9月24日 ローテンブルグ観光


 相変わらず朝は早めに目が覚めるが、少しづつ目が覚める時間が遅くなってきており、6時頃ベットから抜け出す。
今日は8時過ぎの列車でローテンブルグへ向かうので荷物のチェックを済まし、7時頃朝食を食べに食堂へ行くともうすでにツアーの客で一杯で座るところがない。
しょうがないから15分ほどしてからまた行ってみるが、相変わらず席は空いていないようだ。
ウェートレスのお姉さんにも「いっぱいなので席が無からまた後で来るように」と言われ食事をあきらめようかと思ったら、日本人らしいおばさん二人連れが手招きしている。(手招きしてはいるが、海外では「あっち行けしっし」となるやり方であった。)
どうやら食事が終わって席を譲ってくれるのかなと思って行ってみると、いきなりあんた、この食器下げるようにウェートレスに言って!!(←注:この科白に脚色は有りません!)
初対面の人間に対しなんたる無礼!!もう少しましな言い方があるだろう!
こちらもムカッ!と来たので、「俺はガイドじゃない!!」と言い捨ててその場を去ることにする。(-_-)凸
まったく朝から気分が悪い!! 自分たちのツアーコンダクターの顔くらい覚えておけ!
正直ドイツくんだりまで来ないでどっか国内の温泉にでも行ってろと言いたい。
だがあんなのをまとめて面倒見るツアーコンダクターも大変だろうな、ちょっと同情。

7時半前にホテルをチェックアウトし駅に向かう。
駅の窓口でジャーマンレイルパスをヴァリデイトして貰い、2両編成のディーゼルカーで一路アウスブルグを目指す。

 本日の移動経路
 フュッセン → アウスブルグ → ティルティンゲン → シュタイナッハ → ローテンブルグ
 
 フュッセンから約2時間でアウスブルグに到着。列車を降りる際リュックのベルトにうまく腕を通せないでいたら、後ろにいたおじいさんが手伝ってくれた。丁重にお礼を言うが、こちらの人はちょっとしたことでもすぐ手を貸してくれて本当に親切だ。
次の快速まで乗り継ぎに30分有るので一度駅舎の売店に寄って朝飯代わりのサンドウィッチを調達する。
乗車するのはインターレギオと言う地域快速で、結構年期が入ってそうな機関車が先頭に付いていた。
外見は最近のドイツ国鉄の標準塗装に塗り替えられたようだが、あんまりセンスは良くないな、、、、
途中サンドウィッチをほおばりながら順調に列車に揺られるが、このサンドウィッチのハムもかなり塩味がきつい。
こんなの食べ続けたら高血圧間違いなしと言った感じだ。
列車はかなりのスピードで疾走し、1時間強でティルティンゲンに到着。
結構車内には案内の放送が多く、次の停車駅くらいなら聞き取れる。
それまでは到着時刻が近づくと次の駅がそうかと気を付けていたが、これなら余裕を持って下車できそうだ。
次のシュタイナッハ方面に向かう接続列車はホームの反対側で乗り換えもスムースだが、ホームが低いので乗り降りはちょっと大変。
発車まで多少時間が有るので一応先頭の機関車はどんなのか見に行くことにする。
先ほどの機関車に比べるとずいぶん新しい様だが、何となく素っ気ないというか飾り気がないというか、どうも共産圏の匂いがしているような気がする。特に側面に配置されているリブが臭い。(写真左: 帰ってから調べてみたら、旧東ドイツ製であった。)
 ティルティンゲンからも快速列車で揺られること約1時間、そろそろシュタイナッハに到着するかなと思っていたら、隣のボックス席のおじさんが、ローテンブルグなら次で乗り換えだと親切に教えてくれた。
到着まではまだちょっとあったのでいろいろ話してみるが、今一緊張してちゃんと伝わらなかったようだ。
一応降りる間際にお礼を言ってシュタイナッハで下車する。

 シュタイナッハからローテンブルグまでの区間はローカル支線なので、古い列車が走っているかと思ったら最新式の連接車が導入されていた。
 3回目の乗り換えを済まし、新型ディーゼルカーに納まれば目的地ローテンブルグまでは約15分で到着。
でもこの列車には結構日本人が多く、私の様にヨーロッパバスを利用せず鉄道利用の人もいるんだなあ。
 
  ローテンブルグ観光
      レーダー門                      プレーンライン

 ローテンブルグ駅には1時前に到着し、ホテルの有る旧市街には歩いて向かう。
今日の宿はプレーンラインのすぐそばゴルデナーヒルシュだが、バウチャーに同封されていた地図が分かりづらく、プレーンラインの周りをうろうろしてしまう。
ようやくゴルデナーヒルシュの看板を見つけるが、どう見てもホテルというたたずまいではないような?
第一入口がないので、建物の裏にも廻ってみるが、どうもおかしい。
ホテルと言うよりどう見ても倉庫の様な感じで、これは違うだろうと思いプレーンライン脇のお菓子屋でホテルの場所を聞いてみると2軒隣だと教えてくれた。
どうやら最初にホテルかと思ったところはガレージだったようだ。
ホテルの方も字体が崩してあったので、見落としてしまっていた。
さっそくホテルにチェックインすると、フロントでは厳格な執事風のフロントマンが応対してくれた。
このフロントマン見た目は結構怖そうな頑固親父と言った風貌だが、話してみると気さくなひとで私が日本人と分かると後で日本語の観光パンフレットをくれた。
取りあえずメイドさんの案内で部屋に行くが、このホテルかなり年期が入っており、結構床がきしんで歩くとうるさい。
でも造りは物凄く立派で豪華なサロンはあるし創業150年と、かなりの老舗のようだ。
案内された私の部屋は広すぎず狭すぎずでなかなかいい感じだがこの部屋の電話はかなりクラッシックな黒電話であった。

  市庁舎

 荷物を部屋に置いたら早速市内観光に行くことにするが、ちょっと小腹がすいたので市庁舎へ行く途中でマックに寄り昼食にする。

 昼食後はマルクト広場の市庁舎に向うが名物の鐘楼は修復中のようだ。一応上までは上がれるようなので、狭い階段をの登って鐘楼の上に出るが、最後の区間は梯子のうえにもの凄く狭い。

結構登るのは大変であったが、鐘楼からの眺めは格別で「中世の宝珠」と言われるだけの事はある。
10分ほど景色楽しみ、十分に堪能したので降りることにする。
鐘楼から梯子を降りたところにいる料金徴収のおばさんに「毎日ここまで上がるの?」と聞いたら「もちろん!」と返事が帰ってくる。
でも毎日こんな60m近い所まで上がってくるのは大変そうだ。
 
   ガルゲン門
 市庁舎を出ると丁度2時になり、マルクト広場のからくり時計が動き出す。
30年戦争の時に街を破壊すると言った皇帝軍の将軍が、大きなジョッキのワインを一気で飲み干したら破壊は止めようと持ち出したところ、老市長がこれを飲みほして窮地を救った話しから作られたからくり時計のようだ。
動きとしては窓が開いて中の人形がワインを飲む動作をしているが、イマイチ派手さが無いな。
マルクト広場を後にすると聖ヤコブ教会を覗いてから街北東側のガルゲン門に向かう。
このガルゲン門から最初にくぐったレーダー門まで城壁の上にあがれるので城壁の上を歩いてレーダー門に向かう。
レーダー門で地上に降りて途中写真を取りながら街を東から西に横断し、西側ブルク門の外にあるブルク公園から下のタウバー川を眺める。
結構高低差が有るようだが、後でタウバー川にかかるドッペル橋まで降りてみることにしよう。
一旦城壁内に戻り、見学時間に限りがある中世犯罪博物館を覗いてみることにする。
内部は中世の法律や拷問に関する展示がなされているが、現代の感覚からするとなんだこりゃ?と首を傾げるような法律や刑罰が展示されていた。
拷問道具方は鉄の乙女とか、棘付き椅子など痛そうな物ばかりでやられるのは勘弁と言ったところ。まあ特別な趣味の人には垂涎のアイテムかもしれないが、残念ながら?私にはそのような趣味は無い。

 ドッペル橋 
 博物館を後にすると、今度は北側のクリンゲン門に向かいそちらから城壁の外側を廻って橋まで行くことにしよう。
クリンゲン門の手前までくると農場博物館の係りの爺様が熱心に見ていくように勧めるので、どんな物か覗いて見ることにする。
入り口には日本語で「ファーマー博物館」とあるが、かえってその方がわかりにくくないか?
内部はどっかの農家の倉庫をそのまま開放したようなもので特筆すべき様な物は何もない。
入場料2.5マルクは捨てたも同然かと思いつつ、5分も掛からず退散する事にする。
表に出るとさっきの爺様がまた熱心に客引きしていたが、そのままクリンゲン門に併設されている聖ヴォルフガング教会を覗いてみる。
こちらは教会と言いつつも要塞の一部にもなっており、礼拝堂の地下にその要塞後が残っていた。
それにここは教会といいつつどうやらキリストを奉っている訳ではなく羊飼いの神様の教会らしい。
キリスト教圏でもキリストやマリア様以外の人を奉っている事も有るのかと結構新鮮な発見であった。

 クリンゲン門を後にすると緩やかな坂道を下り、一旦先ほど廻ったブルク公園の脇を通って葡萄畑の中の細い道を下っていく。
ここまで来る観光客はほとんどいない様で、周りには誰もない。
観光用の道と言うより生活道路と言う雰囲気の道をどんどん下っていくと途中に余り大きくないが、ひなびたいい雰囲気の教会が有った。内部を見学したかったがどうやら中には入れないようだ。
結局途中誰とも会わないうちにドッペル橋に到着するが、街からかなり下ったようでずいぶんと上の方に街が広がっていた。

 さて市街へ戻ることにするが、最短経路となるプレーンライン下のコボルツェラー門(街の南西側)への遊歩道は工事中のようだ。
工事の人に通れるかジェスチャーで聞くとダメダメと言っているので、南側のシュピタール門に廻ることにする。結構歩き回って疲れたのでこの辺でホテルに戻ることにしよう。天気もさっきまで薄日が差していたのに小雨が降ってきたようだし。
ホテルの部屋にはミニバーなどが無かったことから飲み物くらい調達してから帰ったほうがよさそうだ。
プレーンラインそばの売店でミネラルウォーターを買ってから6時前にホテルに戻る。

 夜警ツアー参加
 ホテルに戻っても食事にちょっと早いのでメールチェックと思い音響カプラーを使ってネットに接続しようとしたが、どうもうまくいかない。
おかしいなと思い受話器を耳に当ててみると信号音はしているのだが、もの凄い雑音が混じっていた。
ここのホテルは古いのでどうやら電話線の品質が良くないらしい。
まあ今日はあきらめることにするか。

 7:30頃から夜警ツアーに参加するためマルクト広場に行くことにする。
このツアー、たまたま市庁舎前に案内が出ているのを見つけたので面白そうだと思って参加することにした。
ガイドは昔の夜警の扮装をしており、雰囲気はバッチリなのだが参加者が多いのでゾロゾロ後を付いて廻るのが結構大変。
それに英語のガイドなのだが、えらく早口で良く聞き取れない。
周りの人たちがガイドの話で笑っているのに、こちらは分からずキョトンとしているのは結構悔しい。(帰ったら英会話始めようかな?)
結局1時間ほどのツアーだったが昼間自分で廻った所から外れる事も無く、内容も理解できずでちょっと残念だ。

夜警ツアーも終わり何処かで食事でもと思ったが、空いている店は昼に利用したマックしかないようだ。2回連続の利用は避けたかったがしょうがない、ここで我慢しよう。
食事を終えるとホテルに戻り、写真の整理をしてから就寝。
明日は8時の列車で発とうと思ったけど、結構疲れたので1時間遅らせて9時の列車にしよう。