2013年 7月7日 2日目 アランヤプラテート往復

 本日は早起きして、バンコクの東側、カンボジア国境の町アランヤプラテートまで列車で往復するだけの予定だ。
 この路線は1日に2往復しか列車がなく、バンコクを6時前に出発する列車に乗らないと、その日の内に帰ってくることは出来ない。
  昨日の晩にバンコクに到着し、ちょっと睡眠時間が不足気味でだが、何とか5時には起きだして、支度を調えて歩いて3分のファランポーン駅に向かう。
 
 駅の窓口はあまり混雑しておらず、プリントアウトしておいた時刻表を見せて、アランヤプラテートまでの切符を購入。
 値段の方は各駅停車と言うことで、約40バーツ(140円)と半日乗り続けるにしては格安だ。
 後は、明日の晩のノーンカイ行きの夜行寝台も手配しておかないといけないので、合わせて購入するが、こちらもエアコン2等寝台の下段ベットを無事確保できた。
 これで、ラオスに向かう行程については、当初の予定通りなので一安心だ。

 後は朝食をパンと飲み物を構内のコンビニで仕入れてホームに向かうと列車は入線済みで、意外と乗客が多い。
 先頭の機関車の写真を撮りに行っていたりしたら窓側の席が確保できそうにないので、空いている席を取り急ぎ確保する。
 この路線はバンコク発の時点よりも途中から乗車が多いかもしれないと思い、発車前に朝食を済ませておくことにしよう。

 列車ほぼ定刻でバンコクを出発し、バンコク市内のマッカサン、アソークと停車すると案の定どんどん乗客が増えてくる。
 去年この東線を試しに乗車した際の折り返し地点、フアタケー駅に到着する頃には、ほぼ車内は満員となっていた。
 貨物線が分岐するチャチェーンサオ分岐駅を過ぎるとそれまでの複線区間が単線となり、列車本数の少ない東本線の末端区間を列車は70km/h程度の最高速度で快調に進んでいく。
 9時を過ぎるころには降車客が多くなり、大分車内に余裕が出てきたので、それまで窮屈だった体勢も楽になり、田園地帯が広がる車窓をのんびり眺めながら、終点を目指す。

 列車の方はもともと運航本数の少ない路線のため、対向列車による遅延などもあまりなく、定刻11時35分に対して10分遅れの11時45分にアランヤプラテート駅に到着。
 機関車の方はすぐに切り離され、2時間後の折り返し列車の準備作業に入るようだ。
 本路線は過去は隣国のカンボジアまで伸びていたが、廃止と再開を繰り返し、カンボジアのポルポト政権時代に撤去され、それ以降は運行されていないが、路線再開の動きはあるようだ。 

アランヤプラテート駅

アランヤプラテート駅

カンボジア国境のゲート
 とりあえず駅に降り立ったら、しばらくぶりの一服を行ってから、折り返し列車までをどうするかこの時点で考え始める。
 元々列車に乗ることが主眼だったため折り返し列車の待ち時間はロスタイム程度にしか考えていないのだが、降車した旅客が乗り合いタクシーやトゥクトゥクで国境方面に向かうことから、とりあえず国境の手前まで行ってみることにしよう。
 駅前で待機しているバイクタクシーの中から、人の良さそうなのを選び、国境までの往復を交渉すると170バーツとのこと。
 地図では6km程度の距離が有ったので、適正価格が分からないが、無茶苦茶な値段には思えなかったことから、その条件で行くことにした。

 バイクの後ろに二人乗りして、広い国道を走ること約10分で国境に到着。

 国境の方はバスで来る人や通過する大型車などでかなり往来が激しい。
 バイクタクシーは待機所で待っているとのことなので、15分後に待機所で落ち合う約束をして、周辺をうろついてみることにしよう。
 今回は国境を越える気は全く無いので、周辺の写真をちょっと撮ったらこちらとしては満足なので、それほど時間は掛からない。
 ただ、ガイドと称する人たちがやたら声を掛けてくるのがかなりウザかった。 

国境を通過する大型車

バイクタクシーのおじさん
 約束通り15分ほどで待機所に行き、バイクタクシーと落ち合うと元来た道を戻り駅まで送ってもらう。
 12時30分頃には駅に到着し、バイクタクシーにはチップ込みで200バーツを支払う。
 
 列車の出発まではまだ1時間30分ほどあり、とりあえず昼食を取るべく駅前のローカル食堂でショーケースの料理を指さして春雨と牛肉とゴボウのぶっかけご飯を注文。
 味の方は可もなく不可もなくと言った感じで特に印象に残るものではなかった。
 一緒にペットボトルの水も頼んだが、去年の経験より出された氷には一切口をつけず、ペットボトルから直接水を飲むようにすることだけは気をつけていた。

 食後は特にすることもないため、駅構内をブラブラ散策し、13時10分頃に切符の販売が開始されたことから窓口で購入して列車に乗り込む。
 
 往路では南側の風景を見ていたので今回は北側になる席を確保する。
 また行きの席はビニールレザーの通常座席で背中が非常に蒸れたことから、今回はアコモーディション改良が済んでいる比較的風通しが良さそうな車輌を選んで乗車することにしよう。
 帰りの車内もそれなりに乗客がおり、出発時点では車内に余裕が合ったものの、途中からはまた満席になってしまった。
 天気の方は行きが晴れていたのに対して途中からにわか雨がパラつく天気となり、何度か窓を閉めないといけない場面があった。
 
 バンコクに到着したのは、定刻より30分遅れの20時20分頃で、思っていたほど列車も遅れることなく戻ってこれたが、1日列車に乗り続けて多少は疲れたのか、コンビニで軽食を仕入れると、早々にホテルに戻って休むことにするのであった。
 
 明日は夜行で移動となるため、チェックアウトの準備をする必要があるが、午前中は時間的余裕が有るので荷物の整理は明日にすることにしよう。

本日の移動経路