水の都バンベルクへ
この日は8時過ぎのREでバンベルクへ移動した後、最終的にはミュンヘンに向かい、ハンブルク行きの夜行に乗車する。
REでニュールンベルクを後にすると、1時間の乗車でバンベルクに到着、駅の外に出てみると、天候は雨の上風もかなり強い。
傘を差して市街中心へ行くが、風が強くてあおられてしまう。
途中マイン・ドナウ川を渡るが、雨のためかかなり増水しており、濁流が渦巻いている。
運河が有ることからドイツの水の都と呼ばれるバンベルクで有るが、私には運河よりも雨の方の水の都といった印象が強くなるのだった。
駅から歩くこと15分で、市街の中心部マクシミル広場に到着。
広場では朝市が開かれているが、あいにくの天候のため人出は少な目のようだ。
途中の商店街では模型屋を見つけたので、ショーウィンドウを覗いてみるが、Zゲージは少な目で、HOとNが主流みたいだ。
ただ、103型のオリジナル塗装機が飾ってあるのにはちょっと食指が動いたが、色違いを持っているので今回はパスしておこう。
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小ベニス運を渡り、旧市街の細くてなかなか雰囲気の良い道を大聖堂に向かって進んで行くが、風の方はさらに強くなってきており、傘が飛ばされそうだ。
でもこちらの人は結構強い雨なのに傘を差さない人が多いのが不思議だ。
雨に打たれても風邪引かないのかな?
大聖堂の中に入るとほっとするが、正直教会はどこも同じと言った感じでちょっと食傷気味だ。
内部を一通り見て回って満足するが、この後はどうしよう。
外は相変わらず大荒れだし、こんな天気の中で観光する気にもならないので一度駅に戻って早めにミュンヘンに移動することにしよう。
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帰りはちょっとルートを変えて、小ベニス運河の上にある旧市庁舎を覗いてから、駅に向かうことにする。
天気の方はだんだん悪くなっているようで、駅に戻ったときには結構濡れてしまった。
とりあえず駅の構内で時刻表を開き、この後の予定を考える。
ミュンヘン行きの列車は30分ほどで直通のICEが有るようなので、ひとまずはそれに乗ってミュンヘン方面に向かうことにする。
ただミュンヘンでの観光は考えていないので、どこか適当な所まで乗り潰ししてみるか。
細かい予定はICEの中で考えることとして、ひとまずホームに向かうことにしよう。
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ICE3でミュンヘンへ
13時が定刻のICEであったが、ちょっと遅れて到着した。
やってきたのは電車タイプのICE3で、まだ乗ったことは無かったので丁度良い。
※このときはてっきりICE3だと思ったが、帰国後調べたら振り子タイプのICE−Tであったようだ。
乗っている間は全く振り子電車とは気が付かなかった。
振り子制御がきわめて優秀なのか、私が鈍感なのか真相は分からないが、できれば前者であってほしい、、、
2等車はすごい混雑のようだが、1等車は空席がかなり目立つ、今回は1等車用のパスにしておいて正解だったなと胸をなで下ろしながら、先頭車に席を確保する。
ニュールンベルクの手前で食堂車に行くが、途中のデッキは2等車にあぶれた人たちで大混雑、おまけに食堂車は満席だった。
ただ、ニュールンベルクに到着したらずいぶんと乗客が入れ替わったようで、席を確保する事ができた。
とりあえず日本を離れてからまだまともな食事を取っていないこともあって、鳥のクリームスープと七面鳥のソテーと鳥づくしとする事に決定。
最初にスープが運ばれてきた頃、1人男性が相席となった。
この方はサンフランシスコから家族旅行で来ていて、気分転換に食堂車に来たとのこと。
片言の英語で話をしていたが、結構鉄道が好きなようで私が日本の鉄道関係の技術者だと言ったところいきなり目が輝きだし「新幹線か?」と聞いてきた。
残念ながら私は地下鉄だが、私の会社では新幹線もやっていると答えたらしばらく鉄道談義に花が咲いた。
結局各国のの高速鉄道の話になったが、快適さではICEがダントツで、2番目が新幹線、TGVが狭くて最低だとの結論に落ち着いた。
向こうはコーヒーを飲み終えると、戻っていったがこんなところで同好の士と話が盛り上がるとは思わなかった。 |
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食事を終えて席に戻ると、この列車は運転台がガラスで仕切られているので、全面展望が利くことが判明。
運転台直後の区画は同じ事を考えている人たちで満席だが、200km/hで走る列車で全面展望が利くのは他の列車ではちょっと考えられない。
ただ、運転手さんが結構脇見してて、あんまり前を見てないのはちょっと怖いな。
新幹線と同じで障害物を見つけても止まりきれないので、前方監視の義務が無いのかもしれないが、信号は新幹線のような車内信号ではなく、地上に建植された信号機を確認しているようだけど、、、
アウスブルグを過ぎた頃から天候は回復して、この旅行で初めて太陽を拝むことができた。
バンベルクから2時間強で、定刻にミュンヘンに到着。
おもてに出るとずいぶん暖かいようだ。
今後の予定は、ハンブルク行きのナハ・ツークが発車するのが23時頃なので、オーストリアのザルツブルグまで往復する事にする。
一応、戻って来るのは21時前で、何かの手違いで帰りの列車に乗り遅れてもその後の列車で間に合うようにしておこう。
ちょっと足を延ばしてオーストリアへ
駅の案内所でジャーマンレイルパスでザルツブルグまで行けるか確認したところ、問題ないようなので15時30分発ウィーン行きの国際 特急EC「Mimara」に乗車する。
車内はガラガラのため、コンパートメントの1等車を避けて、オープン座席の2等に陣取る。
この列車は次のザルツブルグまでノンストップようだ。
今回の列車の牽引機はオーストリア国鉄の新鋭機1116型で、シーメンス社製であった。
シーメンス製のインバーターはドレミ〜と音を奏でながら加速するので有名だが、この機関車もたぶんに漏れず、同じ音がしていた。
列車はミュンヘンを定刻に出発し、快調に飛ばしローゼンハイム、プリーンと通過していくとアルプスらしき高い山脈が見えるが、真冬だというのに雪がほとんど見られない。
今年はドイツも暖冬なのかもしれないな。
キーム湖のほとりを通過している頃、日が暮れて後は真っ暗な闇の中を列車は疾走し、17時過ぎに無事ザルツブルグに到着。
これでヨーロッパ9カ国目に足を踏み入れたわけだが、入国審査が有るわけでもないので、特に感激はない。
ただ初めて見るオーストリア国鉄の機関車がたむろしているので、写真を撮りまくる。 |
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適当に写真を撮った後は駅前に出てみるが、ザルツブルグの地図はないし、夜のため駅から離れるのはちょっと危険と判断して構内で帰りの列車を待つことにしよう。
7時の国際特急「Bartok Bera」に乗れば9時前にミュンヘンに到着だ。
今度は行きと違い、結構な混雑なので1等車のコンパートメントに陣取ることにする。
列車に乗車してしばらくした頃、どうも体調がおかしい、軽い目眩と吐き気がする。
ひょっとして列車に酔ったのか?列車で酔ったのは生まれてこの方経験が無いのだが、どうしてしまったのだろう?
ちょっとフラフラになりながら、何とか定刻にミュンヘンに戻ってきた。
今晩の宿は夜行列車なので、乗り物酔いなどしてて大丈夫かとちょっと不安になる。
列車の発車まではしばらく時間が有るので、DBのラウンジで過ごそうかと思ったら、21時でおしまいのため、受付は終了していたようで電気が消されていた。
しょうがないから、通常の待合室で本でも読んで、時間を潰すことにする。
1時間ほど休んでいたら、異常な空腹感を覚え、スナックコーナーでサンドイッチを買って晩飯とする。 |
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ナハ・ツーク ハンブルク行き乗車
22時40分ころベルリン行きとハンブルク行きのナハ・ツークが次々と入線してきた。
編成はスペイン製のタルゴ客車に自動車運搬用の貨車を連結している。
今回は奮発して1等の個室寝台でトイレ・シャワー付きを予約していたので、さっさと乗り込む事にしよう。
車内の通路はクネクネ曲がってかなり狭いが、室内の広さはまあまあと行った感じだ。
発車直後に検札があり、パスと寝台券を預ける。
明日の朝食は含まれているので、パスは食堂車に行けば返してもらえるようだ。
最後にモーニングコールの時間を指定すれば検札も終了、後は室内でくつろぐにしよう。
ただ、夜遅くなっているためか睡魔におそわれ、12時前に就寝することにした。
せっかくのシャワーは明日の朝使うことにしよう。
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