本日の予定は市街西側のペドシーン公園を見てから、プラハ本駅近くのヴェーツラフ広場を見る程度しか決めていなかった。
大体午前中で回れてしまうだろうが、その後のことは適当に決めることにしよう。 7時30分過ぎに朝食を食べに行くと昨日に比べ大分食べにきている人が少ない。
本格的な活動開始は8時30分頃で、ペドシーン公園に上がるケーブルカーが動き出す9時頃に乗り場に到着するようホテルを出発する。
ケーブルカー乗り場は聖ミラクーシュ教会前の停留所からトラムで2駅なので歩けない距離ではないのだが、72時間券を購入しておりもったいないので、トラムで移動することにする。
停留場で待っていると、なにやらTVの撮影をしているようだが、特に気を留めずにいたらプロデューサーらしき女性から、エキストラにならないかと話しかけられた。
どうやらドイツのTVクルーのようで、プラハを紹介する旅行の番組らしい。
もっともこちらも予定があるのでお断りさせていただくが、東欧プラハで東洋人を使った旅番組ではイメージに問題があるのではと余計な心配をせずに入られない。
そのうち、やってきたトラムは撮影用らしく年代物の車輌だった。
2駅移動ということで、乗れないかと運転手に言ってみると最初はだめそうであったが、乗っていいとのことで2区間だけ乗せてもらう。
車内では、欧米系のちょっと太めの女性の観光客をエキストラにして撮影を行っている。
先ほどのプロデューサーにこの車両は戦前製などと説明を受けていると、直ぐに目的地のUjezdの停留所に到着。
お礼を言って下車させてもらうが、自分でも気が付かないくらいテンパっていたらしくトラムの写真を撮ることを忘れていた。
下車してトラムを見送ってから、妻よりテンパっていたことを指摘されて初めて写真を取っていないことに気が付くほどであった。
いつものことだが、全く想定していない事態に遭遇すると、グダグタになってしまうのは何とかしたいところだ。 |
ケーブルカー |
とりあえず本来の行動に移るべく、停留場前のケーブルカー乗り場に移動する。
このケーブルカーはトラムと共通の乗車券なので、72時間券でそのまま乗り込める。
車内の方は座席が埋まる程度の乗車率で大した乗車時間ではないことから立っていくことにしよう。
9時15分頃の出発で途中に有る停留所に停車する関係で、乗車時間は5分程度だ。
登り始めて直ぐ線路脇の芝生に人が倒れているのが見えたが、近くに酒瓶が転がっていたことからただ単に酔いつぶれているようだ。
ケーブルカーを降りて外に出ると駅前はきれいなバラ園になっていた。
しばらくバラ園を見てからちょっと離れたパリのエッフェル塔の上部によく似た展望台に行くことにする。
展望台の入場会は10時からで、入口に結構な人が並んでいる。
とりあえず展望台の前に近くにある鏡の迷路を覗いてみることにしよう。
鏡の迷路の方はあまり人が並んでいないが、どちらかというとお子様向けの施設のようで、子供の方が多い印象を受ける。
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ペドシーン公園 |
鏡の迷宮 |
内部に入ると結構古い施設のようで、あまり広くはないようだ。
最初の部屋にはいると、湾曲した鏡を使って身長が縮んだり、伸びて写るようになっていた。
妻の方は鏡に映る姿に心底楽しんでいるようで今回の旅行中で一番はしゃいでいるようだった。
2番目の部屋はなにやら古い戦争場面を再現した部屋で、部屋の意味はよくわからない。
3番目の部屋は一般的な合わせ鏡の部屋となっており延長もあまり長くはなかった。
鏡の迷路を出ると展望台に並んでいた行列も解消したようなので、目的の展望台に上がることにしよう。
てっきり展望台に上がるには階段しかないと思っていたが、どうやら別料金でエレベーターが使えるようだ。
ここは横着してエレベーターを利用させてもらうことにしよう。
ただ、基本的には階段を利用する人が圧倒的なようで、エレベーター利用者はかなり少ない。
エレベーターの方はかなりの年代物で内部はかなり狭く、ドアが上からギロチンの様に下がってくる構造なのがちょっと怖い。
上に上がるとプラハ市街が見渡せるが、窓が開いている箇所は一部なので写真を撮る人で窓の周りは結構混雑している。
ただ午前中だと、旧市街の方角は逆光になるので写真を撮るのはちょっとつらい状況のようだ。 |
展望台からのカレル橋 |
展望台 |
展望台を後にすると、ケーブルカー乗り場に戻って下山することにしよう。
時間がまだ早いためか、下山客はかなり少ないようだ。
下山途中では、行きに見かけた酔いつぶれた人の姿を見かけなかったことから、どうやら目が覚めて移動したようだ。
麓の駅に到着して外に出ると、乗り場の方は長蛇の列で早めに上がっておいて正解だったようだ、トラム乗り場で6系統のトラムに乗り、地下鉄駅のあるNarodni
Tridaから地下鉄BでMustekに移動。
駅を出ればヴェーツラフ広場で、正面には国立博物館が見える。
ここは広場といっても道路の中央分離帯が緑地になっている程度で、道の両脇にはいろいろな店が軒を並べる繁華街のようだ。
国立博物館の前までブラブラ歩いて、ヴェーツラフの騎馬像のあたりまできてみるが、特に見所はないようだ。
この辺でちょっと休憩と言うことで、途中にあったCosta caffeでちょっと休憩していくことにしよう。
時間はそろそろお昼前ということで、共和国広場で市民会館と火薬塔を見てから近くのモールで食事することにして、地下鉄で再度1駅移動しNamesti Republiky駅に移動する。 |
国立博物館 |
ヴェーツラフ広場 |
火薬塔
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市民会館と火薬塔も外から見るだけなのでそれほど時間かはかからず観光は終わり、昼食のため市民会館向かいのモールに移動する。
外見からはそれほど大きな印象を受けなかったが、内部にはいるとかなり広いモールのようだ。
3階のフードコートで昼飯にするが、大した料理でもないのに結構な値段がする店が多い。
そのうち無国籍料理の店がそこそこ手頃な値段なので、そこに決めさせてもらい、私は鶏肉の炒め物とピラフのセット、妻は肉団子を注文。
味の方は値段相応と言うところで、鳥肉もちょっとパサパサだが、食べられないものではない。
ただし、妻の方の肉団子はかなりボソボソの有様で、ここのところ食事では外れを引くことが異常に多い妻の方は、立腹するのを通り越して落ち込み始めていたらしく、まともな食事にありつけないと悲観的になっていたようだ。
ここでの食事が妻に対して精神的なダメージ与えるきっかけとなったらしく、この後はおいしい物が食べたいという執念を徐々に見せるようになるのであった。
食後は別行動を取ることにして、妻は近くのムハ美術館とショッピングに出かけ、私の方は地下鉄とトラムの写真を撮りに行くことにする。
モール前で分かれ、地下鉄A線の終点Depo Hostivarをまずは目指すことにする。
なぜDepo Hostivarに行くかと言えば、Depoの名前が示すとおり、車両基地が有るだろうと考え、車輌基地が有るなら地上に出ている可能性が高いと考えたためである。
それに昨日はA線の反対側の終点まで行っているので、Depo Hostivarまで行けばA線については全線乗ったことになるからである。
B線で1駅の先のMustekに移動後、A線に乗り換えDepo Hostivarを目指す。
途中の駅は基本的に構造が一緒のようで、3連シールドの様なホーム部に斜めのエスカレーターのシャフトがホーム端部に接続され、シェルターとして使用する際に閉じるシャッターが間に配置されている構造の駅が多く、違いといえばホーム壁の化粧の色が変えられているくらいであろうか。
後はエスカレーターの内装が白い箇所はエスカレーターの速度が普通(それでも日本に比べると早い)だが、赤色の系統の内装のエスカレーターは高速エスレーターの様で、かなり速度が早く距離も長いようだ。
エスカレーターに乗っていて気になったのは、手すりベルトとステップの速度が合っていないようで、手摺りに手を置いているとどんどん前に手が持って行かれることであろうか。
地下鉄A線の方は順調に進み、終点の1駅前のKalka駅の構造が他の駅と違い、浅い位置に配置されていることを確信させる部材配置となっていた。
終点の到着前に予想通り地上に出るが、意外なことに車輌基地を含めホームまで一体の建屋が配置されており、自然光の元で地下鉄の車輌の写真が撮れる構造とはなっていなかった。
それでもホームに止まっている地下鉄車輌は他駅よりも柱が少なく明るいため、何とかカメラに納めることが出来た。
駅の外に出てみると、周囲はバス乗り場しかなく、車輌基地の工場の様な施設のほかには近くに目立った建物はないようだ。
長居してもしょうがないロケーションの様なので、地下鉄を1本見送った後、トラムの写真撮影に切り替えるため、戻ることにしよう。
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地下鉄エスカレーター(通常タイプ) |
地下鉄ホーム |
Depo Hostivar駅正面
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Depo Hostivar駅ホーム |
トラムの写真を撮るのに当たりを付けていた場所は国民劇場横のチェコ軍団橋で、午前中に来たケーブルカー乗り場からはあまり離れていない。
地下鉄、トラムを乗り継いで橋に到着後、国民劇場脇から写真をとるが、一番走っているはずのベージュと赤色塗装のタトラカーが走ってこない。
どうも新型の連接車や角張ったタイプのタトラカーばかりが走ってくる。
しばらく粘り、やっと在来型のタトラーが来たと思ったら車が被ってしまいなかなか思うように撮影できない。
それでも日差しが厳しい中、しばらく粘って何とか納得のいくカットを物に出来たので、聖ミラクーシュ教会脇のガントレット区間に移動する。
ガントレツト区間の方は光線具合が良い時間帯だったし、やってくるトラムの本数も多いことから、比較的短時間で撮影を終了。
後は南側に教会の塔を入れてトラムの写真を撮れる場所があったことから、そちらに移動する。
移動した先の区間はトラムの軌道上を車が走る区間となっており、道路が渋滞気味のためトラムと車が被ることが多く、ここでもしばらく粘って、納得のいくカットが撮れるまで、カメラを構えて道路脇で直射日光に耐えることになるのであった。
結局1時間近く粘り、何とか納得カットが物に出来たことから、場所を変えようと歩いていると朝に写真を取り損ねた旧型車が走ってくる。
一番よい場所での撮影は突然のことで無理だったが、一応はそれなりの状態で写真を撮ることに成功して納得する。
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国民劇場脇のタトラカー(新型) |
チェコ軍団橋を渡るタトラカー(在来型) |
戦前製の旧型車
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聖ミラクーシュ広場のタトラカー
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芝生軌道区間 |
聖ミラクーシュ広場付近での撮影後は、芝生軌道区間で写真を撮りたかったこと、また昨日の観光バスツアーでお城の裏手に向かう22系統の路線は、葛折りの坂道を走る区間が有ることから、お城の裏手までトラムで移動する事にした。
葛折りの区間は、かなり急勾配で走っている車も多く、トラムの路線としては違和感が有る箇所だったが、付近に歩道も無いようなので撮影は困難そうということで、奥の芝生軌道区間で撮影してから戻って来ることにする。
芝生軌道区間の配置状況を確認するべく、しばらく乗ってみるが、意外と区間は短いようで、Malovankaという停留場で降りて引き返すことにしよう。
Brusniceという停留所の当たりで光線状態が良いようなので、そこで降りて撮影タイムとするが、やってくるトラムの本数が少ないため、1本撮ったところで納得して一度ホテルに引き上げることにする。
22系統の市電で聖ミラクーシュ教会前の広場に戻るが、明日はドレスデンに移動なので、付近の土産物屋とスーパーでお土産類の買い物をしておく。
土産物屋の店員さんは愛想がよかったが、スーパーのレジのおばはんは無愛想なのが印象的だった。
ホテルに戻ると妻の方も戻ってきており、おみやげに買ったガラス製のネイルファイル(爪とぎ)を見せたところ気に入ったようで、妻もおみやげとして買いたいとのことから先ほどの土産物屋が閉まる前に購入してから、夕食を食べに行くことにしよう。
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ネイルファイルの方は無事追加購入し、ホテル近くの広場に戻ってから宿泊しているホテルの隣のレストランで夕食とする。
私の方は日替わりコースが有るようなので、コースメニューからジャガイモのスープと豚肉の炒め物とフライドポテトの盛り合わせ、デザートにリンゴの砂糖漬けをチョイス。
妻の方は先日のクネドリーキ(ダンプリング)に懲りたとのこと。(No Dumling!と言っていた。)
コースでは量が多いことを心配して、パスタの単品となった。
味の方は2日前ののレストランのように悪いわけではなく、十分納得できたが、妻の方はまたしても量が多かったようで、大量のパスタと味の単調さにギブアップとなってしまったようだ。
食後は日も暮れてきたことから、夜のカレル橋を散策すべく対岸まで歩き、カレル通りの土産物屋を覗きながらしばらく散策してからホテルに戻るのだった。
明日は午前中の列車でドレスデンに移動のため、寝る前に荷物の整理をしておかないと・・・・。
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