2015年 9月21日 帰国日
|
モスクワ市内移動経路 |
本日の起床は午前3時過ぎ。
昨日早めに寝たせいか随分早起きとなってしまった。
とりあえず外に喫煙に向かうと、ロビーでは用心棒と言った感じの黒服の男性がいたが大分眠そうだ。
今日は夕方の飛行機で帰国となるため、空港へは早めに向かう必要があることから午前中にさらっと観光する程度しか考えていない。
観光に出かけるのは夜が明けてからということで、荷物との整理などをして、夜が明けるのを待つ。
大分空腹となったが、このホテルでは朝食は付けていないし、付けていても時間が早すぎることから、カロリーメイトとコーヒーで朝食とする。
動き出したのは明るくなってしばらくした7時前で、クレムリン南西側の救世主キリスト聖堂のあたりから、赤の広場に掛けて歩いて観光することにしていた。
まずはホテル直結の地下鉄メンディエーレフスカヤ駅に向かい、地下鉄の切符は昨日使い切っていたことから5回券の切符を新たに購入する。
ホームに降りるとなぜか、野良犬が地下鉄にいる。
改札などは監視員がいるのにどうやって入ってきたのか少し不思議ではある。
地下鉄9号線でポロビィツカヤ駅まで向かい、地上に出るとクレムリンの南西に出てきた。
目的地の救世主キリスト聖堂まではチョットだけ距離があるが、モスクワ川沿いに出て のんびり歩いて15分ほどで教会前に到着。
朝が早いので当然まだ中には入れないので、教会正面の辺りをさらっと見て回る程度となる。
教会の正面にはモスクワ川を渡る歩行者用の橋となってていることから、クレムリンを川の反対側から見るために渡ることにする。
橋を渡っていると、西側に巨大な銅像が川の中に立っているのが見える。
ピョートル大帝像で相当な大きさのようだ。
こちらの方を正面から見てみたかったので、川沿いに像の正面が見える辺りまで歩くが結構距離があり、面倒くさくなってきた。
ただこの時トレイに行きたくなったので川沿いの公園の案内標識を見ると、像の正面が見える辺りより先にトイレが有りそうだ。
トイレに行くついでに像の正面も見るべく公園を歩くがいつまで経ってもトイレは見えてこない。
途中トレチャコフ美術館の新館前を通過して、公園が終わりとなるクルィームスキー橋の辺りまで来てやつと見つけることが出来た。
像の正面は見られるが逆に来すぎてしまったようで、今度は余裕を持ちながら像の方に向かう。
公園内はそろそろ通勤時間になりそうな時刻なのだが、ジョギングしている人が多い。
この辺りに住居を構えるような人は職場が近いのでまだ出勤に余裕があるのかもしれない。
ピョートル大帝像を後にすると、クレムリンを川岸から見るため元来た方向に戻る。
モスクワ川沿いをずっと行けるかと思っていたら、途中立ち入り禁止の箇所があったのでクレムリンから離れる方向に迂回する。
朝降りたポロビィツカヤ駅に近いボリショイ・カーメンヌイ橋からはモスクワ川沿いが歩ける。
朝日を浴びるクレムリンを横に見ながら、下流のボリショイ・モスクヴァレツキー橋まで写真を適当に撮りながらのんびりと散策する。
ボリショイ・モスクヴァレツキー橋まで歩いてくると、橋を渡れば赤の広場はすぐ目の前となるので、昨日は混雑していて写真を撮る気にならなかった赤の広場に向かう。
広場の方は月曜日の朝早い時間帯と言うことから観光客が余りいない。
昨日の混雑が嘘のような感じだが、落ち着いた雰囲気の中ゆっくりと写真を撮ることにしよう。
ただ聖ワシリー寺院は朝の時間帯は逆光となるので赤の広場側からの写真はまともに撮れないし、広場のバリケードも昨日のままだ。
赤の広場をしばらく散策して国立歴史博物館脇のヴァレスクセンスキー門からマネージナヤ広場に抜ける。
門の脇にはロシアの全道路の起点があり、トレビの泉の様にコイン投げてなにやら占い的な事をやっている人が多い。
道路起点を過ぎて広場に出ると、広場内は飲食店と思われる小ぶりなログハウスの様な店舗がひしめきあっているが、まだ営業はしていないようだ。
土産物の露天商のほうもあちこちで商売の準備を始めているけど、まだ準備中と言った感じで買い物などは出来そうにない。
一応本日見ようと思っていた予定は完了となるが、まだホテルに荷物を取りに帰るには時間があるので、空港に向かうアエロエクスプレスの始発駅であるパヴェレツ駅の下見に行くことにしよう。
地下鉄のチアトラリーナヤ駅から2号線で2駅のパヴェレツカヤ駅に到着。
地上に上がりアエロエクスプレスの切符売り場、乗り場などを確認すると特に迷いそうな感じはないので、下見は終了。
駅前に出るとトラムが走っているので1本だけ待って歩道で撮影するが、10時近いのに通勤する人が多く、駅から続々と乗客が吐き出されてくる。
|
地下鉄ホームの野良犬 |
救世主キリスト聖堂前の橋 |
救世主キリスト聖堂 |
モスクワ川とクレムリン |
ピョートル大帝像 |
クレムリン |
クレムリン |
クレムリン |
聖ワシリー寺院 |
聖ワシリー寺院 |
赤の広場 |
赤の広場 |
国立歴史博物館 |
ロシアの道路の起点 |
パヴェレツ駅前
|
トラムの撮影を終えて駅構内に戻ってきたが、朝食が早かったためかなり空腹だ。
構内のカフェで軽食をと思ったが注文するのが難しそうなので、簡単に注文できそうなKFCに入ることにする。
簡単に注文できそうなパニーニとコーヒーを購入して、店内で食べさせて貰う。
結構繁盛しているようで次から次にお客がやってくるので、カウンターの方はいつも人が途切れない。
腹ごしらえも済んだら、一度ホテルに戻りチェックアウトすることにしよう。
ここからは環状線となる5号線でホテルのあるノボォスロボーツカヤ駅まで1本でいけるので環状線を反時計回りで乗車して、ホテル近くのノボォスロボーツカヤ駅で下車する。
ホテルに戻り最後の荷造りをしてからしばし休憩し、11:30頃ホテルをチェックアウトする。
カートを引きづりノボォスロボーツカヤ駅に戻ると先ほど乗ったのと同方向の反時計回りの5号線電車でパヴェレツカヤ駅に向かう。
パヴェレツ駅に到着したのは12時過ぎで、自動券売機で切符を買って乗り場に向かうが、アエロエクスプレスは発車したばかりのようである。
構内の時刻表で確認すると次の発車は13:48と随分時間が空く。
ガイドブックでは1時間に1本の運転とあるので、何かの間違いかと思いつつとりあえず乗り場の近辺で待機しながら待つことにした。
駅のホームで待っていると、ワゴンでクワスを売っている。
クワスはロシアの清涼飲料で黒パンを発酵させて作るらしい。
珍しいので1杯頼んでみるが、味の方はまさに黒パンをそのまま飲み物にしましたという感じの微炭酸の飲み物だった。
正直1杯飲めばもう結構な感じで、残しはしなかったがもう2度と買うことはないだろう。
列車の発車時刻まで多少あるようなので、構内をウロウロしつつ、適当なところで乗り場に行ったらいつの間にか乗車が始まっていたようで、ホーム脇の案内板を見ると次の列車は13:00とのことで発車まであと5分しかない。
慌ててホームに向かうが乗客はかなり多く、出遅れたようで窓側の席は確保できなかった。
アエロエクスプレスは在来のエレクトリーチカを改造してあり、座席も3+2のクロスシートに交換されている。
デッキのそばには荷物置き場もあり、クーラーも設置されているなどそれなりに高い値段を取るだけのことはあってそれなりに快適だ。
列車は定刻で出発し、しばらくはのろのろと走った後、速度を上げて一路ドモチェドボ空港を目指す。
車内では特に検札もなく、カートによる飲み物と軽食の車内販売だけのようだ。
まだ切符のちゃんとした検札は受けてないが、空港までノンストップなので、出口で改札があるのだろう。
列車は約40分で目的地のドモチェドボ空港に到着。
改札はやはり出口で行うようで、切符に印刷されているバーコードを読み取り機に読み込ませて改札を通過する。
駅出口の方はなにやら工事中といった様子で大分ゴチャゴチャしているが、搭乗手続きを済ませて荷物を預けたかったので、さっさとターミナルに向かう。
入り口でセキュリティチェック受け、ターミナルに入るとチェックインカウンターの案内がないようで、どこに行けばよいのかよく分からない。
案内を探しつつカウンターをチェックしていたら、JALのカウンターがあったので、そちらに並ぶ。
並んだ時点ではチェックインは開始されていなかったが、5分も経たずに開始となり、搭乗券を受け取り荷物を預ける。
空港内は禁煙と言うことからこの先は日本に到着するまで喫煙できないので、一度外に出て最後の一服にさせてもらう。
ターミナルに入り直し、今回はビジネスクラスのため出国審査はVIPレーンを使用可能とのことから、カウンターで教えてもらったFエリアを探すも、ターミナルの端まで来てもEまでしかない。
おかしいなと思いつつ引き返して探してみると、ターミナルの中央付近にあったのを見落としていたようだ。
一般の出国審査場の横に入り口があり、比較的狭い通路を進んでいくと、通路の途中で3人ほど係員に制止されて待っていた。
審査場が一杯なので入場制限かと思ったが、どうやら出国に問題があり、別室送りになる人がいて一悶着あったようである。
問題の人は別室に強制連行となったのか、しばらくしたら係員が進んで良いというので、出国審査を受ける。
出国審査も特に問題なく通過し、セキュリティチェックで全身スキャンを受けてから制限エリアに出るとそこはラウンジの入り口だった。
まだ出発まで2時間以上あるので、しばらくラウンジで休ませて貰うことにしよう。
受付のカウンターでwifiのパスワードを貰い、しばらくスマホで日本のニュースなどに目を通す。
どうやら日本の岸田外務大臣がモスクワに滞在中のようだ。 |
パヴェレツ駅前のトラム |
KFCで腹ごしらえ |
クワス売りのワゴン |
アエロエキスプレス乗り場前 |
アエロエキスプレス乗り場前 |
アエロエクスプレスホーム |
ドモチェドボ空港 |
ドモチェドボ空港アエロエクスプレス乗り場 |
搭乗便のJL442 B787-8 |
搭乗開始予定時刻は16:45からなので、16時過ぎにラウンジを後にすると、免税店で会社用のウォッカやチョコレートなどを購入する。
搭乗ゲートは1番とのことで買い物が終了したので行くと、イスなどの数が完全に足りずかなりの人数が座れずに立って待っていた。
ツアー参加の日本時が多いようで、人数の感じから今日は満席のようだ。
窓の外にはこれから搭乗する成田行きのB787-8が出発準備をしている。
B787は初めてとの搭乗となるので、ビジネスクラスと言うこともありなかなか楽しみである。
搭乗開始時刻になっても搭乗が始まらないと思っていたら、出発準備に手間取ったようで15分遅れるとのこと。
さらに変更後の搭乗時刻になっても、さらに30分遅れるとのことで、なかなか機内には入れない。
17:30頃ようやく搭乗となり、機内に入るがやはりビジネスクラスは満席のようだ。
右側の窓際席に陣取り、GPSが受信できるか確認してみたが、ネットの情報どおりガラスの色が変わるとくべなガラスのため電波を反射してしまうらしくログの取得は不可能なようだ。
今後B787が増えると空路でのログ取得は出来なくなっていくのだろう。
搭乗が終了してやっと出発となるが、エンジン始動音が在来機の圧縮空気に対して電動方式に変更となっているため音が軽く、どうも違和感がある。
エンジンが安定すれば特に在来機と違いはない。
タキシングを開始して滑走路に向かうものの、どうやらオレンジ色のフォルクスワーゲンが先導しているようで、屋根上の表示板にFollow Meと表示されている。
この便だけかと思ったら他にも走っているので、日常的にやっていることなのだろうか?
滑走路は14Rからで、特に変わった様子もなく普通に離陸する。
夕暮れの上空に上がると東に向かって進んでいる関係で急速に暗くなってくる。
機内食はみんな日本食に飢えているのか日本食を頼む人が多いようだが、私は余り日本食にこだわりがないので、洋食のステーキにさせてもらう。
ただソースは味噌味だったので和風のステーキになるが、なかなか美味かった。
食後はひたすら寝ていくが、やはりビジネスの席は楽で足を伸ばして寝られるので、日本到着前まで熟睡していた。
お土産用に焼酎の森伊蔵を買おうかと思っていたが、8月で販売は終了していたようで購入できず。
日本海の辺りで朝食となり、今回の旅行ももう終わりだと感慨にふける。
渡航前のイメージと今では大分ロシアの印象が違う。
人々は寡黙で冷たいのではないかと思っていたロシア人も意外とおしゃべりで多少うち解ければ楽しい人々であることが分かっただけでも収穫である。
まあ国同士の関係はこのまま厳しいままで変わりはないだろうが・・・・・
また意外だったのが、シベリア鉄道での長期間の列車の乗車が退屈だとか苦痛だとかはなく、非常に贅沢な時間を過ごした気分になったことだった。
全く同じところを乗るのは芸がないが、今後はバム鉄道とか世界最北の駅ムルマンスクを目指してみようかという気持ちになってくる。
とりあえずは来年にモスクワからベルリンまでをつなげて、そのあとの楽しみに取っておくことにしよう。
|
日没前 |
ビジネスクラス夕食 |
ビジネスクラス朝食 |
|