Paris→Basel 移動
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今回泊まったパリのホテルは壁が薄いので、隣の部屋が大声で話しているのが筒抜けだ。
おかげで何度か途中でたたき起こされてしまい、午前3時には目が冴えてしまった。
まあ、旅行に出るといつも早寝、早起きと相変わらずではあるが、睡眠欲にだけは逆らえないんだよなぁ。
とりあえず朝食の時間になるまで荷物をまとめながら、朝食開始時間の6時30分になったら、すぐ食堂に向かい、さっさと朝食を済ますことにする。
本日は7時30分の列車でスイスとの国境バーゼルに向かうので、余りのんびりとしても居られない。
7時前にはチェックアウトも済まし、歩いて1分の東駅へ向かう。
長距離列車の場合、予定が変更になる可能性もあるので、早めに駅に行って確認しておかないと気が済まないのだ。
インフォメーションでは出発時刻に変更は無く、まだ発車ホームがわからないが、とりあえ問題は無いな。
普通の人ならパリからスイスへ向かう場合、TGVでジュネーブ経由と言うのが一般的だと思うが、今回バーゼル経由にしたのはちょっとした訳がある。
バーゼルの駅自体はスイス領内なのだが、フランス国鉄がスイス国鉄にホームを間借りしているため、ホームのど真ん中に国境線があるという大変珍しい駅なのだ。
いつも国境が良くわからないせいもあるが、これはぜひ見学していかなければと思い立った次第である。
そのためTGVなら3時間ちょいでジュネーブまで行けるのだが、この列車はバーゼルまで6時間も掛かる。
もっともバーゼルからその次に向かうルツェルンまでは約1時間のため、後の都合を考えるとこちらの方がまあ妥当な選択なのだろうな。
昨日の飛行機が12時間で今回の列車はその半分の6時間掛かるわけだが、まあ飛行機と違い座席で身動き取れないわけでもないし、車窓も楽しめるからそんなに退屈はしないだろう。
列車は定刻にパリ東駅を出発し、単調な田園風景の中を快調に飛ばしていく。
途中車窓には、いかにも原発ですよという形状の建物が水蒸気を上げていたり、隣を流れる運河を眺めながらして過ごすが、目に見える起伏が少ないためか、どうしても飽きてきてしまう。
そんなこんなで、6時間ウダウダ過ごして何とかバーゼルに13時過ぎに到着。
あー、やっぱり列車でも長時間はつかれるな、風景が綺麗なら飽きることも無いんだろうが、、、
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Basel→Luzern 移動
バーゼルの駅に降り立つと、凸型ロッド付きの電気機関車が走り回っており、やっとスイスにきた実感が沸いてきた。
パスポートコントロールに向かう途中、お目当ての国境線を見つけるが周囲は立ち入り禁止のようでちょっと離れたとこから覗くくらいしか出来ないようだ。(左下写真中央部の赤白のバーが国境線)
チョロっと写真を撮ってから、入国審査の行列に並ぶこと約5分で、ヨーロッパ6カ国目となるスイスに無事入国完了。
ただ、接続のルツェルン方面への列車まであまり時間がないので、ここで済まさねばならないことを早めに片付けないと、、、
まず最初はATMでスイスフランをキャッシングし、本日より使い始めるスイスパス(鉄道用パス)のヴァリデートをしてもらうが、窓口が混雑しており、なかなか順番が回ってこない。
ヴァリデートが完了すると列車の発車5分前になっており、とりあえずホームに行って先頭の機関車の写真を撮るのが精一杯の状態で、バーゼルを後にする。
次にここに来るときは、帰国日のフランクフルトへ向かう時だな。
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一等車に陣取り、バーゼルを後にすると今までとガラリと風景が変わり、山が多くなってきた。
やっぱりスイスというからにはこうでなくては、沿線にはまるでアルプスの少女ハイジに出てくるような風景が広がっている。
途中車内販売がやってきたので、バーゼルで補給できなかった飲み物でも買うことにするが、なんとコーラの350ml缶が約5フラン(400円)もする。
内心「高けー!観光地価格でもここまでしないぞ。ボッタクリか?」と思ったけど、どうやら正規の料金のようだ。
バーゼルまでの列車で飲んだコーヒーが2ユーロ(240円)だったから、ほぼ倍くらいの物価なのか?
どうしてこんなに高いんだ?頭の中では先ほどのハイジの主題歌がぐるぐる回っている。
「♪教えて〜お爺さん〜 ♪教えて〜アルプーのもみの木よ〜」(号泣)(T_T)
いきなりスイスの物価高の洗礼を受けたわけだが、この先が思いやられるな、大丈夫なんだろうか、、、、
今までポルトガルとか比較的物価の安いところが多かったので、今回の高さはまさにカルチャーショックだ。
その後列車は快調に飛ばして予定通り15時前にルツェルンに到着。
今回の旅行はなるべく駅前のホテルをチョイスしたため、今夜の宿となるモノポールも駅から1分と超至便である。
その分最高の立地だけあってお値段もそれなりとなってしまった。
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Luzern市内観光
とりあえずホテルに荷物をおいたらさっさと市内観光に行くことにしよう。
予定では今日しかルツェルンを回っている余裕は無いのだ。
最初は駅からと言うかホテルそばのカペル橋から見てまわることにしよう。
このカペル橋、大部分は近年の火災で焼失してしまい、現在の姿は再建後のものだが、上手く復元してあるのか、ぱっと見は結構古そうにみえる。
ただ、上屋の梁に絵を書いた板がはめ込まれているのだが、火災で焼失した部分は印刷された絵が掲げられており、ちょっと興ざめだ。
せっかくだから絵を1枚づつ写真に収めようかとしたけど、気乗りしなくなって止めた。
しかし、橋が掛かるロイス川の透明度はすごいな、川底までよく見える。
山の雪解け水が源流のためなのかな?などと勝手に想像する。
結構、川辺では釣りをしたりする人がいるのだが、水の中を見た限りでは全然魚が居るようには見えないぞ。 |
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カペル橋の辺りを散策した後は、ロイス川の下流側にあるシュプロイヤー橋に向かう。
こちらは建造された15世紀の姿をそのままとどめており、雰囲気は抜群だ。
橋の周りは旧市街となっており、土産物屋が比較的多いが、何処もかしこ時計とアミーナイフで溢れかえっている。
カペル橋、シュプロイヤー橋をさらっと見た後は、かつてルツェルンを取り囲んでいたムーゼック城壁行くことにするが、結構起伏が激しく、思っていたよりも高いところに有ったようだ。
デスクワークで鈍った体を引きずり、何とか丘の上の城壁まで辿りつく。
城壁の上に上がると思ったより木が邪魔で市街が見渡せないが、心地よい風が吹いている。
しばらく城壁の上で涼んでから城壁の外側を1周して、次の目的地ライオン記念碑にむかうことにしよう。
途中丁度5時になったのか、周囲の教会からは一斉に鐘の音が響き出す。
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ムーゼック城壁からライオン記念碑までは徒歩で10分程度、緩やかな丘を下って到着すると、記念碑前の広場はものすごい人だかりだ。
東洋系の人達ばかりかと思ったら、言葉の感じから中国人のようだ。
この瀕死のライオン像はフランス革命でルイ16世を守ろうとして全滅したスイス人傭兵を記念したものだが、広場の騒々しさからはとてもそんな悲惨な雰囲気が伝わってこない。
しばらく端のほうで見ていたら、一群が去ったので、ゆっくりと鑑賞させてもらうことにしよう。
当初彫像は城壁みたいなところにあるのかと思ったが、大きな岩の壁に彫られていて、想像していたのとちょっと趣がことなる。
昔はスイスも今ほど裕福でなく、周辺国に傭兵として出稼ぎに出ていたが、場合によっては雇われ先でスイス人同士が戦争をしたことがあるようだ。
今の平和の象徴のような国からは想像できない血なまぐさい過去だが、そう言った歴史をの上に成り立っているだけに重みが違うようだ。 |
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瀕死のライオン像の前で15分ほど鑑賞した後、ホーフ教会のまえを通って、フィーアヴァルトシュテッテ湖沿いの遊歩道でしばし湖を見てのんびり過ごすことにする。
そう言えば、今日は昼飯を食べてないので、小腹が空いたな。
丁度クレープの屋台が出ているので、おやつ代わりに買い求め、湖畔に腰掛けてまたしばらくぼんやり過ごす。
だいぶ日が傾いたので、ホテルに戻ることにするが、途中、湖で水上自転車を漕ぎ、得意満面の親父さんがいる。
観光客に愛想を振り撒き、岸からは色々と声を掛けられ得意になっているが、そろそろ岸に上がろうかと言うときに、事件発生と言うか、お約束というか、バランス崩して湖に転落してしまった。
それまで、大してカメラを向けられなかった彼だが、とたんに周りの観光客がカメラを取り出し、盛んにシャッターが切られる。
こんなはずでは苦笑いしながら、岸に上がる親父さんだが、目は笑ってなかったような?
そそくさと自転車を片付けるとばつが悪そうに去っていってしまった。
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湖沿いに駅に向かい、構内を一巡してから晩飯とするが、余りお腹が空いてないので軽くマックで済ますことにする。
しかしこちらのマック、普通のサイズの選んだのにポテトは日本のLサイズより多いし、飲み物のカップもこれはバケツかと言うほど大きい。
まあ値段もそれなりで、約10フランと結構するが、日本では65円でハンバーガーを売っていることを考えると、ちょっと納得が行かないなー。
食後は部屋に戻り、メールチェックを済ましたら早々と就寝することにしよう。
明日はリギ山の観光だ。 |
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