2006年 9月17日 4日目 Berner Oberland観光

 この日は明け方、道路を走る車の水を掻き分ける音で目が覚めた。
 気になって窓の外を見てみると、外は真っ暗だが天候の方はあいにくの空模様のようだ。
 今日の予定ではユングフラウヨッホに上がってからミューレンを回る予定だったが、天候が悪いのでどのように見て回るか計画を変更する必要が出てきた。
 とりあえず天気予報で今後の天候を見てから判断することとしてテレビで天気予報を見ると、なぜかヨーロッパ中が好天なのにスイスだけが雨マークとなっていた。
 しかも、予報図のスイス以外がすべて晴れマークで一時曇りにもなっておらず、ピンポイントでスイスだけが天気が悪いというのも運の悪さを象徴している。

 予報では中央スイスは一日雨模様のようなだが、取りあえずユングフラウヨッホの入り口となるクライネシャイデックまで行ってみてそこでの天候次第でその後の行動を決めることにしよう。

 とりあえずホテルの食堂で朝食を取って、8時半の列車でクライネシャイデックにむかう。

 グリンデルワルトから、WABの登山列車に揺られること約40分でクライネシャイデックには無事到着したが、天候の方は相変わらずユングフラウヨッホもかすんでよく見えない。
 このまま上がっても視界は開けそうにないことから、ユングフラウヨッホは明日に回して、今日はミューレンの方を回ってみることにするが、ユングフラウヨッホを明日にすると当初の予定していたシーニケプラッテはキャンセルとなってしまうのが痛いところだ。

 クライネシャイデックでWABのラウターブルネン行きに乗り換え、10時過ぎに麓のラウターブルネンに到着。
 本来なら駅前から出ているケーブルカーで断崖の上のグリェッチェアルプにむかうのだが、丁度ケーブルカーはリフレッシュ工事のため、運行していない。
 そのためバスでロープウェイ乗り場のシルトホルンバーン駅にむかう。
 丁度駅前にはシルトホルンバーンへの接続バスが待機しており、すぐに出発となる。
 ベンツのバスに揺られること約10分で乗換駅となるシルトホルンバーンに到着、切符売り場でユン クフラウVIPパスを見せて乗車券を受け取ると、ロープウェイも大して待たずに出発のようだ。
 途中で1度ロープウェイを乗り継いでミューレンには11時過ぎに無事到着したが、外は相変わらずの雨のため観光に出かける気にならない。
 とりあえず駅のカフェで早めの昼食を取りながら天候が回復しないか様子を見るが、なかなか回復しそうにない。

 カフェで1時間ほど様子を見ていたが、天候の方は回復しそうにはないので、意を決してミューレンの町を一往復してみることにした。
 町のメインストリートの両側の家々はカラフルな花で飾られており、なかなか良い雰囲気なのだが、雨のため通を歩いている人はほとんどいない。
 そのため雨でカメラを構えにくい状況ではあるが通の様子をゆっくりとカメラに納めることが出来た。
 でもせっかくなら晴れたときに訪れた方がより良かったのだろうけど、こればかりはしょうがない。
   
   
 ミューレンの町は非常に小さいため、通をぶらぶら歩いても10分ほどで端まで歩けてしまった。
 この後は一度ラウターブルネンに戻り、ヴェンゲン経由でメンリッヒフェンに上ってからグリンデルワルドへ抜けることにした。
 ラウターブルネンでWABの列車を待っている間、駅のはずれにまで一人でシュタウプバッハの滝の写真を取りに行くが、雨のためにいつもより水量が多い気がする。
 駅に戻ると義母と妻がベンチで同席したインド人のツアーとなにやら話しているようだが、大したことは話していないようだった。

 14時前の列車でラウターブルネンを後にし、 朝来た路線を戻ってヴェンゲンにむかう。
 雨の方はだいぶ小降りになってきたのか、ずいぶんと見通しが利くようになってきた。
 ヴェンゲンでは、メンリッヒェンに上がるロープウェイに乗り換えるため市街を抜けていく、建物がいかにもスイスらしい街並みなのが印象的だ。
 WBAの駅からロープウェイ乗り場までは徒歩で5分強程度大した距離ではない。
 てっきりロープウェイはパスが使えるかと思っていたが、ここは適用されないようだ。
 仕方がないので別途チケットを購入するが、結構値段が高いのが痛いところだ。


 
 
 ロープウェイでメンリッヒェンに上がると雲は相変わらず多いが何とか雨の方は上がったようだ。
 ただ、山の上なので風が強く、あっという間に体が冷えてしまった。
とりあえず風景の写真を納めると、早々に近くのレストランに逃げ込むことにするのだった。

 レストランに入るとスイスには似つかわしくないインカ系の民族舞踏の真っ最中で、かなりの大音量で音楽を流されるのでちょっと耳が痛くなりそう。
 こんなところでなぜインカの民族舞踏を?との疑問も湧くが、とりあえず周囲のお客は盛り上がっているようだ。
 どうも我々だけが違和感を感じているようで、端の方の見晴らしの良い席に陣取り、2度目?の昼食と言うことで、スープ類を頼み食事と暖をとるのだった。

 さてこののままグリデルワルドに戻ってホテルに引きこもるのは時間的に中途半端と言うことで、パスの使えるフィルストまで行ってみることになり、早々にゴンドラでグリンデルワルド方のグルントに下ることにする。
 グルントまで降りてくると、時間はもうすでに16時過ぎとなっており、フィルストまで上がってもあまりいられる時間は無いようだが、せっかくなので行くだけ行くことにしよう。
 グリンデルワルドの駅まで1駅WBAで移動し、メインストリートをゴンドラ乗り場まで急ぐが、義母の足の具合が良くないようで、つらそうだが何とかがんばって付いてきてもらう。

 とりあえずフィルストへ上がるのはギリギリセーフの時間だったが、義母の方はかなりつらそうだ。
 上にいられる時間も15分程度が限界だが、せっかくだから上がってみることにする。
 ゴンドラに揺られること約20分頂上のフィルストに到着。
 雲が多いため、あまり視界は開けないし、結構薄暗くなってきており写真を撮ってもあまり良いカットは期待できそうにない。
 そうこうしている内に下山のタイムリミットが近づいてきたためそそくさと下山することになるが、とりあえずこれたことで納得するしかない。

 ゴンドラの方も山頂に居る最期の客と言うことで、他には待っている人もおらず、18時前に無事グリンデルワルドにたどり着くことが出来た。
 ホテルに戻り、今晩の食事をどうするか考えていたが、義母の方はかなり無理がたたったのか、食欲が無く、現地のコッテリとした料理はつらそうだと言うことから、持参していたフリーズドライおにぎりのですましてもらうことにして、我々は駅前の店でハンバーガーをテイクアウトし、部屋で夕食にするのだった。

 食後は昨日の約束通り、義母と私で部屋の交換を行い。
 テラスでしばらく行き交う列車の写真を撮影しながら、明日の予定をどうするか悩んでいた。

 とりあえず天候は回復しそうもないが、予定通りユングフラウヨッホに上がってから次の目的地ツェルマットに向かう方向性で組み立てるしかないようだ。