちょっとしたコミュニケーションのきっかけになったりして、いろいろ役に立つ。
1/3ほど上った途中駅のGrubisbalmで約半分の人が降りてしまい車内はずいぶん余裕が出てきた。
発車直後はまさに満員で、身動きできそうもないくらいだったし、、、
沿線は放牧地で牛がのんびりと草をはむのどかな風景が続くが、日本のようなホルスタインはおらず、茶色というか灰色の牛ばかりなのでちょっと新鮮な感じを受ける。
途中の駅で乗客を少しづつ降ろしながら、山頂の一つ手前の駅リギシュタッフェルでアルトゴルダウから来るアルト−リギ鉄道と合流。
ここからは線路が併走となって山頂のリギクルムを目指す。 |
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麓のフィッツナウから30分で終点のリギクルムに到着、山の上は雲一つない天気で文句の付けようもない。
同席の女性と簡単に挨拶を交わしてから別れ、周囲の散策に向かおう。
リギ山の頂上までは、坂の緩い遠回りルートで約10分、坂が急だが直線的な短距離ルートで5分と2つのルートあるようだが、気の短い私は当然短距離ルートだ。
だがこの短距離ルート、ちょっときつい坂で結構息があがる。
周りの人は結構涼しい顔をしているので、こちらも努めて平静を装って何気ない振りをしながら頂上を目指す。
頂上に到着すると眺めがいいのにちょっと感動。
雲が下に見えるのはやっぱり気分がいい。
ただ、ちょっと湿度が高いのかルツェルン方面はちょっと霞んでいるな〜。
しばらく景色を堪能した後、とりあえず駅方面に歩いていくと、先ほど列車で一緒になったご婦人が一人でコーヒーを飲みなが手持ち無沙汰そうにしていた。
まあ列車で一緒になったのも何かの縁と声を掛けると、席を勧められた。
私の拙い英語で何とか会話したところ、この方はスコットランド来たマーガレットさんで、仕事の御主人と一緒に3泊4日でスイスに来たのだが、忙しい御主人を置いて一人で遊びに来たとのこと。
せっかくだから記念にと写真を撮らせてもらうが、相変わらず私のカメラに興味があるようで、ちょっと貸してあげたら、すっかり気に入ってしまったようだ。
しばらく世間話をしていたが、マーガレットさんは11時の列車でフィッツナウに戻るので、駅に戻っていった。
ちょっと失敗したなと思うのはメールアドレスを聞いておかなかったことかな、せっかく撮った写真も送ってあげることができないや。 |
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しばらくテラスでくつろいでから、駅に向かうとフィッツナウ行きの列車が発車するところだった。
マーガレットさんと目が合ったので、手を振って見送ることにしよう。
さて、こちらは予定より1本早い12時の列車で降りることにしようかな?
とりあえず上ってくる列車を写真に撮ろうかと、ホームのはずれに行くとビデオを構えた先客がいる。
どうやら同好の方らしいのでちょっと挨拶すると、気さくなおじいさんででいろいろ教えてくれた。
情報によると、日曜のため夏期に週1度運転されるSLがフィッツナウから上がってくるらしい。
さらにはアルトゴルダウからは電化開業時からの旧型電車も来るとのこと。
そんなことは全然知らなかったが、教えてもらえてラッキーだ。 |
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予定を変更というか、元に戻して13時頃の列車で戻ることにしてSLが上がってくるのを待つことにしよう。
ホームの端でしばらく待っていると最初に来たのは、アルトゴルダウからの保存電車であった。
ただホーム端からは良いアングルでがないので、場所を変えたいのだが、駅のそばで簡単に行けそうな所はちょっと見あたらないので、あきらめてホームから撮影する。
旧型電車がアルトゴルダウに下ってからしばらくすると、遙か彼方でホイッスルの音が聞こえたような?
そうこうしているとブラスト音と共に山陰からSLが現れた。
ただ、音はもの凄く忙しそうな感じなのだが、速度が全然出ておらず、そのアンバラス感が何ともユーモラスだ。
駅に到着すると、あっという間に人だかりになりやはりこちらでもSLは大人気なんだね〜。 |
アルト−リギ鉄道乗車
豆知識 開業はVRBの4年遅れで1875年、軌間、ラックレールの構造はVRBと同一、最急勾配は200パーミルでVRBよりは傾斜が緩い。
予定外のSLも見れたし、次の列車でアルトゴルダウを経由してルツェルンに向かうことにしよう。
先ほどのおじいさんはに礼を言って、13時頃の下山列車に乗り込む。
列車は下り坂の方が時間が掛かるため、ゆっくりと下って行くが、意外とこの路線は森の中を通過する区間が多く、景色が余り見られない。
途中原因不明の途中停車を繰り返し、予定より約20分遅れでアルトゴルダウに到着したが、ずいぶん駅の手前で降ろされてしまった。
何でこんなところで?とも思ったが原因はよく分からない。
乗車する人も駅の方から歩いてきているし、何かトラブルなのかな?
列車が遅れたおかげで接続のルツェルン行きの列車に乗り遅れた。
次の列車まで1時間あるので構内のビュッフェに寄って昼食にしよう。
今日の昼食はソーセージの盛り合わせをメインにパンを少々。
ソーセージの量が多いので、パンまではいらなかったかもしれないな〜。
食後は駅のベンチでボケーと過ごすが、構内放送でミラノ行きにチザルピーノがやってくるらしい。
これは写真に撮らなければと思い移動するが、肝心なときに限って電池切れの憂き目にあう。
しょうがないので写真はあきらめるが、列車が走り去った後には何となくイタリアの空気に触れたような気分になる。
3時頃の列車でルツェルを目指すが、アルトゴルダウを発車した直後から何となく違和感をおぼえた。
と言うのも、スイスの鉄道は左側通行のはずだが、何故か列車は右側の線路を走っている。
何かの工事の関係かな?などと思っていたら、左側の線路を貨物列車が同方向へ走っているではないか。
これがヨーロッパでよくやる、複線を利用した追い越しなのか。
聞いたことはあるけど、体験するのは初めてだ。
そのうち渡り線を使って本来の線路に戻るが、日常的にこんなアクロバティックな運転をしていてよく事故を起こさない物だと感心してしまう。 |
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ルツェルン交通博物館見学
3時半頃にルツェルンに到着し、交通博物館に向かうため駅前のバス乗り場から8番系統のバスに乗る。
一応スイスパスが有効のため特にキップを買う必要は無いが、路線図をよく確かめずに乗ったため、目的地のバス停は分かるのだが、一つ手前のバス停をチェックするのを忘れた。
ウーンいきなり目的のバス停で降りられるかと思ったが、意外に乗降客が多く無事博物館に到着。
余り遅くまではやっていないので、さっさと見学することにするが、鉄道館を入ってすぐの所にお目当てのクロコダイルと呼ばれる電気機関車が展示してあった。
スイスの鉄道と言うとこの機関車がイメージされるほど有名で、象徴的存在であることからピカピカに整備されている。
ほかにも色々な車両が展示されてはいるが、意外と構内が手狭なようで窮屈に押し込められていて、いまいちきれいに写真が撮りづらい。
一通り見て回ると、スイス版「電車でGO!」があるが、誰もやってやっていないようなのでチャレンジしてみる。
内容的には、それほど難しいこともなく、1回チャレンジしたらあっさり完走してしまった。
もともと途中の速度制限はないし、最高速度を守って駅の適当なところで止めるだけなので説明をよく読まなくても楽勝だね。
何となく列車の運転に関しては日本の方が職人技を感じさせるな〜。
その後博物館を適当に見て回った後、6時頃外に出て、バスでルツェルン駅戻ることにする。
途中気が変わり、バス停を2つほど手前で降りて湖の畔を昨日と同様ゆっくり散策しながらホテルに7時頃戻る。
さて晩飯はどうしようと思っていると、いつの間にか眠ってしまい、目が覚めたら、12時だった。
「またやってしまった〜。」と思っても後の祭りで、今日は晩飯抜きだ。
明日はインターラーケンに移動だから荷物をまとめとかないといけないが、面倒だから明日の朝にしよう。 |
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