2002.9.18 6日目 Zermatt観光

 この日はツェルマット周辺の観光なのでちょっと遅めに起き出して8時前に朝食を食べに行く。
 8時45分のゴルーナーグラード鉄道(以下GGB)でゴルナーグラードに行く予定なので、8時半頃ホテルを出る。
 BVZとGGBの駅は隣り合っており、そんなにあわてなくても良かったかもしれない。
 とりあえず駅で往復切符を買うが、構内が近代的なせいか何となく登山鉄道の駅らしくないな。

 列車では無事マッターホルンが見える右側の窓際を確保出来て一安心。
 発車してすぐ車窓にはマッターホルンが見えてくる。
 天気は雲一つないし登山には最高の天気だ。
 車内ではツアーのおばさん3人と同席となるのだが、この中の1人がマッターホルンに見入っている私に話しかけてくる。
話しかけるのは別にかまわないのだが、「モンブランはすごくきれいで良かった」とか、「あなたはモンプランに行かないのか?」「行かないのはもったいない」とかちょっとしつこくてちょっとうんざりだ。
 「目の前にマッターホルンがあるのだからそちらに専念させろよ」と内心思っているのが思いっきり顔に出たのか、しばらく適当に返事してたら、飽きてくれたようだ。
 昨日に引き続きツアー客とは一緒になるのはこりごりだなあ。
 個人で旅行している人はそんなこと無いんだけど、何でツアーで来る人はあんなに厚かましくなれるんだろ? 
 列車に揺られること約40分で終点ゴルナーグラードに到着、駅前広場からはマッターホルンがよく見える。
 ここの展望台は標高が3100mあるので、昨日に引き続き酸欠気味で動けないかと思ったが、特に体調に変化は無いようだ。
 もともとツェルマット自体が標高1700mあるので少しは体が慣れたのかもしれない。
 駅前でうだうだしていてもしょうがないので、とりあえず頂上を目指すことにしよう。
 ゴルーナーグラードの山頂まで、徒歩で5分位、普通に歩いても昨日と違って別に何ともないな。
 頂上からはゴルナー氷河やモンテローザがよく見える。 
 山頂で約30分ほど景色を堪能したあと、ゴルナーホテル前のテラスでちょっと休憩。
 マッターホルンを眺めながらお茶をするのも、何とも贅沢な気分になれていいもんだ。

 何となく展望台を後にするのが名残惜しいのだが、次の列車で下山する事にしよう。
 駅に向かう途中セントバーナードと一緒に記念写真を撮れるようなので、1枚記念に取って貰う。
 写真ができたら駅前のフォトショップで引き取れば良いらしい。
 ただ写真1枚10フランなのはちょっと高いかな?
 気に入らなければ、別に買わなくても良いらしいけど、、、、 
 さて11時頃の列車で下山するのだが、マッターホルンとGGBの列車が一緒に撮れる場所があるので、途中のリッフェ・アルプで途中下車する。
 ハイキングと言うほどでもないが、たまには山歩きも良いでしょう。
 線路にそって元北方向に戻り、しばらく行く線路方向に上がれる斜面というか、道みたいな物がある。
 勘を頼りにそっちの方向だろうと見当を付けていくと、ドンピシャ目的の場所に出られた。
 駅から歩いて約15分ほどだが結構な斜面を上がったせいか汗だくだ。
 ここで撮った写真はGGBのポスターに使われているのだが、ちょっと来る時間が遅かったのか、光線の具合が良くないな。
 ここで撮影するには朝早いほうが良いのかもしれないけど、まあしょうがないか。
 撮影を終えると駅に戻り、下り列車でツェルマットに戻るが、さてこの後はどうしようかな?
 マッターホルンが一番きれいに見られるロートホルンに行くか、それともヨーロッパ最高所の展望台クラインマッターホルンに上がるかちょっと悩む。
 最初の予定ではクラインマッターホルンに行く予定だったのだが、昨日のユングフラウヨッホでの酸欠状態を考えると、3900mまで上がって大丈夫かちょっと不安。
 でもここまで来て上がらなかったら後悔するだろうし、覚悟を決めてクライマッターホルンに行くことにしよう。
 ツェルマットに戻るともう2時前だ、とりあえず昼食もまだなので、クラインマッターホルンのロープーウェー乗り場に向かう途中のレストランに寄っていくことにしよう。
 今日の昼飯も昨日に引き続き、ブルストとレティシュだが、結構うまいので2日連続でも全然飽きない。

食事を終えるともう3時近い、あんまりのんびりしているとクラインマッターホルン行きのロープーウェーが終わってしまうので、ちょっと急ごう。
 クラインマッターホルンまでは3本ロープーウェーを乗り継ぐが、流石にこの時間から上がる人はほとんどおらず、下山の方が混んでいるようだ。
 まず最初はフーリ(1886m)まであがるがこの区間ではもの凄く高度をあげたという様な印象は無い。
 フーリでシュバルツゼー行きと別れるが、数少ない乗客はクラインマッターホルン側のトロッケナーシュティークに行く人だけのようだ。
 2本目のロープーウェーはかなりの高低差があるし、途中支持する鉄塔の間隔がもの凄く長い箇所もあり、ちょっとだけ「大丈夫かな〜」という気分にさせられる。
 最後は絶壁をはうように上がって2回目の乗り換えポイント、トロッケナーシュティーク(2939m)に到着、ここまでツェルマットから20分位かな?
 3本目のロープーウェーで目的地クラインマッターホルンにむかうが、ここでは私のほかに1人の乗客しかいない。
 ここから頂上のクラインマッターホルン(3883m)まで約1000mあがる訳だが、ほとんどロープーウェーと言うよりエレベーターに近いよ。
 麓から30分ちょっとで目的地クラインマッターホルンに到着だが、やっぱり上に上がると酸素が足りない、、、、
 構内のトンネルを歩いて展望台へ上がるエレベーターまで歩いて行くが、ほんとに意識が遠のきそうだ。
 意識的に深呼吸しているけど、ちょっとほかの事に気を取られていると倒れそう、、、
 エレベーターで上がると最後に展望台への階段が続くが、気分はまさにエベレスト登山隊。
 麓のツェルマット(1620m)から2300mを一気に上がったのだから体が付いていかない。
 階段上がるだけでこんなにしんどいとは思わなかったな。
 ゆっくり、ゆっくりと時間を掛けて何とか上まで上がると、マッターホルンの真横に上がったため、正面から見るのと相当印象が違う。
 流石にここまであがるとすごい眺めだ。 
 展望台で周囲の写真を一通り撮ったら流石にきついので勿体ないけど、下山としよう。
 結局展望台の上にいたのは20分位かな?

 1本ロープーウェーを下りたトロッケナーシュティークまで下りるとだいぶ楽になった。
 ここからは下山するスキー客も結構いるようで、結構込んでいる。
 無事麓のツェルマットまで下りると何となく、空気が濃いような気分になるから不思議だ。
 
 ロープーウェー乗り場を後にすると、とりあえずゴルナーグラードで撮った写真を受け取りにいくことにする。
 写真は駅前のCOOP内にあるので、お土産のチョコレートでも仕入れがてら行くことにしよう。
 一応写真は3枚撮られていたのだが、気に入ったのは1枚だけなので、1枚分10フランを払って写真を受け取る。  
 お土産も買ったし、ホテルでちょと休憩しながら明日以降の予定を確認していたら、明日乗る予定の氷河特急の指定席券日付が違っていることが判明。
 1日間違っていて、今日乗っている事になっていた。
 しょうがないので、駅に向かい明日の座席指定を新たに取るが、食堂車の予約は時間切れでだめなようだ。
 食堂車は日本から予約するだけで、結構な手数料が取られるのだが失敗したなぁ。
 
 手配がすんだ後は市内を流れるマッターフィスパ川に掛かる橋から夕暮れ時のマッターホルンの写真を取るが、以外とただ暗くなるだけで、夕焼けみたく赤くならないのでいまいちぱっとしない写真しかとれなかった。
 
 撮影が終わるともう8時過ぎ、、、
 宿に戻る途中にマックがあったので、軽く食事にしてからホテルにもどる。
 明日は氷河特急でサン・モリッツへ移動だ。