2007年 6月2日 7日目 ベルリン観光

 今日で旅行を始めて1週間となるが、北欧旅行と銘打っているのに未だにドイツをウロウロしている。
 いつもの旅行なら残りの日数がだいぶ少なくなるところだが長い旅行でまだまた残りの期間たっぷり残っていることがものすごくうれしい。

 ホテルの朝食はの方は部屋に対して比較的良好で、まあまあ品数も多く納得できた。
 このホテルには我々の他に一人旅の日本人女性ががいたが、朝からものすごい量を食べているのにちょっと引いてしまう。

 8時半過ぎにちょっと早いが、ベルリン市内観光に出発だ。
 宿がツォー駅に近いことから、市内を西から東に向かって観光していくことにしよう。
 とりあえずは近くにある廃墟となっているカイザーヴィルヘルム教会まで歩いてみるが、何かイベントでも有るのだろうか、いろいろと露店が店の準備をしているようだ。
 教会を一周した後ツォー駅に戻り、一日乗車券を購入後100系統のバスに乗り込み国会議事堂方面へ移動する。。
 100系統のバスは2階建てだし、乗車距離も結構ありそうなので今回は2階に席を確保するが、土曜日の結構早い時間に関わらず、車内はそれなりに混んでいるようだ。
 もっとも乗客の約半数は我々と同様な観光客のようである。
 バスの方はジーゲスゾイレ、ベルビュー宮脇を抜けて、ティーアガルテンに沿って快調に走っていく。
 連邦議会堂脇でバスを降りて、議会堂を正面から眺めてみるが、前回は前庭で工事の真っ最中のため、かなり見苦しい状況だったが今回の訪問時にはきれいに芝生が張られ、整備が済んでいる。
 正面玄関にはすでに見学者が列をなしているが、内部の見学はドームに上がるだけなので特に興味なく外から眺めておくだけだ。
 徒歩で隣接するブランデンブルグ門に向かって歩いていくと、どうも警備の警官の数が多いなと思っていたら、要人を乗せたベンツを白バイ5台が先導してやってくる。
 かなり警備が厳重なのでかなりのVIPのようだが、カメラを向けると有らぬ誤解を受けるかもしれないので、道路端からただ通過するのを眺めるだけにしておく。
 
 前回は修復作業中のためちゃんとした姿が見れなかったブランデンブルグ門も今回はきちんとした姿を拝むことが出来た。
 正直再度ベルリンに来たのはこの門をちゃんと見られなかったことが心残りであったためで、今回見ることが出来てやっと納得する事が出来た。

 ただ門の正面となる西側のウンターデンリンデンでは地下鉄工事の真っ最中で、遠目から門の正面が見られなくなっているのが惜しいところだ。
 また門前ではアメリカ兵と赤軍のコスプレをしたカップルが旗を持って立っているが、写真に取るとお金を要求されそうなので、邪魔だと思いつつも近くで撮影するときはフレームに入れないように気をつける。(ちょっと遠目の時はきっちり入れときましたけどね。)
 ブランデンブルグ門を後にするとしばらくはウンターデンリンデンの並木道を歩くが、急ぐ必要もないことから早速近くのカフェで休憩する事にする。
 妻の方からは早すぎではとの意見もあるが、正直ガツガツと観光するのは性に合わないので、気が向いたらとにかくテラスでお茶をしながら周囲の風景を眺めて過ごすのが私のスタイルだ。
 ただこの日のベルリンは午前中はちょっと風が冷たいようで、テラスでイツまでも陣取るのは少々きつそうなので早めに切り上げることとなる。
 さらにデモ隊が大通りを行進してくるが、スキンベッド系の人たちが結構混じっているので、近づいてくる前に退散することにしよう。

 次の目的地はベルリンの東側、アレキサンダープラッツ駅の向かいに建つテレビ塔だ。
 前回のベルリン訪問時にもテレビ塔のそばに宿泊していたにもかかわらず、最終日にベルリンマラソンに巻き込まれて、道路の中洲に取り残されて見学できなかったことからここも心残りであった場所だ。
 バスでアレキサンダープラッツに移動し、さっそくエレベーターで上に上がるが、エレベーター内で使用禁止の携帯電話を話している人が他の人からものすごい剣幕で注意されていたが、その剣幕にエレベーター内が一瞬凍り付く。
 展望台に上がるとベルリンで一番の高所のためやはり見晴らしがよい。
 ティーアガルテンから連邦議会堂、ブランデンブルグ門などがよく見える。
 とりあえずブラッと一周するが、上から良い具合に線路が俯瞰出来る場所があるので、2,3本列車を撮影させてもらう。

 テレビ塔の見学後は赤の市庁舎に向かうが、途中でピンクのかなり派手な格好をした中国人女性に市庁舎をバックに写真を撮るように頼まれる。
 もともとは現地の年輩の男性に頼んでいたようだが、デジカメの操作がよくわからなかったらしく、ちゃんと撮れなかったようでこっちに頼んできたようだ。
 いつものことだが一眼デジカメを首から提げていると、どうしても頼まれる機会が多くなるのは仕方がないことでしょう。
 この中国人女性はこちらの撮影に満足したようで元気いっぱいで去っていくが、正直テンションの高さにこちらはドイツ人の男性を含めかなり引きぎみとなっていた。

 赤の市庁舎の前では露店が建ち並び旧東ドイツの軍装品などを無意味に買いたくなるが、買ったところで何に使うのかと自分をいさめて今回は何とか切り抜ける。
 露店を後にし、そばのマリエン教会に入ってみると入口には老婆の物乞いが2名たたずんでいたが、おもっいつきり無視して内部を見学する。
 内部は装飾が比較的シンプルで好感が持てる。
 森鴎外の舞姫に出てくることを知ったのは後でガイドブックを読み返してからで、このときは只の教会としか認識していなかった。
時間の方はまだお昼になっていないので、昼食前にベルリン大聖堂を見学しておくことにしよう。
 ここも前回は外から見ただけで中は見ていない。
 教会は食傷気味であったにもかかわらずせっかくだから入っておくことにしたが、内部の装飾が見事で入っておいた良かった場所だ。
 祭壇やパイプオルガンの装飾も豪華だが不思議とけばけばしさは感じない。

 内部の見学後は大聖堂の塔に上がるべく、入り口を探すがどうも内部から通じるルートは鎖状されてしまったようだ。
 一旦外に出て入り口で事情を話したら問題なく再入場させてもらえた。
 大聖堂の上の階は一部が博物館になっており、大聖堂設計時に作られたと思われる模型などが展示されているが、内容に付いてはよくわからない。
 適当に流した後は狭い階段を上って塔の上部に向かうが、大した高さではないはずなのに狭くていろいろ迂回させられるため意外と距離があるように感じる。
 途中教会内部を上から見られるところがあるが、どうやらミサを行っているらしい。
 階段を上っているときは気が付かなかったが、パイプオルガンも演奏されていた。
 ただ、みんな見ていて大変混雑していることから、先を急いで塔の上部に上がることにしよう。
 何とか狭い階段を抜けて屋上に到達するが、さすがにテレビ塔の様に見晴らしは効かない。
しかしここでも裏に線路が走っていることから、1本列車がくるまで粘らせてもらうことになる。
  
 ベルリン大聖堂の見学後はお腹もすいてきたことから、近くの屋台でカレーブルストで昼食にするが、味の方は普通のブルストにカレー粉を振りかけただけのような感じ。
 結構ケッチャップみたいなソースが掛けられているため塩味がきつい。

 食事後は大聖堂の北側に有るペルガモン博物館を軽く覗くことにする。
 博物館をじっくり見て回るととても1日では済みそうにないことから、ガイドフォンのダイジェストコースを選択して、見所を最初に案内してもらう。
 内部の展示物は確かに古くてスケールも大きいのだが、古代ギリシャや、トルコ、イラクの遺跡については知識もないことから、見ていても凄いなとは思うがそれ以上はよくわかっていない。
 考古学に興味のある人には楽しいところだと思うが、我々にはあまり興味を引く物がなかったのが正直なところ。

 博物館を後にすると、北側でどうやら市が立っているようで結構な数の露店が立っていた。
 買い物をする気はないのがどんな物が売られているか興味があるので覗きに行くことにしてみよう。
 店の方は古本関係の露店が多く、その他はアンティーク系になるのだが、中にはどうしてもガラクタにしか見えないような品物を売っている店もチラホラ見られた。

 結局何も買うこことはなく、露店の有るあたりを一往復して終了したが、露店を見て回っているときに腰に激痛が走ったことから大事をとって近くのカフェで休憩していく。
 しばらくの休憩で腰の方もその後は問題なさそうなことから線路沿いに歩いてフーリドリッヒシュトラッセ駅よりUバーンで壁博物館があるKochstrに向かう。
 壁博物館の前には有名なチェックポイント・チーャリー(C検問所)があるが、検問所に掲げられている赤軍兵士の肖像は以前と変わりないが、この人物が誰であるのかは全く知らない。(ベタベタだがここでは勝手にイワン君と命名する。)

 検問所で写真を撮った後は早速博物館の見学に移るが、ここは有名なのかいつも人でごった返している。
 中の展示は壁の出来た経緯と西側に脱出してきた人々の様々な命がけの方法が紹介されている。
最後は土産物コーナーになっており、相変わらず壁のかけらが土産物として売られているが、一つ持っているので改めて買う必要はない。
 
 博物館を後にするとこのあたりは以前壁設置されていたことから、その壁の設置跡を見学する。
 設置されていたところには壁後に沿って2列の石畳が敷かれ、所々にここに壁があった場所を示すプレートがはめられている。
 ただ周りにはいろいろとビルが建ってしまい、以前ここに壁があって地雷原になっていた頃の面影はない。
 壁の跡地を後にすると、ウンターデンリンデンまで、フリードリッヒ通りを北側に向かってブラブラと歩いて行く。

 途中デパートがあったりするのだが、値段も安くないし特に欲しい物があるわけでもないのでさっさと見切りをつける。
 さらに通を進んでいくと、フォルクスワーゲンのショールームが有るのだが、ショウウィンドウにはフォルクスワーゲンの傘下となり最近新車を発表したBUGATTIの VEYRON 16.4が飾られており、せっかくだからちょっと見物させてもらうことにする。
 他にも見ている人は大勢いるが、みなブガッティにばかり注目してゴルフなどは誰もみてないのがちょっと哀れではあった。
 ウンターデンリンデンに戻ると本日の観光はほぼ完了と言えることから、100系統のバスでツォー駅に戻る。
 途中せっかくだから戦勝記念塔のジーゲスゾイレに寄っていくことにしよう。。
 妻の方も前回の私と全く同じ疑問を持ったようで、ドイツが対外戦争で勝ったことがあることは知らなかったようだ。
 
 ジーゲスゾイレも上まで上がる元気はなく、周りから適当に眺めるだけで本日の観光終了となり、次に来たバスでツォー駅に戻る。
 
 この後は食事をどうするかと言うことだが、一旦ホテルに戻り身軽になってから食べに出かけることにしよう。

 妻の方はケーニヒスベルガークロプセというベルリン名物の肉団子料理を食べたいとのことなので、駅周辺よりも繁華街で有るクーダムの方がいろいろありそうだとそちらに向かうことにする。
 ただクーダムも表通りはブティックなどが多そうなので、適当なところで脇道には行ってみると、亀がトレードマークのレストランが有ったので、そちらに入ることにする。
 メニューの方は英語メニューが有れば分かりやすいかもと思っていたが、なんと日本語メニューまで用意されているとは思わなかった。
 当初メニューの方にはケーニヒスベルガークロプセは無いようだったが店員さんに聞いたところ有るようなので、一安心。
 妻予定通りケーニヒスベルガークロプセとニンニクのスープ。
 私の方は久々のレバークヌッデルズッペと牛肉の赤ワインソースがけを注文。
 私の方はスープメインとも文句なしだが、付け合わせに出されていたジャガイモの餅のような食べ物は1つでギブアップしてしまう。
 妻の方も問題ないようでほぼすべて平らげて、大満足の夕食だ。

 食後はホテルに戻り明日からの移動に備えて荷物の整理をしておくことにしよう。
 
左)レバークヌッデルズッペ
右)牛肉の赤ワインソースがけ
左)ニンニクのスープ
右)ケーニヒスベルガークロプセ