9月23日 フュッセン観光


 この日の起床は5時頃、いつものパターンで体が慣れるまでは早起きだ。でもまだまた夜明けの気配も無いので部屋の中でくつろぎながら朝食の時間を待つ。
8時頃食堂に行くがどうやら利用しているのは私一人のようだ。でも、もうみんな出かけているのか?
ウェイトレスのお姉さんにコーヒーだけ持ってきて貰って後は適当に好きな物を食べるが、やっぱりハムとかがメインになる。
8:45頃宿を出て、ノイシュバンシュタイン城があるホーエンシュバンガウ村まで行くバスが出る駅前に向かう。
バスの運行は1時間に1本で実質4キロ程度なのでハイキングがてら歩いても良いのだが、今一天候が良くないので楽をしてバスを利用することにする。
今日だけは晴れてくれと思っていたが、上空は雲が低くてひょっとするとノイシュバンシュタイン城の全景をカメラに納めるのは難しいかもしれないな。
フェッセン駅前からバスで約15分、ホーエンシュバンガウ村に到着し、ここにあるチケットセンターでホーエンシュバンガウ城とノイシュバンシュタイン城の入場券を購入する。
一応日本語のガイドが有るようなのでリクエストしてみると、日本語ガイドはノイシュバンシュタイン城だけでホーエンシュバンガウ城は英語ガイドしかないようなのでそれで頼む。
チケットを見るとそれぞれ入場時間が決められており、ホーエンシュバンガウ城が10:30、ノイシュバンシュタイン城が12:30と指定されていた。

  ホーエンシュバンガウ城 
 
  最初に入れたのはこちらのホーエンシュバンガウ城で、チケットセンター横の階段から上がれるようだが時間が有るので、アルプ湖の脇を通る城正面に向かう道からのんびり上がってみる。
このホーエンシュバンガウ城はノイシュバンシュタイン城を築城しているとき、ルードヴィッヒU世がこの城から様子を眺めていたらしいので、ノイシュバンシュタイン城が見えるかと思ったら、霧が深くて何もみえなかった。
入口前で約30分ほど待った後、チケットに書かれた入場番号が表示されたので、中に進む。
内部はそれなりに豪華なのだが、意外とこじんまりした印象をうける、ガイドが英語で完全に理解出来ないてないせいもあるが同じような部屋が続いているなというのが、正直なところか。

 
  ノイシュバンシュタイン城
 ホーエンシュバンガウ城を後にすると一度チケットセンターの前付近まで戻り、ミニバスに乗ってノイシュバンシュタイン城に向かう。
まだ入場時間までは時間があるけれど、取りあえず周りから城の写真を撮れればと思っていたのだが相変わらずの霧で写真を撮るのは辛そうだ。
ミニバスを降りると案内板にノイシュバンシュタイン城の全景が取れるマリエン橋まで2,3分とあるのでそちらを先に行くことにする。
マリエン橋まではバス停から近いのは確かだが結構急な坂が連続してる。
さて橋からの全景はと言うと霧のため城の姿が全く見えないというか、どの辺に有るのかする全く分からない。
周りの観光客からも落胆の声が聞こえてくるが、こればかりはどうしようもないなあ。
マリエン橋を後にして、ノイシュバンシュタイン城に向かうが、もの凄い下り坂が続いていて下から歩いてこないで良かったと心底思った。
坂道を下り終えると乗合馬車の乗場となっておりそこからまた上り坂になっていたが、うっすらと城のシルエットが見えるので意外と近くまで来ていたらしい。
入場時間までまだ時間が有るので城の直下の売店でコーヒーを買うが、ここの店はノイシュバンシュタイン城が描かれた陶器製のマグカップでコーヒーを販売していた。
最初にコーヒー代3マルクだけ払ったらカップ代が必要だと店の人に流暢な日本語で教えて貰うが、日本語を話すとは思わなかったのでちょっとあたふたしてしまった。(買う時にはカップのデポジットとして4マルク追加しなければならないがカップを戻せば返して貰える。)
気に入った人はそのまま持って帰る事が出来るのでお土産には良いかもしれないけど、今一安っぽい感じがするのと重いので今後の移動ずくめの日程を考えると少しでも荷物を軽くしておきたかったので、4マルクで買い戻して貰うことにする。
ずいぶん気温が低いのと雨に濡れたので体が冷えていたが、これで多少は復活する。
入場まで15分程度になったので、正門に向かうとここも凄い人だかりで前に進むのも一苦労だ。
受付番号はまだ私の順番までずいぶんあったので正門脇の売店で日本語ガイドの小冊子を購入し、付け焼き刃ながら勉強しておくことにしよう。
しかしこのノイシュバンシュタイン城、ディズニーランドのシンデレラ城のモデルになっただけのことはあり、幻想的なたたずまいをしているが待たされ方と人出の多さも、まさにディズニーランド並だった。

12:40頃やっと順番が回ってきたのでゲートをくぐり、日本語ガイド用の機械を受け取り中に進む。
日本語ガイドのツアーと言ってもガイドは英語で、順次機械から日本語の案内が流される仕組みのようだ。
内部は城マニアとも言うべきルードヴィッヒU世の夢を実現しようとしただけの事はあり、どこもかしこも考えに考え抜いて装飾したと思われる素晴らしい城だ。
王の間や寝室など凝りに凝っているのだが、なぜか内部に人工の鍾乳洞まであってどうゆう意味が有るのか私のような凡人には今一理解に苦しむ。
ただガイドの機械の説明を聞きながらだと今一内部の印象が薄かったというか、何となく凄いなあと思っている内に見学が終わってしまったような気がする。

 見学終了後は内部のカフェで本場ドイツのハンバーグを食べて見るが、まあどこでも一緒と言う程度の味であった。
さて城を後にしようと出口に向かうと、ガイドの機械を返さないと反応する探知機に引っかかってしまい、アラームが鳴って周りの観光客の注目を集めてしまう。隣の観光客に方をすくめて見せたが、そんな物とっくに返しているので堂々と出口に向かい表に出る。

 さてこれからどうするかが思案のしどころだが、相変わらず天候は回復の兆しは無いので一度麓まで降りて次のテーゲルベルクに向かうかどうか決める事にする。
ツアーだと時間に縛られて、この辺の融通が利かないが、こういった時はやっぱり個人旅行の方が小回りが利くので便利だ。
帰りは時間も有ることなので、下り坂を20分ほど歩いてホーエンシュバンガウに向かう。途中の道には馬の落とし物がたくさん有るので、ぼやぼや歩いていると対戦車地雷級の大物を踏んづけてしまいそうだ。
 取りあえずホーエンシュバンガウのバス乗り場まで戻って来たが、相変わらず深い霧が城を覆っていた。
次のデーゲルベルクに上がるロープウェーから城が見えるとの事だったが、この天気では上がるだけ無駄だし、ここで腰を落ち着けて天候の回復を待つことにしよう。
タバコでもふかしながら約1時間、バス停のベンチで城の方向を眺めているとさっきよりは霧が多少晴れてきたようだ。
全く見えなかった城のシルエットがわずかにだが見える様になってきた。
この分なら見られるかもしれないと思い、再度ミニバスでマリエン橋に向かうことにする。
2度目のマリエン橋も到着当初は1回目と同じで全く城が見えなかったが、たまに霧が晴れそうな気配を見せるのでしばらくここで腰を落ち着けて待つことにしよう。
霧雨の降る中、約1時間経過した頃から多少霧が晴れて来たが、全景が見えるにはほど遠い。
取りあえず少しでもシルエットが見えたらシャッターを押すことにして、さらに霧が晴れるのを待つ。
結局マリエン橋で粘り出して1時間30分経過した頃から本格的に霧が晴れだした。周りでもみんな一斉に写真を取り始めるがこちらも負けじとシャッターを切りまくる。
約40枚程度写真を撮って大体満足のいくカットが取れたので、いい加減引き上げる事にするが、もう4時を廻っていた。
今日はもう大したところは回れそうもないので一度フュッセン駅まで戻り、市内を少し見て回ることにしよう。

 フュッセン市内散策

 5時頃のバスでフュッセン駅に戻り、ホテル脇のライヒェン通りからホーエス城に向かう。でも、すでに見学の時間は過ぎており、外から眺めるしかない。
市立博物館の脇からレヒ川に降りて川沿いを散策するが、地元の人が結構散歩に来ており意外と賑やかだ。
川沿いをしばらく歩いてから大通りに戻り、6時頃ホテルに到着する。
まだ外は結構明るいので、ホテルに戻るのはちょっと勿体ない気もしたが結構疲れたので部屋で休むことにしよう。
.夜になればノイシュバンシュタイン城をライトアップするらしいのだが、この天気では余り期待できないのであきらめるか。
こうやってまた来るため口実を作っているような気もするが、まあいいか。
 ホテルに戻ると玄関にもの凄い数のスーツケースが積み重ねられており、奥からは日本語が聞こえてくるので、どうやら日本人のツアーの一行が到着したらしくかなりにぎやかだ。

 8時頃ホテルのレストランで夕食にするが、どうやら先ほどのツアーの人たちがいるらしく日本語が飛び交っているが、ちょっと声のトーンがでかすぎるような?
日本の居酒屋にいるんじゃないんだから少しは自重して欲しい物だ。
まあ、こちらはいつも一人の食事なので寂しさから来るひがみかもしれないが、、、
本日の夕食は本格的にお腹がすいたのでトマトスープにポークソテーとちょっと豪華なディナーを楽しむ。
でも相変わらず下戸なので飲み物はコーラにしているが、たまにはワインにしても良かったかな?でもあんまり量は飲めないし醜態さらすだけなので止めておこう。

明日は8時の列車でローテンブルグに移動なので荷物の整理をしておかないといけないな。