旅行日記その5
9月18日 移動日 マドリッド→メリダ タルゴ乗車

 前日に引き続き朝早くからアトーチャ駅へ。なんかやたら警官が多いんですけど。 相変わらずRENFEの発車の表示はギリギリまでわからない。発車5分前に列車が入 線するころにやっと判明するが、あわただしくてしょうがない。  乗車するタルゴは旧型のタルゴ3、てっきりもう無くなっているもの思ってたのでラッ キーだが、さすがにちょっとくたびれているような。
 列車は定刻に発車し一路西へ進路をとる。結構加速がいいのには感心だが、乗り心地 は???  一等車の乗客は我々3人のほかは2人だけでガラガラ。ビデオサービスで「RONI N」をやっていたが車窓に食い入る。  一応、カフェテリアがついているので暇つぶしにはちょうどいい。簡単な飲み物くら いしか置いてないし店番のお姉さんも暇そうだ。 途中、進行方向を変えたりしながら列車は荒涼とした大地を進み昼前に無事メリダに到 着。  
 駅からちょっと歩いたところにある今夜のホテルは修道院を改造した国営ホテルでマド リッドのホテルより格上なので結構緊張する。  チェックインを済ませ街に観光にでる。すぐに身なり汚いヤツが後をつけてくるので 警戒しているとどこかへ消えていった。マドリッドが危険ときかされていた ので無事出れていたことに安心していたが、どこでも危ないことを自覚する。  昼食に入ったレストランはちょっと高そうだが、ウェイターが非常に気さくで面白い人 だった。メニューがわからず適当に注文すると切株のようなステーキが出てきた。驚愕 する私を尻目にウェイターは笑いながら全部食えと言うような仕草をする。  一心不乱に肉をむさぼり食ったが、硬い肉なので噛んでも噛んでも飲み込めない。半分食べてギブアップ、 ウェイターは笑いながらもっと食えというが泣きそうな顔をして許してもらう。ちなみ に同行のAの一言は「こんな硬い肉よく半分も食べましたね?」  レストランを出るとそれまで賑わっていたメインストリートに人がほとんどいない、シ エスタの時間に入ったためだがいきなり街が死んだように静かになる。外を歩いている のは観光客だけのようだ。
 食いすぎでもたれた胃を抱え観光に行くが、メリダの名所といえばローマ時代の円形 劇場と遺跡の数々、後はアルカサルを見てスペイン広場のカフェで休憩するとどこからともなく乞食が無心にくるが、強い口調で「ノー」というとあきらめて帰っていった。  観光地なのだがマドリッドよりやばいのかとちょっと不安になる。 まだ明るいので街の反対側のローマ水道を見に行く、どうやらまだ現役のようだが1000 年前の石積みの水道が使われているのに、日本のコンクリートは20年で壊れ始めるのか と自分の仕事にちょっと疑問を持つ。  夕食は、昼の肉のダメージが残っているのでパス、名物のサングリアを飲んだら急に酔 いが回りこの日も撃沈となってしまった。明日はやっとポルトガルだー。