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8月21日 ホーチミン行きSE7列車 2日目 |
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昨夜は早めに寝たせいか目が覚めたのは5時前。
昨夜停車したダナンで進行方向が変わっている以外は特に何事も無く、列車は進んでいる。
スマホで現在地を確認するとデューツリ駅にもうすぐ到着するようだ。
昨夜のうちに遅れを取り戻したのか時刻表よりも早着しそうな雰囲気だ。
停車時間が長めの駅なので起きだしてデッキで到着まで待機する。
そろそろ夜明けなのか東の空が白んでいるがあまり乗降する人はいないため駅構内はひっそりとしている。
駅構内に売店が多数あるがさすがにこの時間では空いている店も数えるほどしかない。
先頭の機関車を見に行くと南北統一鉄道の主力機関車D19Eの前期側が牽引機となっていた。
ハノイ駅で見たときは丸っこい後期型のD19Eだったので方向転換したダナンで付け替えたのだろう。
個人的には角ばったスタイルの前期型のほうが好みである。
機関車の乗務員もこの駅で交代のようで何やら引継ぎ作業を行っていた。
乗車し始めてそろそろ24時間経過するので残りは後12時間で、約700kmくらいだろうか。
まだまた列車の旅は続くが寝台車に乗っているので特に窮屈な思いはせずまだまだ乗っていられそうだ。
日が昇ってしばらくしたら車販の朝食が売りに来たので買ってみるが、朝食はお粥だった。
ちなみに買ったのは私だけで他の人は買わなかった。
出汁が効いているので日本のお粥のように味がしないということはないが、私はあんまりなじみがないので朝にお粥はもういいかなという感じだ。
列車は相変わらず70km/h程度で淡々と南下していくが、途中やたら風力発電所の風車が立ち並ぶエリアを通過する。
比較的海が近そうなところだが、これだけ設置されるということは風が強いエリアなのだろうから住むとしたら大変そうだ。
この辺りはやけに列車の乗り心地が良いなと思ったらレールのジョイント音がしない。
軌道改良が済んでロングレール化された区間のようで揺れもほとんどなく80km/hの最高速度で進んでいく。 |
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昼前に再度車販が来たので購入するが今度はフランス人も買っていた。
上段人達はカップ麺ですますようでデッキの給湯器でお湯を注いでそれらを食べていた。
その後も風景は代り映えせず水田地帯を走っているがお昼ごろにちょっとだけ海沿いを走る区間があった。
ずうっと畑ばかりだったので、久しぶりに景色が変わって海が新鮮にみえる。
南国だけに海の色も違いなかなかきれいな海岸線だが海沿い区間は意外と短区間だったようですぐに見えなくなってしまった。
相変わらず所々で線路工事の徐行が入るが基本的には列車は遅れていないようだ。
徐行箇所で外を見ていると線路わきに除けられた古い枕木は珍しい鉄枕木だった。
北のほうではツーブロック枕木ばかりだったが、南側区間では鉄枕木が主に使われていたようだ。
交換用の新品のPC枕木も用意されており、レールの重軌条化もしくは信号設備の改良のため絶縁性能の高いPC枕木に交換しているのかと想像した。
車窓は水田風景ではなく見慣れない作物の畑が出現するようになったが、果物の色からドラゴンフルーツらしい果樹園のようだ。
果物としては見たことあるが、木に生えているのは初めて見たがなかなか奇妙な感じの植物だ。
その後ゴム園農家と作物が変化していき、南国らしい作物がこの当たれの特産品になっているようだ。
14時過ぎに到着したビンタン駅でお父さんと男の子は下車していき、車掌が大急ぎでベットのシーツを交換すると若い男性が入れ替わりに乗車してきた。
彼はそのままヘッドに上がるとすぐに眠ってしまったようだ。
その後も列車は進み若干日も傾いたかなというあたりで、ホーチミンにほど近いビエンホア駅に到着。
サンダルのおっちゃんもここで下車するようだ。
入れ替わりに若い女性が乗車してきたが、ベッドの上段に上がのるを躊躇している様子なので、私のベッドの廊下側に座ることを勧める。
残りの距離もそれほどないしもうベッドに横になることはないだろう。
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大分日が傾いた18時前に列車は終点サイゴン駅に到着。
街の名前はホーチミンだがベトナム国鉄は旧地名のサイゴン駅を使い続けている。
ホームに降り立ち出口に向かうが、先頭の機関車はすぐに切り離されて機回しを始めている。
ベトナム国鉄は仕事が早いなと感心しつつ急いで写真を撮る。
機関車自体はデューツリ駅の時と同じ番号の機関車なので途中で交換されていなかったようだ。
なんとなくある程度の区間で機関車を交換しながら運転するのではと思っていたが、1台の機関車で結構な長距離運用をこなすようだ。
駅の外に出るとすでに薄暗くなってきており予約しているホテルに向かう。
今夜泊まるラマナサイゴンホテルは駅から直線距離で600mくらいでそれほど遠くはないのたが、問題は途中の道路の状況で航空写真で駅周囲を見たらとんでもなく細い道しかないようだ。
歩道はなくバイクと車にあふれた道をカートを引きながら無事つけるとはちょっと思えない。
仕方ないので短距離だがタクシーで行くことにしよう。
客待ちしているタクシーにホテル名を告げると行ってはくれるようだがあからさまにガッカリしている。
結構長い間客待ちしていたのに捕まえた客が短距離だったので落胆の色が隠せないようだ。
こちらも悪いなと思ったので、降車するときにちょっと多めにチップを渡したので許してもらおう。
ただ途中の道はやはりかなり狭く、車1台やっと通れるような路地裏の一方通行を進んでいくのでやはり徒歩で向かうのは厳しかったかもしれない。
ホテルに無事入り、ホテルでちっょと休んだらあまり動きたくなかったので夕食はホテルのそばのコンビニのパンですまし、後はGPSなどのデータの吸出しと写真データのコピーをしたら明日も早朝から撮影に行くためアラームをセットして早めに就寝する。
明日は午前中にサイゴン駅そばで撮影したら午後の列車でもうとんぼ返りだ。
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