2014年 9月13日 2日目 ブタペスト移動日

WINE Westbahnhof → Budapest-Keleti Railjet49
 本日の起床は午前3時、やはり初日は時差ボケがひどく早く目が覚めてしまう。
 とりあえず6時前までウタウダ過ごすが、昨日バッグが破れかかっていたので、とりあえず応急処置で縫いつけておくことにしよう。
 10年以上使ってきてだいぶあちこちほころびだしていることから、今回でお役ご免にすることになりそうだ。
 今回の宿では朝食がついていなかったので、6時半頃に駅まで朝食を食べに行く。
 構内の売店でサンドウィッチとコーヒーを仕入れて駅のベンチで食べさせてもらうが、土曜の朝ということから一晩中遊んでこれから帰るというような感じの人が周りには多い。

 天気の方はあいにくの雨模様といった感じで、ブタペストにつく頃には回復してほしいところだが、予報ではこれから2,3日は雨の模様だ。
 食後は出発まで時間があることから構内で軽く写真を撮ってから部屋に戻り、出発の準備を行う。

 8時30分過ぎにはホテルをチェックアウトして駅に移動し、列車の到着を待つことにしよう。
 出発番線は6番線とのことだが、列車はインスブルック始発のため出発時間に近づかないとやってこないだろうし、場合によっては遅れてくるかもしれない。
 列車の方は定刻の10分前に到着し、座席指定してある24号車に向かう。
 通常の旅行では1等車を利用するのだが、この区間は料金が高いため2等車にしていた。
 いつもであれば鉄道パスを利用するのだが、今回は区間乗車券とパスを比較した結果、パスのありがたみがないことからそれぞれ乗車前に切符を購入することになる。
 ハンガリー以降は鉄道の料金もリーズナブルとなることから、1等車で移動する予定だ。
 
 座席指定されていた席は幸いなことに進行方向を向いていた。
 妻は進行方向を向いていないと酔いやすいことから正直助かったが、座席指定の場合は乗ってみるまで席がどうなっているか分からないのが怖いところである。
 車内は満席で座席指定していない人が席を探して結構車内をうろうろしている。

 列車は定刻に西駅を出発し、ウィーン市内でマイドリング駅に停車してからは一路ハンガリーを目指す。
 列車はハンガリーとの国境となるHegyeshalomでしばらく停車するようなので、みんな喫煙しにホームに降りていることからこちらも混じって一服させてもらう。
 国境で乗務員が交代したようで、2回目の検札を受けた後は列車の揺れと睡眠不足で二人ともウトウトしてしまう。
 最高速度230km/hを誇るRailjetだが、この区間ではあまり速度が出ないようで、最高速度は140km/h程度で頭打ちのようだ。
 せっかくの乗車だからRailjetを選んだのだが、これでは普通の列車でもそんなに違いは無いようだ。

 昼過ぎに列車はブタペストに到着するが、気がつくと真上の荷物棚にのせていた私のバッグがなくなっている。
 直感的にやられたなと思いつつ結構冷静に被害判定をしているが、いまいち当事者感覚がないような不思議な状態であった。
 パスポートや現金、カメラ、パソコン機材については別のバックに入れて肌身離さず持ち歩いていたので、問題はない。
 取り急ぎバッグの中身について思い返すと基本的に衣類と洗面用具の類と旅行用の便利グッズ的なものしかない。
 今回の被害で痛かったのは最近買ったシェーバーと成田で仕入れたタバコであった。
 (このときは気にしていなかったが、スロバキアのガイドブックも入れていたので、あとで情報面ではちょっと苦労した。)
 正直な感想としては、怒りや悔しさなどよりも、せっかく盗んでも金目のものはないのにご苦労なこったという感情であった。
 その後網棚の上を見てみるとなぜかバッグの鍵をかけていないポケットに入れていた町歩き用のサブバッグが残されていた。
 今回の盗まれたものの中では値が張る方なのだが、みすみすそれを置いていってくれるのはある意味間抜けであるが、結構気に入っていたので自分としては助かった。
 このときは私よりも妻の方が悔しがっていたが、とりあえず警察に届けようということで面倒くさかったが構内の警察に向かい報告書の作成を依頼することにしよう。
 構内の警察はなかなか位置が分かりずらく、案内で場所を聞いて訪ねてみると、なぜかドアには鍵がかかっている。
 やっていないのかと思いつつ妻が扉を開けようとしていたら中から人が出てきた。
 事情を説明して報告書を作成してもらう様に交渉するが、明らかに面倒くさそうである。
 言葉もお互いにあまり通じないし、これは苦労しそうだ。
 しばらく食い下がったのち、こちらで文書を書いてそれにスタンプと署名してもらうことで何とか話がまとまる。
 とりあえず紙に個人情報と顛末を記載するが、顛末については母国語でよいとのことで、日本語で記載して完成後に相手に書いてあることを説明する。
 警察の方は初めて見る日本語なのかしきりに首をかしげているが、記載内容を指でなぞりながら、英語で説明すると納得して警察のスタンプと署名をしてもらい、コピーをとって原本は渡してくれた。
 まあ高額なものがとられた訳ではないので戻ってこないかもしれないが、妻の方がせっかく保険に入っているのだからと主張するので、帰国後に請求してみることにしよう。
 
 警察での手続きが済んだ後はホテルに移動だが、まずは市内交通のチケットを入手しないとどこにも行けない。
 今回は市内を観光するのに72時間有効のチケットを入手すべく、駅前地下の交通センターに向かう。
 観光客用にはブタペストカードが用意されており、博物館などの割引が効くのだが、今回は博物館・美術館の類は行くつもりもなかったので市内交通用のチケットで十分だ。
 窓口でチケットを買うには入り口で番号札を受け取り、窓口に番号が表示されたら行くおなじみのシステムだが、とにかくすぐに行かないと容赦なく次の番号になってしまうようなので番号が近づいてきたら窓口のそばで待機していないとまた番号札を取り直しになってしまうのでボヤボヤとしてられず、なかなか緊張感あふれるところである。

 チケットを入手するとすでに14時過ぎとなっており、観光に行くにしても荷物を置かないといけないので地下鉄で1駅のBlaha Lujza ter駅に向かう。
 しかしブタペストの駅名は、非常に覚えにくい駅名のため乗るたびに行き先案内と路線図を確認しないと反対方向に行ってしまいそうだ。
 今回乗車した2号線は最近開通した新しい路線のようであるが、駅の位置が深く、ホームに至るエスカレーターも急角度でかなり高速だ。
 

 ホテルは今朝チェックアウトしたのと同じ、アコーホテルグループのメルキュールメトロポールである。
 観光への拠点として動きやすいのと国鉄のKeleti駅(東駅)に近いことから選んだホテルである。
 本当ならドナウ川沿いのホテルを思ったが、高級ホテルばかりで敷居が高いことから駅近くの4星ホテルということでここにした。

 ホテルにチェックインしたら余計な荷物を置いて、まずは観光に出かけることにする。
 食事もまだだし、とりあえずドナウ川方面に移動して適当な場所で昼食にすべく地下鉄2号線で2駅のDeak Ferenc ter 駅に向かう。
 駅を出て進路を西側にとり、まずはドナウ川方面に進み途中にどこか適当に食事ができるところを探しながら行くが、あまり適当なところがない。
 途中の広場では出店があり、なにやら食事もできそうだが、注文が難しそうなのと買っても座って食べられそうな場所がないので、とりあえずパスして先に進む。

 川沿いに出ると路面電車の線路があり北側には鎖橋が見える。
 鎖橋方面に歩いていくと途中で手頃なレストランがあるので夕食にさせてもらおう。
 メニューの方はハンガリー料理ということで、私は鶏肉のパプリカソースとダンプリング、妻はハンガリー版のロールキャベツを注文する。
 肝心のお味の方は、正直パプリカソースはパンチがなく何となく味が寝ぼけている感じがする。
 ダンプリングは水団みたいなもので、正直完食するのは厳しく、結構残してしまった。
 妻の方は一応完食したが、私と同じような評価で期待したほどの味ではなかったようだ。
 何となく、今回の食事だけでハンガリー料理はあまり合わないのではないかとの印象が強くなるのであった。

 食後は川沿いに北に進み、鎖橋を一往復することにしよう。
 天気の方は曇りだが、何とか雨にはならずに済んでいるので、これから3日間はこの程度で済んでほしいところだ。
 
 川の対岸には王宮がそびえ立ち北側には国会議事堂が鎮座しており、なかなか優雅な街ではあるが、何となく街が比較的新しく、チェコのプラハの様な中世をイメージさせる古都といった印象がない。
 街の生い立ちとして、19世紀から20世紀初頭に発展した街なのだろうから、比較的近代的な街の印象を受けるのだろう。

 

 鎖橋を往復した後は川沿いのトラム2号線でショッピングセンターのある西駅方面に向かう。
 国会議事堂の前を通って2号線の北の終点Jaszai Mari terでトラム4号線に乗り換え、西駅で降りる。
 西駅には駅に隣接してWest Endというショッピングセンターがあるので、そちらで着替えやバッグを購入させてもらう。
 ショッピングセンターの中でとりあえず衣類を購入するが、値段的には日本とあまり変わりないようだ。
 ただ、駅前の地下の商店街は現地人御用達なのか、結構安く商品が売られており移動用のキャリーバッグとズボンを追加で購入する。

 ズボンについてはホテルに戻り長さを合わせてみるが、意外なことにほぼピッタリであった。
 てっきり欧米人は足が長いから相当裾をあげないと永袴になってしまうと思っていたが、2本購入した内1本はそのまま、もう一本は1段折り返す程度ですんでしまうようだ。
 自分は日本人でも足は長くないほうたが、ひょっとしてハンガリー人は足が短いのでは思い、翌日はからは街を行き交う人の足の長さをチェックしてしまうのであった。
 ホテルに戻る頃には、天気はあいにく小雨がぱらつく天気となっていた。
 夕食については、妻もあまり食欲がなく、ホテルそばのABCマートで果物などを買ってくるとのことなので、ついでひげ剃りと歯ブラシの購入をお願いする。

 買い物を終えて戻って来た妻の話では、髭剃りはなく、店員に言っても通じなかったし、歯ブラシはまるで象の歯でも磨くのかというくらいでかいものばかりなので、子供用を買ってきたとのこと。
 確かにサイズ的には子供用で十分だが、髭剃りがないのはちょっと困るので、後で探索に出かけることにしよう、
 
 本日の夕食は、あまり食欲がないためバナナとヨーグルトで済ませた。

 食後は地下鉄駅のあたりを探索した結果、SPARがあったことから、そちらで無事髭剃りを購入できた。
 後は部屋用のスリッパがほしいところだが、さすがに子供用しか置いてないようだ。
 サンダルなどは西駅で売っていそうだから、明日また買いに行くこととして、ホテルに戻ってデータを整理をしてから早々に就寝することにしよう。
 
 部屋に戻り、GPSロガーからデータを読み込もうとしたところ、反応がない。
 どうやらフリーズしていた模様で、今日は朝からデータがとれていなかったようだ。
 とりあえず、強勢再起動することで、壊れているわけではないようなので、今日のデータがないのはちょっとショックだが、明日以降は大丈夫でしょう。