2002.9.21 9日目 リヒテンシュタイ経由チューリッヒ移動 

 サン・モリッツ→ティーフェンカステル

この日の予定は、リヒテンシュタインの首都ファドゥーツに寄ってからチューリッヒに移動だ。
 地図で見ると意外と距離が有るようだが、とりあえずクールまでRhBで移動すればその後の国鉄線区間は意外と時間は掛からないみたいだ。
 ただ、一昨日通った経路でクールに行っても余り面白くないので、フィリズールの先のランドヴァッサー橋を一度通ってからダボス経由でサルガンス方面に抜けることにしよう。
フィリズールから直接ダボスに向かえば時間が節約できるのだが、前回のランドヴァッサー橋ではレンズに雨が掛かってボケボケの写真となってしまったので、今日はそのリターンマツチといきましょう。

 この日の列車は8時の出発なのでホテルでゆっくり朝食を取ってからチェックアウトする。
 ただチェックアウトの時に飲んでもいないミニバーのミネラルウォーターの代金を請求されたので、飲んでないことを伝えて削除して貰う。
 確かにチェックインした晩からすでに自己申告のシートにチェックしてあるからおかしいなと思って消してしておいたのだが、
何かの手違いか、従業員が勝手に飲んでつけておいたのかのどちらかだろう。
 
 8時過ぎの列車でサン・モリッツを出発。
今回はランドヴァッサー橋での撮影を考えて一番最後尾の客車に席を確保するが、2等車だし通勤時間だから結構混んでるのかもと思ったのに、私のほかには誰もいない。
 いつもこのRhBはあんまり人が乗っていないようだけど、これでよく事業としてなり立つ物だと感心してしまう。
 サン・モリッツを出てしばらくは牧草地を疾走するが、朝霧の中に放牧された牛が草をはむ風景に心が和む。

 アルブラトンネルを抜けると、ブレダ〜ベルギュン間の連続ループ線区間に突入。
 一昨日通ってスケールの大きさは理解していているつもりだったが、何度通ってもすごいな。
 ただ、意外と森が深いので、全景が見えないのがちょっと残念だが、所々で下の方にこれから向かう線路が見えるとちょっとワクワクする。
 いつかはここにも写真を取りに来てみたいが、ちょっと村から距離が有るし徒歩ではきつそうだなあ。 
 連続ループ区間を過ぎれば次はフィリズールの先にあるランドヴァッサー橋での撮影だ。
フィリズールを通過すれば、すぐ先のトンネルを抜けた先がランドヴッサー橋なのでタイミングを逃さないようにしないと、、、
 とりあえず写真はちゃんと撮れたけど、サン・モリッツ方面に向かうときの方がアングル良いみたいだな。
 もう一度フィリズールに戻る時に再度チャレンジする事にしよう。

 ティーフェンカステル→フィリズール
 サン・モリッツから約1時間で最初の目的地ティーフェンカステルに到着。
 まあ目的地というか、ただ単にランドヴッサー橋を過ぎて最初に停まる駅なので、ここで折り返すだけの事だ。
 駅にはやたら年輩の団体さんが多いなと思ったら、クール方面からティラノへ向かうベルニナ急行がまもなく到着するようなのでそれを待っている人たちの様だ。
 ベルニナ急行はフィリズールに停車しないので私が乗るのはその1本後の普通列車だ。
 そうこうしている内に観光バスが次々と到着し、駅のホームは結構なにぎわいになったようだ。
 列車が到着するとほぼ全員が乗り込んで駅にはほとんど人がいなくなってしまった。
 とりあえず、手持ちのタバコが無くなったので売店に行くともの凄い種類のタバコが並んでいるな。
 とりあえず自分が吸いそうなのは無いかなとと探していると、なんとマイルドセブンが棚に堂々と並んでいるではないか。
 こんなスイスの片田舎でもマイルドセブンて売っているんだ。
 意外とインターナショナルことにちょっとびっくりだ。

 9時40分過ぎに私の乗る列車が到着、最後尾の1等車は結構乗客が乗ってるな〜。
 喫煙区画に行くと乗客は他に一人だけの様なので、そこに席を確保する。
 フィリズールまでは10分ちょいなのでさっさと撮影の準備をするが、ほかに人がいると窓を開けるのはちょつと気が引けるな〜。
 勝手に開けるよりは一声掛けてからのが良いだろうと聞いてみたら、快く了承してくれた。
 おかげで心おきなく撮影に専念できる。

 3度目のランドヴッサー橋だが、一昨日の通過でタイミングは分かっていたので、特に問題なく撮影完了。
 本当なら車内からでは無く、外から列車を取りたいのだが、予定がくめないので今回はパスだ。
 いつかはまた来ることにして今回はあきらめるか、、、
 フィリズール→ダボスプラッツ→ラントクワート→サルガンス
 フイリズールに到着後、車内の人に礼を言って列車を後にする。
 ここでタボス支線への列車にまた乗り換えだ。
 接続が良いのでほとんど待ち時間が無いのは助かるな。
 フィリズールを後にするとしばらくはランドヴァッサー川を上流に向かって快調に走っていく。
 意外と渓谷が深くて、所々ランドヴァッサー橋に負けず劣らずの立派な橋が結構有ったりする。
 ここはノーチェックだったので経路を変えて正解だった様だな。
 タボス支線はかなりのローカル線の様で、途中駅は乗降客がいないと徐行で通過してしまうみたい。
 フィリズールから約30分でダボスプラッツに到着。
 
 
  タボスプラッツで約30分の待ち合わせの後、RhBの最終区間の列車に乗車する。
 次に乗り換えたらそこからはもう国鉄線なので3日間世話になったRhBとお別れだ。
 道中は大した景色でも無いのかと思ったら、クロスタースの手前で、またすごい葛折の区間が現れた。
 ただそこを過ぎると後はのどかな田園地帯と言った感じで、途中飽きてしまったせいかちょっと居眠りしてたら、次の乗り換え駅ラントクワートに到着だ。

 ここでスイス国鉄に乗り換えて、リヒテンシュタインへの入口なるサルガンスに移動する。
 ポストバスでリヒテンシュタインへ

 ラントクワートから約10分で次の目的地サルガンスに到着。
 ちょこまかとした乗り換えが多くてちょっと疲れたな。
 時間は昼過ぎなので、構内のレストランで食事にさせてもらおう。
 ランチメニューを頼むと、スープにサラダとポークソテーのマッシュルームソース掛けで非常においしいのだが、付け合わせのきしめんみたいに幅の広いスパゲティがうまく食べられずにちょっと残してしまった。
 フォークに巻いてもうまく巻き取れないし、一体どうやって食べるんだろう?

 食後はポストバスでリヒテンシュタインの首都ファドーツに向かう。
バスの乗車時間は30分ほどで、途中ライン川を越えれば検問所もなく、リヒテンシュタインに入国
 もともとリヒテンシュタインはスイスに防衛、経済で協定を結んでいるのでほとんどスイス領内にいるのと変わりない。
 通貨はスイスフランがそのままつかえるから、どちらかというとスイスの一地方と言った感じだ。
 世界でも屈指の国民所得を誇るリヒテンシュタインだが、景観や環境にもの凄く配慮しているため、普通に景色を見ている分にはただの田舎の様に見しか見えない。
 首都ファドーツに着いてもどっかの地方都市といった感じで、ここが首都とはちょっと思えないな。
 とりあえずツーリストインフォメーションで2フラン払って入国スタンプを押して貰う。
 これでここに来た目的の半分は達成したような物だな。
 後はお土産用の切手を買いにバス乗り場の上にある郵便局に行くと何故か閉まっている。
 何でやってないの?と思いつつ今日が土曜日で有ることを思い出した。
 しまったと思っても後の祭りで、予定を立てていたときからリヒテンシュタインは土曜日になるのが分かっていたのに、気が付かなかったのは間抜けだ。
 さてどうしようかと思案のしどころだが、とりあえずインフォメーションで相談してみるか。
 インフォメーションで確認すると、そこら中の土産物屋で売っているから大丈夫とのことだ。
とりあえず、裏山にそびえるファドーツ城を眺めながらにぎやかな方に歩いていくことにしよう。
 土産物屋が固まっている辺りに行くと、どうやらフリマーケットが開かれているようだ。
 土産物屋以外にひょっとしたら掘り出し物が有るかもと思ったが、切手のたぐいはべらぼうに高価なので、ちょっと手が出ないよ。
 値切っても買えるような金額では無いのであきらめるか、、、、
 他には鉄道模型を出品している人もいて、意外と手頃な値段のようにも思えたのだが、日本に持っていくのも大変そうだし、HOゲージなので日本の住宅事情では走らせる事もままならないので、あきらめることにするか。
 
 フリーマーケットを後にすると近くの土産物屋の切手コーナーをのぞいてみることにする。
 色とりどりのきれいな切手が並べられているのだが、どうも記念切手ばかりで値段の方は結構高価だな。
 もっと気軽にお土産用でばらまけるような物と思ってたけど、そんな感じの代物ではないようだ。 
 何件か土産物屋を廻って何とか手頃な切手を手に入れるとちょっと疲れたのでテラスで休憩。 
 チューリッヒへ
 さてこの後はまたバスでサルガンスに戻り、国鉄線でチューリッヒに向かうことにしよう。
 サルガンスからの国鉄線は急行で1時間、2階立て車両の2階に席を確保してチューリッヒに向かう。

 さてチューリッヒに到着するともう6時近い、とりあえず駅から歩いて10分ちょいのプレディガー教会隣にあるホテルに向かう。
 ホテルに荷物を置くと、チューリッヒ工科大学へ上がるポリバーンと呼ばれるケーブルカー乗り場へ行ってみるが、どうやら今日はやっていないようで入口のドアが閉まっていた。
 とりあえずスイスも今日が最後なので、中央駅の地下街にお土産を買いに行くこう。
 大体の物は買ってあるのだが、ワインは移動中に割れるかもしれないと思い、今日まで買ってこなかったが、ここで買っておかないと明日以降の購入は難しいのでここで買っておかないと。
 駅の地下にミグロと言うスイスでは有名なスーパーが有るのでとりあえず入ってみたが、流石にここには酒類は置いて無いみたいだな。
 店を出ようとすると、出口へはレジを通らないといけない仕組みになっており、小心者の私はちょっとした飲み物とお菓子を買って店を後にする。
 店を出ると、近くにワインを売っている店が有るのでそちらを覗いてみるが、産地を見るとイタリア産ばかりのようだ。
 棚を隅から隅まで見て回ったが、スイスワインは1本も無いようだ。
 おかしいなと思って店員に尋ねて見ると、どうやらここはイタリアワインの専門店だったようだ。
 道理でイタリアワインしかないはずだ、とりあえず店を出て構内をブラブラしているとさらにもう一軒店が有るので、ここで訪ねると目当てのスイスワインにやっとご対面だ。
 ただ、ワイン通と言う訳ではないので、どれにするか決められないので、店員さんお奨めの白ワインを1本購入する。 
 さて買い物もすんだので、後はブラブラリマト川のほとりを散策しながらホテルの方に向かう。
 スイス最後の晩は、ホテル近くのイタリアンレストランで夕食を取ってからホテルに戻り早々と就寝だ。

 明日は8時のICEでフランクフルトに向かってスイスともお別れだ。