旅行日記その3

9月16日 市内観光2日目

 本日の起床は4時、前日早く寝たのか早く目が覚めてしまった。当然外は真っ暗だが、結 構外は人が歩いている。噂に聞いた「スペインは遊び帰りの車で朝4時に渋滞が起こる」 というのはデマと判明したが、かなりやばそうな方々が多いので表に出るのはやめておこ う。
 暇なのでメールを送ってみようと端末を接続するとあっさり接続完了、日本で悪戦 苦闘したのが無駄ではなかったと一人ほくそえむ。
 明るくなってから朝食前の散歩でソルのあたりまでいってみたが朝の8時だとゆうの に掃除のおじさん達しかいないではないか、この国の人はいつ働いてんだ?昼にはシエスタがあるし?
 朝食はホテルの近くのカフェに入る。システムがわからずちょっと戸惑うがなんとか コーヒーとパンをゲットできた。ここのカフェのマスターが渋いおじさんで男ながらかっこいいと感心してしまった。
 本日はアトーチャ駅と美術館めぐりの予定で、ぶらぶらと市内を歩いていく。途中シ ベレス広場に一軒の土産物屋があったのだが、そこで売られていたものは甲冑に剣の山で、 その中にはなんと日本刀まであった。なんでこんなもの売ってんのかしらんが男2名は お子ちゃまモードに突入してしまった。(武器はスペインの土産もので有名なのを後で知る。)
 名残惜しむみながらもアトーチャ駅へ行くと旧駅のドームを利用した植物園となっ ていた。常に水を霧状にまいているのでなんとなく蒸し暑いが、自分肌にはあっている ような気がする。 ホームに行くとAVEにタルゴが止まっておりしばし撮影タイム。でも 近郊電車のホームはラッチがあって中には入れない。入場券なんかあるのかもわからないので入場はあっさりあきらめる。どうせ明日トレドに行くのに使うからいいかと思ってい たら今日中にまた来ることになるとはこの時点では思っても見なかった。
 駅の向かいのソフィア美術館でしばしの芸術鑑賞だが、有名なピカソとダリ以外は良く わからん、オブジェなんかは美術館に無ければ粗大ゴミと間違えそうなものばかり、有名 なゲルニカは思ってた以上にでかくちょっとびっくり。
 よくわからんソフィアの次はプラド美術館、こちらはゴヤで有名だが本などで見た名画がところ狭しと展示されている。
 美術館めぐりの後は、レディーロ公園の散策とアルカラ門を見たが特に何も無し。

 海外初の単独行動

 ここでNさんが買い物に行きたいとのことで、単独行動を取らせてもらうことにし、 7時にアルカラ門で集合ということで別れ一路、地下鉄で鉄道博物館があるデリシアス 駅へ。RENFEのデリシアス駅には問題なく着いたが、駅の位置が地図と違うような?やけに駅が新 しいしここはどこだ?取りあえず駅前の売店でジュースを買って道を聞くが、博物館 のスペイン語名がわからず英語ミックスの怪しげなスペイン語を使う。
「ドンデ エスタ レールウェイ ミュージアム?」
「??」
「レールウェイ ミュージアム!」
「?????」
どうやら知らないらしい(発音が悪く通じてないという話もあるが)、せっかくジュースまで買ったのに!
 さてどうしよう、デリシアス駅は無人で駅員に聞くこともできんが、電光表示を見 るとアトーチャへの列車がすぐ来るらしい、地下鉄ばかりだったのでRENFEの近郊電 車に乗ってみる。列車は思いのほかきれいですいている車体がでかいから中も広い。
 しばし車窓を眺めていると怪しげな分岐線が、地図で確認するとどうやら博物館への引き込 み線らしい。最近新しい線が開通したが地図に載っていなかったみたいだ。それどころ か、マドリッド市内は環状線となっていることが判明、そんなのガイドブックにないぞと 憤慨しながらアトーチャへ。
 博物館の位置は確認できたので戻ることにするが、どの列車 に乗ればいいのかよくわからん。どうも山手線のように同じところを回っているのではなく半周だけして郊外へ分岐するらしい。ホームもむちゃくちゃに使ってるので慣れな いうちは大変だ。間違えると時間的に間に合わなくなるので慎重に行き先を確認するがいまいち確信が持てない。
 やっとのことで列車に乗りデリシアス駅へ。今度は迷わず博物館に到着したが、今度は入口がわからん。どうにか入口を見つけるが、時間がギリギリだ。受付のおいちゃん に「OPEN?」とたずねるが、「Close マニアワナイ、マニアワナイ」とのこと、なんだ日本人が結構くるのかと思ったが、どうやらスペイン語の明日を意味する「マニャーナ」 を言っていたらしい。空耳アワーと言ったところだが、意味が通じているからいいかと納 得する。
 集合時間まで時間があるが、ちょっと中途半端なので北の玄関口チャマルティン駅へ地 下鉄で行ってからRENFEでアルカラ門のそばに行く事にする。チャマルティンまで は地下鉄1回の乗り換えなので特に問題もなし、マドリッドの地下鉄なら任せろといった ところか。でもRENFEは良くわからんね、チャマルティンから発車するホームの表示 がぎりぎりまで出ないのであわててホームに行くが、列車の行き先とホームの表示があっ てないぞ?でも時間は合ってるしこれでいいのかと乗りこんだのが間違いだった。
 定刻どおりに発車したが方向が逆なような?最初の駅名を確認すると完全に反対に来ち まったらしい。
 しょうがないから引き返すが待ち合わせの時間が迫ってるのに列車がこない、やっと きた列車でアルカラ門に到着したときは完全に遅刻であった。
 近くのバルで食事をしホテルまで地下鉄3駅分あるいて帰る。暗くなってくるとちょ っと危なそうな人が増えてくるような?
 そう言えば市内で厚底サンダルはいた日本人がいたが、こんなところでまではく必要があるのか?あれではやばい場 面に遭遇しても逃げられないのでは?人ごとながらちょっと心配してしまう。